2021年3月27日土曜日

暁のヨナ32

(182話)キジャとジェハは大暴れして会場を壊し、お客さんを逃げ出させる。その後二人は力尽きて倒れる。スウォンは彼らが青龍と黄龍の能力を見せたくないためにやっていることに気がつく。

(183話)四龍を解放に舞台に出ていったハクも民衆に姿をさらすことになる。特に風の部族は熱狂する。

試合後赤ん坊を連れた妻のユウノと共に挨拶に来たグンテに、跡継ぎについて聞かれてスウォンは「跡継ぎをつくるには時間がかかりすぎる 私の血を受け継ぐ子が王にふさわしいとは限らない それより王の器を持った人を探す方が早い 自分の血を引いてなくてもどのような身分でもいいという」こういうところスウォンは一番器が大きいし、リーダーとしての才があると思う。たぶん自分の血をひくと病気の血統も受け継ぐかもしれないのも自覚していただろうし、自分の母のように若くして発病するかもしれない可能性も考えていたと思う。そこら辺は最高の王さまだと思う。

ハクは夜ラパを呼びつけ、自分を一兵卒でいいから空の部族軍に入れることと、ユンに医学の勉強をさせる約束をケイシュクに促すよういう。

(184話)ハクの入った空の軍第35番隊は落ちこぼれの集まりで、ろくに訓練もさせてもらえずに掃除炊事に励む雑用隊。しかしそこでも速攻で仕事をこなし、素振りする時間をとるハク。手合わせを望む隊員達をコテンパンにして、嘆く隊員に、「武器を扱った事すらないお嬢さんが毎日弓の訓練してかなりの使い手になったりもするよ」という。「誰よりも必死だったんだ強くなる為に」と。この35番隊からあとでハクは切り離されて城の牢獄に閉じ込められるけど、いずれ来る戦ではどうなるのだろうか。35番隊の隊員達とけっこう心を通わせているように見えたが。

ジュド将軍見つかり、「スウォン陛下に忠誠を誓え」と迫られる。ハクは「どうしてイル陛下と姫さんはあんな裏切りを受けなければならなかったんだ!?イル陛下のやり方では国を滅ぼすと危惧していたにしてもスウォンならばイル陛下と解決することは出来たんじゃないか」と。イル陛下に一番寵愛されていたハクの耳にはユホンはイル陛下に殺害されたことが届いていないし、ヨナ姫からも聞いてないことを知る。自分とスウォン一緒にいながら違うことを考えていたことを思い知るハク。そこへハクとスウォンが育てたスウォンの鷹グルファンが、ハクを見つけて喜んで飛んでくる。ハクがイル陛下がユホンを殺したことを知らないのは不思議はないけど、ヨナは何故ハクに告げなかったのだろう。まあ状況は複雑で、この時点ではヨナも親世代の確執を知らなくて、なぜイルがユホンを殺したかまで知らなかったわけだけど。

暁のヨナは過去を回想して現在の気持ちを説明したり、伏線があとから種明かしされたりといろいろあるけれど、単行本で何度か読み直している身にはよくできたわかりやすい説明だと思う(もちろん連載だけ何年にもわたって追いかけている人や新しくファンになった人にはわからないこともあるかと思うけど)。でもこの場面のジュドの家来(ギョクさんだっけムアさんだっけ)の行動だけ理解するのに結構時間がかかった。


真ん中のコマが回想であることに気がつくまで(枠線がここだけ薄くなっているけど)何を言っているのかよくわからなかったけど、これはかつてスウォンとハクが城を出てから初めて近距離で対面して、つかみかかろうとした16巻91話で
全くハクにはかなわなくて止められなかったことを思い出して、思わず刀に手を伸ばしたわけなのよね。

(185話)「姫さんはあんたらと同盟を結ぶと決めた 主君の誓いを俺が一方的には反故にはしねぇ」とい言葉に真実を感じたジュドは剣を退く。一方ラパがイル陛下暗殺の夜に緋龍城に侵入した一人であることを覚えていたハクは、もう一度イル陛下がユホン様を殺害したことを確認する。空の部族やほかの部族にもユホン派は大勢いる。グンテ将軍もジュンギ将軍もジュド将軍と多くの空の部族兵も、みな先々帝のジュナム王がユホンを次期王に選ばなかったことに不満で、あの夜の反乱はイル陛下への復讐というよりスウォンを高華国の王にするためだという。ハクも、方法は違うけれどスウォンとヨナが結婚して王になることを願っていた。

