子供の頃から大学時代まで、ベルサイユのばらとかオルフェウスの窓とか風と木の詩とかエースをねらえ!とかガラスの仮面とか王家の紋章とかエロイカより愛をこめてとかはまってました。その後ほのぼの系漫画以外あまり縁が無かったのが、2020年に暁のヨナに出会って久しぶりに少女マンガにはまりました。あいにく少女マンガを語り合う友もいないので、読んだマンガの感想などをブログにまとめてみました。個々の漫画についての投稿はすべてネタバレです。
2021年2月28日日曜日
暁のヨナ6
2021年2月27日土曜日
暁のヨナ5
2021年2月26日金曜日
暁のヨナ4
2021年2月25日木曜日
暁のヨナ3
(12話)神官イクスがどうして城を追い出されたのか、城にいても何も知らないヨナにユンの言葉は険しい。重傷で意識不明のハクを助けてとユンに迫るヨナに更に、「あんたまだ助けた礼の一言もないじゃない」という。
ヨナは改めてユンに礼をいって、「私は何も知らないけれど 阿呆のままいたくない」と教えを請う。神官は昔王をしても侵せない権威を持っていて国の祭事や時には戦争を左右したり王を降ろすこともあったため、スウォンの父であるユホン王子は、城を追い出したり処刑したりしたという。(ユホンの神官虐殺事件はもっと複雑なのだけど(33巻)、ユンもそれほど詳しく知っているわけでは無い)
(13話)回復しつつあるハクとととに神官から聞いた神の声は、
「闇 落つる 大地
龍の血により 再び蘇らん
古の 盟約に従い
四龍 集結せん時
王 守護する 剣と盾が目覚め
ついに 赤き龍 暁より還り給う」
建国神話では、赤い龍神が人間の姿になって天界から地上に降り、地上を治めるようになったのが高華国初代国王緋龍王、しかし緋龍王も人になってからは人間の権力争いに巻き込まれあわや討ち取られそうになったけれど、青緑黄白の四体の龍からの人間を滅ぼして天界に帰ろうという説得を、人を愛するため拒否したので、龍達は自らの血を人に与え戦士として緋龍王の助けとした。やがて緋龍王は眠りにつき、役目を終えた龍達はいずこかへ消えた。
ヨナ姫は外にでればまた命をねらわれる。このままではハクも死ぬ。四龍の戦士を探しに行けば力を貸してくれるという。懐疑的なハクに、ヨナは不条理なままここで死ぬのは嫌、ハクを失うのも嫌だ。そのためには自分も強くなるし、その為には神の力だろうと私は手にいれたいと説得する。
(14話)そんな二人にイクスはユンも連れて行って外の世界を見せて欲しいという。
(15話)戒帝国と火の部族や王都との境界にある霧深い山に隠れ住む白龍の里に向かう。道々弓の練習をしながら。
武術も弓もスポーツ的な要素が大きいので、天才は出来ない人の気持ちがわからないというのはあると思う。バスケットボールでスポーツが得意な生徒をが苦手な生徒をからかうのは、嫌みだけどできない人の気持ちがわからないんだろうな。後ほどグンテがいっているけどハクは武術の天才で実践から学ばなくても技術を身につけてきたというから(8巻45話)、逆に出来ない人がどこでつまずくか、1から人を指導するのはなかなか難しいかも。
(16話)ユンとはぐれてしまったハクとヨナを霧がつつみ白龍の里を守る一族が帰れと警告する。ところがその長と思われる人物はヨナの赤い髪を見て態度を変え、白龍の里へ案内してくれる。先にとらわれて檻に入れられていたユンも加わって、白龍の力を持つキジャと会う。
(17話)ヨナと会った途端キジャの頭の中には「四龍の戦士よ これよりお前達は私の分身 緋龍を主とし 命の限りこれを守り これを愛し 決して裏切るな」という言葉が響く。この人こそ歴代白龍の血を受け継いできた一族が仕える相手と、無条件に仕えることになった。
緋龍王を守る白龍としては、ハクはもう不要と思ったのだが、ヨナはハクは大事な人でこのままだとハクは自分を守って死んでしまうからハクを守って欲しいということで受け入れる。
四龍どうしは気配で互いがわかるということで、次の龍を探すたびに出発する。
コレットは死ぬことにした Colette Decides to Die
