2022年6月6日月曜日

スキップ・ビート! 27

2011年2月18日発売
(ACT. 157 バイオレンス ミッション フェーズ4)
雪花がちょっとふざけて悪魔の衣装一式70万円が欲しいと言えば、サラリと「一式もらう」というカイン兄さん。高いとか実用的じゃないとかいって宥め賺して説得して欲しかったのにとあわてて「兄さんを困らせてみたかっただけ」というと、思い切りほっぺたを引っ張られる。ジャレ合いはこれくらにして、と渡されたのが足首まであるパンツ。上着の下にインナーも着せられる。穿き心地も良くて動きやすい。極短スカートじゃ見られてもいいインナー着用でも動き辛いなって思ってた。
女性の服が、サイズとかデザインとかすぐにわかるの・・・敦賀さん。いやキョーコちゃんに服を贈りたいというのが願望だったからかな。
こういうのちょっと欲しかったのというと、多分そう言うだろうと思って先にもう10本ほど買っておいたと。一本18000円のパンツなのに。「俺が稼いだ金を俺がどう使おうとかってだろう」
敦賀さん、キョーコに思う存分服を買って磨き立てたかったのが実現して浮かれてる。雪花仕様の服に限られるのが残念だろうけど。ほんとうはキョーコちゃんを思うように仕立て上げたい願望があったのよね。
仕事以外で感じる事ができる楽しみをお前は俺から取り上げるのか?と捨てられた子犬のような顔でいう。さまざまな甘えた顔のカイン兄さんに悶えるセッカ。久遠を演じたときに感じた、芝居を生きる楽しさを思い出す。結局パンツは3本にして残りはお店に返してくることになった。カイン兄さんがお店に戻っている間に不良グループにからまれるセッカ。アタシと遊びたいならアタシの貸し出し許可をとってみてからにしてくれる?そこにいるアタシの大事な人にと、不穏な空気を漂わせて立つカインを示す。

(ACT.158 バイオレンス ミッション フェーズ5)
からむ不良グループを無視して、セッカに手を貸し「行くぞ」というと、いきなり後ろから殴りかかるカズ君と呼ばれた男。軽くかわして鋭い目で振り返るカイン。スイッチが入ったカズ君は両手にナックルをはめてパンチを打つが、軽くかわすカイン。セツ霊が抜けて呆然とするキョーコ。既に周囲の注目を集めている。暴力事件になったらカイン・ヒールの正体が敦賀さんだってバレて映画のプロジェクトが台無しになってしまう。今バレなくても映画公開後カイン・ヒールの総てが明らかにされた時、敦賀さんが一般人に一度でも手をあげてしまったらバッシングされる、私があんな事言わないで自分で断るなり逃げるなりしておけばと思うキョーコ。カズ君のパンチもキックもカインにすべてかわされるが、このままではカズ君が消耗すると仲間が応援に手をだそうと杖をだして寄っていく。突然ナイフを出すカズ君だが再びかわされる。近づいて杖で殴りかかる仲間たちに「兄さんうしろ!!」と叫ぶキョーコ。二人をかわしたものの、一人の男の杖をねじ伏せようとするセッカが目に入る。振り切られキョーコは地面に転げる。ナイフを持って更に追いかけて攻撃するカズ君を躱し、反動でカズ君は転げて後頭部を地面で打つ。完全にスイッチが入ったカイン。

(ACT.159 バイオレンス ミッション フェーズ5.5)
突如カインの雰囲気が変わり、殺人鬼ブラックジャックのごと杖を振り回す男に向かっていく。敦賀さんの意識が完全にB.Jに乗っ取られていると思ったキョーコは、相手を追い詰め杖を掴み杖ごと引いたところで「兄さん、殺しちゃダメ!!」と叫ぶ。その瞬間血まみれのリックを抱く「人殺し」と叫ぶティナが敦賀さんの頭に浮かび、男を殴ろうとした手を空振りさせる。その敦賀さんの腕に引っかかって投げ出されて壁に後頭部をぶつける男。呆然とする敦賀さんに声をかけるキョーコだが、ハッとしてキョーコを見た敦賀さんは「俺は誰だ」という。「今俺の中に黒の魔物が。はまだヤツに捕らわれてるか セツ」意味はわからないながら「カイン・ヒール アタシの大事な可愛いドジっ子兄さんよ」と笑うキョーコ。

