2021年4月9日金曜日

コレットは死ぬことにした10

通常版/ドラマCD付き初回限定版 この表紙好きなんだけど、さすがに電子版にはない

(57話)ハデス様のキス寸止めに戸惑うコレット。飲み会は楽しかったけれどハデス様とは気まずいままだった。翌朝なんと滞在している診療所にデュオニュソス様とヘルメス様が来ていて、コレットの旅が面白そうだからついていくという。ヘルメス様は旅人の神なので、一緒にいると絶対に危ないことがないらしい。3人でマリー姉ちゃんの診療所に向けて旅をする。喧嘩しながら仲の良い二人を見て、ハデス様にも友達的な神様はいるのかなと思ったところで、コレットの頭に昨夜のキス寸止めが蘇る。森の中でヘルメス様が水を汲みに行ったのも気がつかない上の空のコレットに「ハデス様も罪作りだね あんな寸止めしてコレットを悩ますなんてさ」というディュオニュソス様に飛び上がるコレット。ハデス様と解決してなかったら何か役に立てるかなって来てみたという。ディオニュソス様はハデス様がコレットがほんとうに好きなために進めないことを理解する。コレットもまだひよっこ過ぎてハデス様への想いを自覚してないことも。デュオニュソス様相談に乗るために来てくれてやさしい。ハデス様とキス未遂だったけどキスするのはいやじゃないとわかっただけ少しコレットも自分の気持ちを見つめられるようになった。

(58話)一方ハデス様も今までの(コレットとの関係の)全てを壊してしまっただろうかと冥府で仕事の合間に思う。コレットはキスは嫌じゃなかったってわかったけど、わかったらわかったで恥ずかしいくてハデス様とフツーに話せる気がしないと思う。昨日のように顔をそらすといよいよ気まずいし。無事マリー姉ちゃんのところに帰ると、マリー姉ちゃんが、先日コレットが届けてくれたイタン兄ちゃんからの手紙に「結婚しよう」と書いてあったと告げる。照れくさいという姉ちゃんに、自分のハデス様への気持ちを重ねて、手紙だったら書けるかなというコレット。街に出たときにハデス様似の黒猫の置物を買って、冥府に宅配の配達に行くというヘルメス様に、手紙と共にハデス様に届けてもらう。この猫も好き。

やはり今日は来なかったけれど、壊してしまってはいないと思っていいだろうかと思うハデス様。

ヘルメス様もハデス様へのプレゼントと手紙を届けてくれてやさしい。

(59話)コレットに友達が出来てよかったというマリー姉ちゃん。そういえばここにいたときには、無力さや理不尽に泣かないように、自分の力で生きていけるように、早く一人前の薬師になる以外眼中になくて、街に友達もいなかった。コレットの頭にあるのは6歳の時流行病で全滅してすべてを失った故郷。「でも雰囲気変わった 私が知らない間にたくさんいい出会いがあったのね。」とマリー姉ちゃんは言う。夜一人縁側でハデス様との出会いを思い返すコレット。そこにコツメ君がハデス様からの手紙を持ってくる。「コレットへ 黒猫の人形受け取った」事実しか書いてない1行手紙だったけどコツメ君からハデス様がお人形大事にしていると聞いて喜ぶ。寝室でハデス様に会いたいと思いが募ったところでふと感じた気配にもう一度縁側を開けてみると、ハデス様が。コツメ君が手紙の2枚目を忘れていったと、届けに来ていた。ハデス様いつのまにかわたしはあなたに恋してたのね と自覚するコレット。手紙の2枚目を忘れる、ちょっと抜けたコツメ君かわいい。

(60話)手紙の2枚は「家来達に見せたら似ていると言われた 大事にする」と。アポロンからバイオ研究で特殊培養した種が送られてきたという。ハデス様も家来も植物には疎いというので、翌日コレットは冥府に行く約束をする。アポロン様からは種と共に特殊栄養剤も送られてきた。コレットが種を植えたあとの鉢をじーっと見つめるハデス様。余った種はアスポデロスにも植える。