暁のヨナの単行本を当時出ていた33巻まで読んだところで、その後の展開を知りたくて花とゆめを買うようになった。せっかく買ったので他の漫画も多少見ていたのだが、「コレットは死ぬことにした」は最初タイトルに退いて敬遠していた。なんとなく、ぺらぺらと見ていると絵がきれいで気になってきた(ちょうど17巻後半102話あたりから)。再びまんがParkでポイントを貯めて読む。13巻あたりまで無料で読んだところで、どっぷりはまって手元に欲しくなって、購入して17巻まで一気に読む。
この思わず退いてしまうタイトル、この漫画を手に取ってもらうのにマイナスでしか無い。もともと第1話だけの読み切りだったと読んでうなずけるけれど、第1話だけとしても適切なタイトルでは無いと思う。その後短期集中連載になった時点でタイトルを替えられなかったのだろうか。ましてや長期連載になると、甘いラブストーリーなのに、このタイトルから受ける印象はますます中身とかけ離れている。
タイトルで損をしていると言えば、全然違う話だけど、藤のよう「せんせいのお人形」もタイトルからエロ漫画かいう印象を受けてしまうのではと思う。
主人公の成長物語ではあるものの、コレットはスタートの時点で、幼い頃から大変な努力をして17歳にして既に一人前の薬師(お医者さん)で、責任感が強く一人で抱え込んで頑張ってしまう。その点で神様であり冥王であるハデス様と似ているし、治療をする上で対等であるところが一番の魅力だ。成長もコレットだけでなく、ハデス様も変わっていくところがいい。最初の頃はハデス様は、絶対に気に触ることはしない家来に慣れているせいか、閨に入ってきて服を剥ぎ取ってまで治療する姿に、その職業意識は認めながらも反発していたし、体調の悪いときは自分の中に籠もってしまってそっぽを向いたりしていたのが、だんだん穏やかになってコレットへの好意を素直に表すようになっていく。
でもってコレットも最初から一人前の薬師ではあるものの完璧な人間ではなく、定住して村の薬師として働くのは初めてと思われるが、働き方をコントロールしたり、一人ですべてをこなすには忙しすぎることに村人の理解を得ることができず、第1話では別世界に行きたくなって井戸に飛び込んでしまう。その後も弟子が自分より未熟であることについいらいらして自分で抱え込んでくたびれ果てた挙げ句、冥府で薬師としてありえないドジをしてしまい、ハデス様に追い返されたこともあった。コレットの向上心と真面目さの源は、6歳の時に村が流行病で全滅して、真面目さも勤勉さも報われない理不尽への怒りだが、6歳で両親とも友達とも永遠の別れをしなければならなかった悲しさ寂しさに、時々呑み込まれてしまいそうになる。そんなコレットをハデス様は、第1話で無礼だと文句をいいながらも寝不足で目が腫れているのに気がついて、自分の治療を後回しにして、好きなだけ寝かせるように家来にいっているし、アスポデロスに連れて行って、自分が疲れ果ててもやる気を失わないのはここで安心して休んでいる霊達がいるからだと見せる。時には寂しくて甘えたいコレットを恋人になる前からそっと抱きしめて支えている。仕事に真摯であることに共鳴して尊敬するだけでなく、そんな優しさにコレットが惹かれていくのももっともだと思われる。
ベースになっているギリシア神話は子どもの頃読んだきりでだいぶ忘れてしまったし、ハデスについて呼んだ記憶は全くないので調べてみたが、神様は不老不死でさまざまな力を持ち、偉そうで残酷で自分勝手が多く、特に男性の神様は女神、ニンフ、人間を問わず、次々愛人にしたりして、好き放題が多い。その中で、ハデスは非常に真面目で、浮気相手といえばミントの精のメンテくらいで(レウケーもいるけど、エリュシオンに白ポプラはあるのだろうか)あとは妃のペルセポネ一筋という、非常に少女漫画的に魅力的な神様であったことを発見。