一方スウォンはゼノを誘って城内を散歩。不老不死という現象に興味があるという。殺してみるとわかるけどそれをやると他の四龍さん達が暴れそうなんで面倒ともいう。そこにジュドがきて、ハクが空の兵に一兵卒として入隊したことを報告する。城壁から見下ろすとハクが第35番隊の兵士達を仕事をしており、グルファンが嬉しそうにつきまとっている。突然具合が悪くなったスウォンは判断任せますといって去る。

夜ヨナの部屋にスウォンがミンスを探しに忍んできて倒れる。ヨナの腕の中で夢だと思ったスウォンは、ハクが空の部族の戦士になって傍らにグルファンがとても嬉しそうに飛んでと、子どもの頃と同じように優しい声で語りかける。

(186話)

こういうところでしか甘えられないスウォンも、自業自得とはいえかわいそうだなあ。

気がついて退室しようとするが体が動かないスウォン。実はずっと護衛が控えていたようだが、スウォンがヨナのところに忍んできたと思って、静観していたけど、さすがにようすがおかしいと連絡に言ったようでケイシュクが駆けつける。主治医のミンスが呼ばれる。ミンスが主治医であることがここで初めて明かされるけど、当然ミンスの母がスウォンの母ヨンヒ様の主治医であったことから、万が一の可能性も含めて主治医になっていたのよね。
ミンスは図書室で医学の勉強をしているユンと出会っていた。回復を促進する千樹草が載ってないか調べていたが、他にも回復を早める薬草がいろいろあることを知る。そこにスウォンが倒れたので呼び出される。ミンスは普段はスウォンは問題ないと言うが、ヨンヒ様を知っているケイシュクは懸念をジュドに伝える。千州の戦でスウォンは指揮をジュドやケイシュクに任せて城に残ったのは、南戒を警戒して城を空にしないためと言うことで合意したものの今となっては気になるというケイシュク、グンテ将軍との、跡継ぎは自分の血筋でなくてもというやりとりも思い出させる。

夢の中でイル国王との最後のやりとり「やあ 来たねスウォン 私を殺しても緋龍王にはなれないよ 試してみるといい そして振り返るといい ほらそこに赤い髪の真の王がきっと君を死に落とす」という。これはなんの予言なのだろう。もともとイル国王はスウォンが自分を殺すことを、妻のカシに予言されていたけれど、スウォンがヨナに殺されるという予言なのだろうか。

(187話)翌日からヨナは、部屋から出ることも禁止でケイシュクやジュドやミンス以外の人間との接触も断ってもらうとジュドから言われ、四龍ともハクともユンとも会えなくなってしまう。
第35番隊で働くハクをジュドがこっそり文官の服を借りて訪ねる。四龍達はヨナと会えなくなったことを伝える。こちらから会いに行くことにしたというジュドに一緒に来るよう誘われるが、ハクは宮殿で騒ぎになったら反撃してしまうかもしれないけれどそうなると姫さんの覚悟もここでやってる事も無駄になるから、とヨナの部屋だけ教える。空の部族部隊の中で実力で偉くなってヨナの専属護衛を取り返そうと思っていることも伝える。

ジュドにスウォンとの面会を求めたヨナは書類の山に埋もれて倒れているスウォンを見つける。薬に睡眠作用があるので寝てしまったのだろうとミンスが言う。突然ヨンヒ様が昔倒れた事を思い出したヨナは、ヨンヒ様は同じ病でもう亡くなっていて、死に至る病だから見てしまった自分は隔離されているのではとミンスに問う。王の体に関することは国の最重要秘事で主治医とごく一部の側近にしか知ることができず、見聞きしたり口外すると死罪、ヨナと四龍は政に必要だから死罪を免れるがハクやその他の人に知られてはならない。二度と口にせずケイシュク参謀やジュド将軍に逆らうなとミンスは諫める。

スウォンは親の仇であるが、幼なじみで初恋の人でもあるヨナには、スウォンが死に至る病というのはショック。そこにアオを連れたジェハが窓からやってきて、ハクのもとへ連れて行ってあげるというが、ミンスの言葉を思いだし、「来られると困るし専属護衛もいらないとハクに伝えて」と。ジュドがようすを見に来る声がしたので、ジェハをあわてて追い出すが、アオはそのまま残る。


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