2021年3月5日金曜日

暁のヨナ10


(54話)ヨナの声がどうしても気になるテジュンは平民に変装して加淡村に探りに行く。しかしいきなり青龍と白龍にでくわして腰が抜けたところを、病気と思われて隠れ家に連れていかれるが、そこで泥水のようなしょうが汁を、子供たちが争うように飲むのを目にし、これが今日初めての食事と聞いても火の部族の現実が信じられない。「坊ちゃんにはまだわからんか」「今度来るときは皆に菓子でも持ってきてね」とゼノに言われて身分がばれたかと冷や冷やする。
ヨナの声がしたような気がして思わず表に飛び出すが、見つからない。夜の戸外は寒くて呆然としていると、焚火が見えた。そこにいたのはなんと雷獣ことハク。

(55話)慌てたテジュンは、危険がせまったら上げるようにと部下に渡された狼煙を焚火に取り落としてしまう。テジュンはすぐにハクに拘束される。テジュンであることはとうに見抜かれていた。たくさんの兵士がテジュンを助けに向かってくる。狼煙を上げたのは事故なので、兵を止めに行くから放してくれというテジュン。「こいつは一度俺らを殺そうとした」というハクの言葉の「俺ら」という言葉に「ヨナ姫は生きているのか」と問うと、躊躇するハクを差し置いてゼノが「生きてるよ 娘さんは一番元気だから」とあっさりいう。そこにヨナ、キジャも来る。「今後私が約束を違えることがあるならば、殺してください あなたになら私は殺されてもかまいません」「貴女と再び言葉を交わせることが幸福で仕方ないのです 生きていてくださってありがとうございました」というテジュンをヨナは信じて釈放することにする。

(56話)火矢にやけどを負いながらテジュンは狼煙は間違ってあげたと兵を止め、宿舎に帰る。どうしてもヨナに会いたいテジュンは、食べ物をもって再び加淡村にいくが、ヨナは食べ物を村人に分けてしまう。その後もテジュンは宿舎の食料を盗んでは加淡村に持ってくる。

(57話)ヨナ姫に会うために加淡村に通うテジュンは、村が税金を納められないのは、畑をつくって耕す若い男手がないからで、それはテジュンの父であるカン・スジン将軍の軍備最優先の方針に従って徴兵されたからであることを知る。ヨナ姫と一緒に村人の生活を見に行った時に、自分の部下たちが見回りに来た時に、村人にかくまってもらう。見回りに来た部下のフクチはテジュンと一瞬顔を会わせるが追求しない。テジュンは火の部族長の息子として自分は火の部族のために何ができるかを自問するようになる。

(58話)ヨナたちは加淡村よりさらに貧しく病気の蔓延している村を慰問する。テジュンはユンのアドバイスを受けて、賊の対策本部をつくるという名目で、村の警護や食料の確保や医術師の派遣をさせる。部下のキルソンが病で倒れるもののテジュンは徹夜で介護し、快方に向かい、部下の信頼を得る。

(59話)無事キルソンは全快し、テジュンはこの宿舎はもう診療所として、炎里村に賊がでたので次はそちらに向かうという。キルソンを始め部下たちもテジュンのやろうとしていることに賛同して向かう。炎里村も飢えと病人で大変な状態だったが戦闘員でないため役人に印象の薄かったユンが助けに現れる。ゼノも加わって村人の心を開かせ「兄ちゃんは この高華国にとって きっと大きな存在になる」と予言する。村人とテジュンの部下たちが憩うなか、ヨナもこっそりテジュンのもとを訪れ、この土地でも育つ作物を探しに自分たちは明朝出発するという。火の部族のみんなを守ってとテジュンに託して。ヨナが去ったあとも土下座をしているテジュンに、フクチは「腹へり達を捕らえるまでは彩火城に戻れないとなると 一生戻れませんね」と意味深に語り掛ける。

その後テジュンは火の部族を武人である兄のカン・キョウガとともに支える存在になり、スウォンからも評価され、ヨナを支える重要な働きもするが、ヨナが緋龍城にもどったあとはでてこないのが寂しい。2021年3月現在(35巻あたり)まだまだ、ゼノの予言「高華国にとって大きな存在になる」が達成されたとは言えないし、ひと働きありそうな予感

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