ハデス様は5巻の32話で、寝ているコレットを抱きしめながら「おまえが好きだ」と既に自覚してるし、その前に27話でディオニソス様に「ハデス様って コレットに惚れてんですか?」と既に見抜かれているし、その後も寝ぼけたときとか加護の反動で弱っているときとか思わずコレットを抱きしめたり、海辺で口づけ未遂したり、コレットも10巻59話で「いつのまにか私はあなたに恋していたのね」と気がついてからも、告白し損ねたり、メンテちゃんにハデス様を占領されてもやもやしていたりと、二人の関係は友達以上からなかなか進まない。お互いに踏み切れないのは、ハデス様が不老不死の神様、それも冥府の裁判官なので、将来は死んだ後のコレットを裁き、その魂が生きていた頃の思い出も恋心も忘れていくのを見ていかなければならない立場であることが一番の障害となっているが、やっと12巻73話で腹をくくったハデス様の告白でめでたく晴れて恋人になる。このなかなか進まない2人の関係が微笑ましい。
全編に切なさが漂うのは、人は生きて死ぬ、それも理不尽に若くして死ぬこともあるという事実がずっと着いてまわるからだろう。コレットは、6歳の時に故郷の村が流行病で自分以外の村人は全員死ぬという状況にあっているし、コレットの薬師すなわちお医者さんという仕事からして人の死に立ち会うことも多いし、自分を育ててくれた薬師のアンノ先生には独立してからは初めて会ったのが冥府のアスポデロス(天国)だったし、告白してからのハデス様は積極的でラブラブだけど、2021年2月20日の111話現在コレットは、ハデス様とは結婚できないし、自分だけ歳とってしわしわになっていくことを自覚している。不老不死のハデス様がどんなにコレットのことを思っていても、置かれている状況に違いがあるから、コレットの抱えているこの思いが通じるのは何かきっかけが必要だと思われる。なにしろハデス様には無限に時間があるから。今忙しくて会えない間に、少しは二人の将来のことを考えるようになるかな。
時々心に突き刺さる台詞があって、思わず涙が出そうになる。5巻27話のディオニソス様の「人を好きになればなるほど一緒に生きてゆけないことが辛くなる」という台詞、神様と人間の関係でなくても、家族や友達やペットと永遠の別れが思い出される。特にペットは自宅にいることが多い私にとって、ともに過ごした時間も密度が濃くて長いのに、いつの間にか年をとって、永遠の別れが近いことを思い知らされるたびに切なくなる。
この漫画は絶対にハッピーエンドに終わると思うけど、2021年2月現在(花とゆめ6号)既に最終章に入っているそうだけどどうやって着地するのだろうか。「神様はじめました」の巴衛と奈々生は、巴衛が人になるハッピーエンドだったけど、ハデス様の場合は冥王だしそれはありえないと思うので、コレットが神様かそれに同等の存在になって、地上で薬師を繋ぎながら冥府にも行き来してハデス様のお妃になるというのが私の予想。
だって、ここに描かれている死生観ってそのままでは救いがなくてあまりにも切ないもの。死んだら冥府の裁判を受けて、善と判断されてアスポデロスで快適に過ごしたとしても、だんだん自分が何者かや生きていたときのことを忘れていって、あとから逝ったものは、先に逝った恋人や家族や友人がもうすべて忘れてしまっているかもしれないので、お互いに認識できないし(アンノ先生と奥さんがあやうくそうなるところだった)、最後は完全に忘れて現生に魂は戻るということは、結局無と同じ。コレットはいずれ歳とってしわしわになって(ハデス様はコレットの見かけは気にしないかもしれないけど、コレットはそうはいかないと思う)死んだあとはアスポデロスで、ハデス様との幸せな日々も忘れて、いずれ消滅してしまう。生まれ変わっても前世を一切覚えていないから別人と同じ。そしてそれをハデス様はただ見ていなければならないというのが、この死生観の設定で、ハデス様もそれを覚悟して告白したとはいえ、それではあまりにも悲しくてやりきれない。
しかしコレットが旅から帰ってきて、薬師を繋ぐ夢にも順調に進んでいるし、終わってしまうと、寂しい限りだけど、ちょうどよく未練を残しながらだらだらと引き延ばさずに終結するのが潮時なのだろう。潔さに感心する。
ギリシア神話自体にもいろいろなバージョンがあるし、神話に忠実である必要はないのだけど、冥府で育っているザクロの木は何か意味があるのか、デメテル様とは6巻34話でいつか再開しそうな別れ方だったけどまだ会ってない。この辺が最終章でなんらかの展開をするのかなと思っている。
