2021年3月17日水曜日

暁のヨナ22

(124話)スウォン陛下のお見舞いを受けるリリ、そこにグンテ将軍も来て、グンテに憧れるリリは、思わず乙女になる。スウォンは「あまりよくわからないんです 恋愛とか」夜になってやってきたヨナとは、ハクへの恋心を意識するようになったとのガールズトークで盛り上がる。帰り際にリリはハクに、斉国で取り上げられたヨナの荷物を返す。その中にはスウォンから贈られた簪がある。

(125話)かつてハクは、スウォンがヨナもハクもムンドクもジュド、グンテ将軍も、ジュンギ将軍も、スジン将軍もみんな好きで、人って興味深いというのを聞いてこいつは大物だと感心する。

現実に戻って、ハクはユンにヨナの私物を返しておいてと渡す。(この設定無理がある。ハクなら自分でヨナに簪を渡すと思う。)山菜を採りにいったユンは、鞄にちゃんと収まってなかったヨナの簪の入った巾着を谷に落としてしまう(これもユンらしくないと思うが)。巾着の中にヨナが大切にしている綺麗な簪が入っているのを知っているユンは、狼狽する。「へし折ってやりたいけれど、俺がちゃんととってこないと」とハク。スウォン国王からもらったもので、ヨナはスウォン国王が好きだったことに思い至るユン。黙って聞くジェハとキジャ。

ハクが掴む前に、不安定な谷の斜面の枝から巾着は落ちる。あとを追って川に飛び込んだハクは、しばし物思いにふけって泳ぐのを忘れる。スウォンに王になって欲しかったがそれは最悪の形で叶った。簪をもらって幸せそうな姫さんの顔を見たその足で、どうしてイル陛下を殺しに行けるのか。人が好きだといったのは特別誰にも執着しないということだったのか。俺の大切な物をすべて踏みつけて。姫さんをも殺そうとしたスウォンを見て、心が散り散りになるほど悲しかったと思いながら。

ハクを助けに川に入ったユンとキジャは川の中で転び、彼らも含めてジェハに助けだされてみんなずぶ濡れになった。「簪をどうするかはヨナが決める それでいいんだね」とユンが雷獣にいう。

(126話)父アン・ジュンギ将軍の命令で、スウォン王にお礼の訪問をするために空都にきたリリは、スウォンが下町の裏の顔オギさんのところに、裏情報を仕入れに入っていくのを見つける。ついて行って、そこで戦場に四龍と赤い髪の女が現れると噂になっている話を聞く。知人を連れて行ったのは9歳の時以来、というのは回想の11巻60話61話のハクとヨナのこと。緋龍城に帰るスウォンについていったリリは、スウォンに「ヨナにもしかして生きていて欲しいって思って・・」と言いかけて口を塞がれる。あなたに語る事などありませんと拒否される。

まあ当然だけど、スウォンの選んだ道では心の内を絶対に見せられないし、意に沿わないこともしなくてはならない孤独が切なくなる。後ほど34巻の過去編で特に感じるのだけど、読めば読むほど、王としての力量は、イル国王はもちろんのこと父ユホンよりスウォンの方がずっとあるのに、平和に権力委譲とはいかなかったのは、親世代の確執のせいだと思う。スウォンにも幸せになって欲しい。

いっぽうハク達は風の部族領の斉国国境近くの森の中で真国からの武人達に囲まれていた。

(127話)ハク達一行が高華国の美しき化け物であると確認してから名乗ったのは、真国第二王女タオ姫の従者ヴォルドとその部下達。斉国の砦建設に真国民も奴隷として連れて行かれたが、戻ってきた物達が、「高華国には巨大な爪を振り回し暴走する白髪の妖怪と 頭に草が生えた空飛ぶ妖怪がいる」といっていたという。真国と高華国の未来のためにタオ姫に会って欲しいとのことで、真国の国境の町、潸潸にいく。

そこで真国には、高華国へ嫌悪感を持つ人がたくさんいる事を知る。四龍の噂も伝わっているが、高華国の化け物に死をという声も聞こえてきた。タオ姫のもう一人の従者アルギラも加わってタオ姫の私邸のある桃地渓谷へ。
タオ姫には高華国の妖怪を連れてくるという話は伝わってなかったようだが、自分は真国の第二王女で真国は武力で高華国に叶わないので、犠牲を避けるために高華国の属国になることを望んでいるが、第一王女コウレンは高華国を深く憎んでいて、高華国に戦をしかけようとしているという。

(128話)スウォン王は斉国との戦いに勝利し、南戒の金州を制圧し、北戒のリ・ハザラ軍も破っている。次に狙うのは真国。スウォンはどこよりも強いどこからも侵略されることのない高華国をつくろうとしている とヨナもハクも思う。四龍達はスウォン王と共に斉国の砦で戦ったので、高華国の配下にあると思っていたのだが、たまたま目的が同じであって、あの王が何を考えているかなどしらないとハクは告げる。とりあえず宴となるがヨナは生理で体調が悪い。気がついたタオ姫はヨナを寝室に連れて行って休ませる。そこでヨナ達に会いたいと思った一番の理由は、タオ姫の女官の一人が誘拐されて砦でむごい目に遭っていたときに、キジャが助けてくれた礼を言いたかったのだと聞く。ヨナ達はスウォン王の命令で動いていると思ったので、コウレン姫が行動を起こす前にスウォン王との話し合いの場をつくれたらと思ったという。
 スウォンに話を通すなど自分にはできないと思い、夜風に当たりに外に出たヨナを、タオ姫と間違えて襲うものがいた。ハクに撃退されるが、敵は一人ではなく、ジェハも加わる。他の四龍も駆けつけ、夜目の利くシンヤは谷に何人も入り込んでいるという。

突然生理とは・・・確かに若い女性なら当然だけど、いきなりファンタジーが現実的になった。

(129話)騒ぎを聞きつけて出てきたヴォルドにタオ姫の元に行くように指示し、四龍が敵と戦う。ヴォルドとヨナとハクがタオ姫の寝所に行くと、コウレン姫の従者ミザリがまさにタオ姫を襲おうとしていたが、タオ姫の寝所にいたのはアルギラ、タオ姫は既に避難させたという。アルギラはハクも感心するいい腕の武人で、ミザリを散々痛めつける。ミザリの部下が何人もハク達を襲うが、ハクは一刀のもとに撃退する。そこに油のような臭いが漂ってきて、屋敷に火をつけたという。ハクとヴォルドはここは自分たちに任せて、アルギラはタオ姫のところに行けという。焦げ臭い臭いに気がついたゼノはタオ姫を救いに屋敷に入り、自分は燃え上がる梁を支えて体を焼かれながら、かけつけたアルギラとその部下にタオ姫を避難させろという。

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