ハデス様に恋していたとコレットは59話でやっと自覚。とはいえ、ハデス様がどうして突然キスしようとして、ギリギリで思いとどまったかは考えないのね。ガイコツもカロンもずっと前からハデス様の気持ちに気がついているのに。人間を好きになって辛い思いをしているディオニュソス様はその点、察しがいい。

(61話)翌日冥府に行くと今夜もハデス様は鉢を見つめている。水仙はないのだろうかというハデス様に、前に白い水仙を摘んできて熱のあるハデス様にあげたこと(4巻20話)を思い出す。冥府には凍土があって凍らせてあるのでまだ咲いているという。見にいきたいというコレットに、寒冷地仕様の衣装を着せるハリー。ポセイドン様との飲み会で新しい服をつくる暇がなくて悔しかったハリー(9巻56話)は、コレットの洋服を全シーズンつくったという。カロンの舟で出発。カロンも嬉しそう。ハデス様と手をつないで凍土探検するコレット。「お前がその花を持ってきた日私は少し熱を出して拗ねていた あの日の私はお前とこの花のおかげで自分を嫌にならずに済んだ 冥府の土の上にも咲いてくれたらいいのにな」と。素手で凍った水仙に触って手がかじかんだコレットの手をそっとつつむハデス様。そこに息急き切ってカロンが呼びに来る。

(62話)土に混じっていたミントの芽が出た鉢に、メンテというニンフが現れた。アポロン様の特殊栄養剤ででてきたらしい。赤ちゃんの姿をして大泣きをし、ガイコツもコツメ君も振り回すメンテちゃんだが、ハデス様をひたすら慕ってしがみつく。アポロン様にひきとって頂きましょうかというガイコツに「メンテは冥府におく メンテは冥府で初めて新たに出た芽 私はメンテをなかったものにはしたくない」という。メンテは自分が芽を出すまでいちばん見てくれたハデス様に会いたかったという。コレットには「あなたは全然こなかった」というメンテ。「私も種まきしたんだよ」と心の中で思うコレット。「部屋や服を用意しなくては、ここが冥府ということも教えねば 私に会いたかったと生まれてきたのなら後悔しない暮らしをさせてやりたい」というハデス様に、まじめで芽が出たことが嬉しいのだなとは思いながら、ハデス様とメンテを見るのがつらくなるコレット。「これからずっとハデス様の手はメンテちゃんのものなんだな」と。さっきまで凍土でハデス様の手はコレットの手を握っていたのに、ちょっとちょっとハデス様・・・

やきもちをやいていることをハリーに話す。ハリーはコレットがハデス様を好きなことを喜ぶ。「ワタシの好き同士が結ばれたらヨロコビじゃ!!わたし応援するん」と「ハデス様はコレットのこと大事に思っていなさるん コレットと過ごす日々を大事に大事にしてるん 不安になったら思い出してみろ?ハデス様と話したこと 見たもの」と言われて先ほど凍土でコレットからもらった水仙を「これは枯らしてしまいたくなかった」といっていたことを思い出す。中庭に戻る元気が出たコレット。ハデス様とメンテちゃんのもとに戻ると、具合が悪くなったメンテちゃんが「わたちもうすこしで消えちゃうの」という。

凍土探検で順調に恋が進むかと思いきや、突然ライバル登場。女たらしの多いギリシア神話には珍しくハデス様にはメンテくらいしか浮気はないけど、ファンタジーの雰囲気を壊さずにどう進むかと思ったら、ほんの一日いや数時間のはかない存在にしてしまったのね。複雑な気分のコレットの相談に乗ってくれて応援してくれるハリーは素敵。他のガイコツとの立ち位置の違いが際立つ。

そういえばサラッと読んでしまったけど、アポロン様バイオ研究が趣味ですか。確かに現代に生きるならバイオ研究やってそうだけど、後から思い出して笑いました。



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