ちょっとだけ残念なのは、台詞で時々何を言っているのか、よくわからないときがあること。表現が適切で無いと思われるときもある。神様だからって難しいことばづかいをさせようとしすぎなのでは。
あとまあ年齢不詳な神様ならいいのかもしれないけど、ハデス様が別人のように見えるときがある。10代の少年のように見えるときと、30代くらいに落ち着いて見えるときと。ハデス様とコレットの頭の大きさのバランスが妙に感じるときもある。
コレットは死ぬことにした1/コレットは死ぬことにした2/コレットは死ぬことにした3/コレットは死ぬことにした4/コレットは死ぬことにした5/コレットは死ぬことにした6/コレットは死ぬことにした7/コレットは死ぬことにした8/コレットは死ぬことにした9/コレットは死ぬことにした10/コレットは死ぬことにした11/コレットは死ぬことにした12/コレットは死ぬことにした13/コレットは死ぬことにした14/コレットは死ぬことにした15/コレットは死ぬことにした16/コレットは死ぬことにした17/コレットは死ぬことにした18/コレットは死ぬことにした19/コレットは死ぬことにした20
2021年2月23日火曜日
暁のヨナ2
(6話)風雅の都は城からの追っ手も、連絡も入ってない。ただし緊急五部族会議で、前将軍のムンドク長老は緋龍城に呼ばれていったという。五部族会議なら城にいる現将軍ハクが出れば用が足りるのに。ヨナは城の見習い女官リナとして修行をするためにきたということで身分を隠してかくまってもらい、ハクの幼なじみ達とふれあううちに、笑顔を取り戻していく。
一方五部族会議で、国王が崩御し、ハクもヨナ姫も行方不明、次期国王はヨナ姫不在の今、王家の血をひいているスウォンを承認するべきというケイシュクからの早急な提案を、スウォンと密着していた火の部族長カン・スジンは真っ先に支持、ほかの部族長も従う意向を示す中、すべてを察したムンドクは、「ハクは理由もなしに城を去ったりしない。ワシはスウォン様の即位を承認できない。」と去る。その後ろ姿に「3日後(の即位式に)ムンドク長老は必ず来てくださると信じています。風雅の都の民の為にも。」とスウォンは圧力をかける。それに対して「悲しいことです スウォン様 あなたのことはハク同様孫のように思っておった」返すムンドク。
(7話)火の部族はスウォンの即位を認めるよう風の部族に脅迫するために、命綱である風雅の都の川を上流でせき止めて水の供給を止める。ハクに邪魔されてヨナ姫を手に入れられなかったことを恨んでいる(1巻3話)カン・テジュンの独断で商団から水を購入するつても断つために、商団も襲う。
ムンドクがひき取った体の弱い幼いテヨンが、呼吸困難の発作を起こして倒れてしまうが、商団が襲われたためにその薬も手に入らない。薬は風の部族一すばやいヘンデが医者まで取りに行ってくれることになり、殺気立つ仲間にハクは火の部族には逆らうなという。後ろには空の部族すなわち王族がいるので、敵に回したら風の部族はただではすまないからだ。
ハクは部族を守るために、ムンドクにスウォンを王に承認するように頼み、自らは将軍を降り、国王殺害の疑いを背負ったまま風の部族を離れることにする。ヨナ姫は風の部族として一生匿ってもらうことを頼む。
(8話)襲われて怪我した商団の理不尽と風の部族の暖かさに触れて、この人たちを巻き込まないようにヨナは自分も風の部族を去ることにする。「あんたの面倒まで見る義理ねェな」と拒否するハクに「私にハクをちょうだい」と迫る。ハクを見送ろうと門で待ちながら事の次第を見ていたムンドクは「いつかあなたが再び絶望に立たされ助けを求めたとき 我ら風の部族は誰を敵に回してもお味方します」と。
(9話)これからどうするか迷っているなら神官のところへいけというムンドクの指示に、風の部族と火の部族の境にある険しい山地の北山へ行った二人を、カン・テジュンとその部下50人ほどが追ってくる。ヨナを守ろうと毒矢を背に受けたハクは劣勢に。更にハクをねらう射手を突き落としたヨナに、カン・テジュンは自分と一緒に来て真実をあばこうと説得するが、事実を知っていて風の部族を追い詰め商団を襲いハクを殺そうとするものの言葉に耳を貸すほど落ちぶれていないと燃えるような目で反論するヨナにたじたじとなる。
(10話)毒が効いて崖から落ちそうなハクを助けようとするヨナを髪を掴んで引き留めるカン・テジュンの手を自分の髪を切って振り放し、ハクとともに崖から落ちる。
(11話)二人が死んだと連絡を受けたスウォンは、もう迷いはしないと決意をする。「私はこの高華国を 先々代国王の時代のような強国へと再生させる 立ち塞がるものがあれば たとえ天でも私はねじ伏せる」と
一方崖下にすむユンに助けられて手当をうけたヨナとハクは、おっちょこちょいのご主人イクスが、探していた隠れ住む神官であることを知る。
私の好きな漫画、ハマる漫画
特に長編なら、伏線がいろいろ張ってあって、あとからああそうだったのかと思われる場面がいろいろあること
ただし、そのために展開は遅くなりがちで、特に連載の最初の頃は面白さがわからない。連載が打ち切りになると尻切れトンボになりかねない。よく電子漫画で第一巻だけとか途中まで無料というのがあって、私もその恩恵をだいぶ受けているが、暁のヨナもコレットもその後全巻買ったし、ほんとうに面白ければ宣伝効果が十分にあると思う。ただし、無料のところまで読んだけど、お金出す気にはならないというのもたくさんあるけど。まあ電子漫画で無くても、お医者さんの待合室で読んだとか、友達と回し読みで読んだとか昔からあるわけで、その一部でも読者になってくれれば宣伝効果はある。読まないと面白いかどうかはわからないからね。
展開が読めないこと
一つの漫画にはまると同じ作者の漫画も読んでみるので、だいたいどういうパターンになっているかは(ハッピーエンドかやりきれない無常観漂う最後か)は読めることが多い。だからといってそこにストレートに向かわない。あれっと思うような展開が何回かあれば十分はまる。
絵がきれいなこと、あるいはかわいいこと、丁寧なこと
たぶん作者としては雑に描いてはいないのだろうけど、ストーリーは悪くないけど感情移入できないことがある。
背景が適切であること
感情を表すトーン背景とかも含めて。
絵がわかりやすいこと、台詞の流れがわかりやすいこと
コマ割りが適切であること
見開きを効果的に使って欲しい
主人公に共感できること
主人公がポジティブすぎないこと
長編は主人公の成長ストーリーであることが多いけど、時にはまわりの助けを借りて、ときには完全に落ち込んで、またまた違う展開へと進んで欲しい。主人公にできないことがあってもいい。ポジティブすぎてへまをしたり廻りに迷惑をかけたり助けてもらうのももちろん有だけど、あまり何度もありすぎてもうんざりする。
脇役も含めて登場人物が魅力的、個性的でスピンオフがいくらでもできそうなこと。
2021年2月22日月曜日
暁のヨナ1
(1話)高華王国の緋龍城のイル国王の一人娘ヨナ姫は、大切に箱入りで育てられて一度も城の外にでたことがなく(実際はのちに(11巻60話61話)回顧されるように、ハクやスウォンに連れられて一度城下町に遊びに行って、あやうく人さらいにさらわれそうな目に遭って、当時近衛隊長だったジュドの大目玉をくらっている)、関心があるのは、まとまらない赤毛の髪と、幼馴染みの従者であり風の部族の将軍であるハクは、口が悪く無礼であることと、3つ年上のいとこのスウォンへの片思い。スウォンに馬に乗せてもらってドキドキがとまらない。スウォンのほうは、ヨナが6歳の時にヨナの母が賊に襲われて殺されたときに、ヨナの手を握って寝てくれたときから変わらず、全くの子ども扱い。思わず、ハクとの縁談があるというと、それはおめでとうございますといわれてしまう。父であるイル国王は、そろそろ婚約を考えなくてはいけないけど、なぜかスウォンはダメだという。スウォンはイル国王の兄の息子だからもうしぶんない家柄なはずなのに。
16歳の誕生日を祝うために、スウォンが事前に泊まりがけでお城に来てウキウキしているヨナだが、夜城の中で誰かに追いかけられて恐怖でスウォンの部屋へ逃げ込む。そこで思わず片思いだったスウォンへの気持ちを告げるヨナ。スウォンにヨナを妹のようにしか見ていないとはいわれたけど、少しでも気にしてくれたならば今はそれでいいという。この姿も見せずに追いかけてきたのは、後ほど緋龍城に帰還してからもヨナを殺そうとしたヒューリ。ヒューリとはその後も緋龍城でやり合うことになるけれど、35巻くらいで少しヨナの気持ちが通じるようになったのかな。
そして5日後に16歳の誕生日のお祝いの宴会が終わったあとに、スウォンから簪を贈られて「私は好きですよ ヨナの髪 キレイな紅 暁の空の色です」と言われて幸せに満たされる。それを目の前で見ていたスウォンともヨナとも幼なじみであるハクは、スウォンに「頑張ってください」とエールを送る。部屋に帰ったヨナはやはりスウォンをあきらめることはできないと、イル国王に伝えに行くと、スウォンがイル陛下を刺し殺したところだった。尊敬する自分の父ユホンをイル国王は殺害したのだと。10年前から自分はこの日のために生きてきた。父の敵をうち遺志を受け継いで自分が高華の王になるという。
本来ならイル国王はなぜユホンを殺したかまで説明しないと公平で無いと思うが、まあこのときはヨナに目撃されるとは思っていなかったはずなのでそこまで説明する余裕はないか。
(2話)スウォンに従い城を制するために、城を守るはずの守備隊やスウォンが率いてきた兵や後の参謀になるスウォンの腹心ケイシュクがやってきて、ヨナを捕まえ殺害しようとする。間一髪駆けつけた護衛のハクが助け出し、兵に囲まれ刃をつきつけられながら「俺が見ていたスウォンは幻だったのか?お前になら姫をまかせてもいいと思っていた」と問いかけるハクに「貴方たちの知っているスウォンは最初からいなかったんです。道を阻むものがあれば切り捨てます」と背を向ける。そこに誰かが矢を射る。注意がそがれた隙にヨナを連れて逃げるハク。矢をいったのはイル国王の側仕えのミンスで、二人に逃げ道を教えて、自分はおとりになって矢を受けて倒れる。
ミンスが後々出てきて、重要な役割を持つのは、この時点では作者は考えていなかったようだし、ミンスが側仕えになる前にどこで何をしていたかもここではほのめかされていない。
(3話)山を越えてハクの故郷、風の部族の風雅の都に向かって逃げる二人。現実を受け入れられずに、食事も喉を通らずハクのいうままにあるくだけのヨナ。
ハクは、ヨナの護衛となることをイル国王に誓った日の回想にふける。王位狙いでヨナにしつこく言い寄る火の部族長の次男のカン・テジュンを追い払うために、自分とヨナは幼少時より将来を誓い合った仲という。自分は風の部族の次期将軍で、陛下直々にヨナ姫様専属護衛を命ぜられたものだという。聞いていたイル国王は素手でカン・テジュンの刃を止め、ハクは改めてイル国王に忠誠を誓う。怪我した素手を後ろにそっと隠したイル国王を、「この王は臆病などではない」とハクは思う。回想の最後に「あなたの心残りは俺が守る そして必ずあなたの城に戻ります」と誓うのであった。31巻で確かに緋龍城に戻ることになったけど、ハクは城に入れてもらえないとは予想もしていなかっただろう。後ほど35巻で城の地下牢へ入ることにはなったけど。
(4話)もう一つの回想編はハクと野宿しながら逃亡するヨナの夢、ハク、ヨナ、スウォンが雪遊びをして風邪をひいて三人仲良く寝込んだのは、ヨナの母が賊に殺されて間もない頃。見舞いに来たユホンのヨナを見つめる厳しい目は、このときは全く意味もわからなかったけど、34巻で過去編を見れば、ほんとはヨナはユホンの命により、母親のカシとともに殺されていたはずだったのだから、無理も無い。スウォンと一緒で無ければ、ユホンはヨナを殺害したかったところだろう。目が覚めてあの日々は帰ってこないことを改めて実感するヨナ。一方スウォンはハクとヨナは城を出たらしいことを兵から報告されて、城を出た彼らには何もできないから追っ手をかける必要ないという。
(5話)宴のあとスウォンから贈られた簪をまだ大切にヨナが持っていることに気がついたハクは、そっと隠す。簪を落としたと思ったヨナは探しに行って毒蛇の巣窟に迷い込んでしまう。探しにきたハクは毒蛇に噛まれながらヨナを助け簪を返しながら「俺はスウォンを許さない だがそれ以上に俺はあんたに生きて欲しい」と。
2021年2月21日日曜日
暁のヨナ YONA -The girl standing in the blush of dawn- Yona of the dawn
長編漫画の連載を始めるときには、作家は当然構想を練って、あちこちに伏線を張っておくと思うのだけど、いろいろな漫画家のつぶやきやインタビューを読むと、連載がどこまで続くか先行きが見通せなくて、突然打ち切りになることもあるらしい。これは創作する際にすごく厳しいだろう。
暁のヨナが気に入って草凪みずほの他の漫画も電子本で手に入るものはすべて読んでみた。「夢幻スパイラル」は黒猫に変えられたときの、おちゃめな温羅と、ちょっと暁のヨナのハクに似たシリアスな鬼の温羅の対比が楽しいし、だんだん弥生にひかれていく温羅も魅力的だったのだけど、結局温羅の父阿羅久王は助かるのか、鈴鹿弥生を食べずに解決方法はあるのか、温羅の弟皇雅も死んでないし、皇雅を操っている闇の力は健在で未だ何かやりたそうだったし、すごく中途半端なまま話がブツッと切れて終了してしまっているのが編だなと思っていた。これは連載を打ち切られたというのを作者がいっているのを読んでやっと納得できた。「ゲーム×ラッシュ」も途中打ちきりだそうだ。確かに話は一応決着ついたように見えたけど、急いでまとめたせいか不自然さが拭えない印象はある。
贄姫と獣の王も第1話読み切りのはずだったというけど、せっかくの力のある作家をもっとのびのびと使うことはできないのだろうか。
作者が花とゆめの創刊45周年特集で「初期は全然人気がなかったし、四龍集めの途中で打ち切られる可能性もあったと思います。3巻が出たときに「5巻くらいまでいけるんじゃないかな」、5巻が出たら「7巻くらいまでは大丈夫」と担当さんに言われて、そうこうしているうちに今に至るという(笑)。初期はどこまで描けるかというよりは、1話でも多く描けるよう願うばかりでした。今はようやくラストを見据えられるようになりましたが。”といっているけど、これはなかなか辛い状況だ。ヨナは最終的には緋龍城に帰ってきてスウォンと決着をつけないと話が中途半端だけど、帰還したのは32巻だし、イル国王が一巻で頑なにヨナとスウォンと結婚を認めようとしない、スウォンがイル国王を殺したときに「父ユホンはイル国王に殺された」とのことだけど、なぜイル国王がユホンを殺したのかは過去編の34巻まで行ってやっと理由が解き明かされたし、それより前に連載が終了していたら、これも中途半端なままだったのだろう。よくぞ設定を根本的に変えずに続いたと思う。
ただ、長編であればあるほど、話が進まないと面白さがわかってのめり込むほどにならない。なかなか難しいところなのはわかる。この暁のヨナは、「マンガPark」で無料ポイントをコツコツと貯めながら26巻くらいまでよんだところで、その当時33巻くらいまででていてどうしても先が読みたいのと、読み返してみたいので、改めて一巻から電子本を買って、はまったのだから。どうしても先が読みたいと思うようになってきたのは、ジェハとともに海賊に加わってクムジを討つあたりなので6巻あたりからだ。もっとも購入したのはマンガParkではないけど。電子本は手元にものが積み上がらないだけに歯止めが無くなりそうでクレジットカードを登録しないでいいRenta!から借りている。
暁のヨナ1/暁のヨナ2/暁のヨナ3/暁のヨナ4/暁のヨナ5/暁のヨナ6/暁のヨナ7/暁のヨナ8/暁のヨナ9/暁のヨナ10/暁のヨナ11/暁のヨナ12/暁のヨナ13/暁のヨナ14/暁のヨナ15/暁のヨナ16/暁のヨナ17/暁のヨナ18/暁のヨナ19/暁のヨナ20/暁のヨナ21/暁のヨナ22/暁のヨナ23/暁のヨナ24/暁のヨナ25/暁のヨナ26/暁のヨナ27/暁のヨナ28/暁のヨナ29/暁のヨナ30/暁のヨナ31/暁のヨナ32/暁のヨナ33/暁のヨナ34/暁のヨナ35/暁のヨナ36/暁のヨナ37/暁のヨナ38/暁のヨナ39/暁のヨナ40/暁のヨナ41/暁のヨナ42/暁のヨナ43