(ACT.160 バイオレンス ミッション フェーズ6)
ホテルに戻り風呂に入る敦賀さん。あのあと「助かったセツ。危うくあの男の顔面を片側粉砕する所だった。どんな事情があったにせよ、俺達のような業界の人間が暴力をふるえば問題になる。もう少しで映画のプロジェクト自体をぶち壊す事になったかもしれない。我に返った途端ゾッとした。ありがとうな 止めてくれて」

シャワーを出したまま、2時13分で止まったままの右手の腕時計を押さえて茫然自失の敦賀さん。シャワーが長いので寝ちゃってるのではと心配した「兄さん!!」とドアを開け、カーテンをひく。
バスルームで寝るなんてファブルかいな。それにまず声をかけてしばらくして返事がなければドアを開け、カーテンの向こうから更に声をかけるべきでは。だいたいホントに寝てたらどうするつもりだったのだろうか。
敦賀さんがシャワーを浴びていたので思わず顔に視線を固定させるキョーコ。「なんだ一緒に入るのか?」と敦賀さん。仲居魂でにっこり笑顔をつくり「料理中じゃない時ならぜひ。どうぞごゆっくり心ゆくまでご堪能くださいませ」と。
シャワー室の外で悶えるキョーコ。チカン行為を働いてしまったことと、よく考えるとこんなハプニングでもない限り二度とみられないはずの敦賀さんの生肌を上から下まで拝見できたのに、顔に視線を固定して見てないこともにも。敦賀さん人形の身体をもっと本物にできたのに(いやどこを寸分違わぬ本物にしたかったのよ・・)

シャワーからでてきてそのままベッドに入った敦賀さんに、スープくらいは飲んどいてよねと言ってお風呂に入るキョーコ。冷静を装ったが、シャワー室のドアを閉めてから思わず座り込む。敦賀さんの腕時計があるのに気が付くキョーコ。芝居で私物は使わないタイプの役者なのに、まだ映画撮影じゃないからかなと考える。2時13分で止まっているのに気が付く。
敦賀さんのシーツに丸まった寝姿、自分の部屋のベッドの場面ではそういう寝方はしてないから、キョーコちゃんの下着姿とか見ないようにしてるのね。

(ACT.161 バイオレンス ミッション フェーズ6.5)
一方キョーコの言ったとおりスープを飲もうかと思って起き上がった敦賀さんは、腕時計をシャワー室に忘れてきたことに気が付く。実はキョーコがあまりにも冷静に切り返してきたことがショックだったのだ。たとえ演技の最中でもあの子ならもっと動揺すると思っていたけど、これはもう異性として意識されていないと凹む。そして腕時計の存在を忘れるのはまずいと思う。

お風呂上がりに何を着たらいいか悩むキョーコ。バスローブはどうもセツっぽくないけど、元来ていた服はくつろげないし、一番セツっぽいのはテンさんが用意したエロカワキャミとエロカワショーツだけだけど恥ずかしい。結局、敦賀さんでさえ私物の腕時計を使ってたのだから、下だけ今まで穿いていたロングパンツで出ていくことにしたが、カイン兄さんはすでにシーツにくるまっていた。

明日敦賀さんは何時から仕事なのだろうと社さんに電話すると、一週間後にはカイン・ヒールとしての極秘の二重生活が始まるので、バレるリスクは避けておきたいと妙に歯切れが悪い。「もしかして社さん、私が今敦賀さんいえカイン・ヒールの妹を演ってる事ご存じないんでしょうか」というと異様に興奮して、明日の朝8時にホテルの地下駐車場にミス・ウッズが出張美容室の準備してくれてるはずで、朝10時にDARK MOONの現場入りだと。

翌朝極悪非道ブローカ風の社長が「兄妹仲は深まったかと嬉しそうに聞く」が、妙に蓮は沈んでいる。「やはり俺には必要ありません。御守りは。」
とても不吉な予感がするという蓮の心の声は、キョーコちゃんといると手枷を忘れて久遠の闇に落ちるということ?でもそのための御守りでは?

(ACT. 162 バイオレンス ミッション フェーズ7)
社長に「バケの兄皮がはがれそうで怖いのか?お前の理性のヒモは枯れた輪ゴムか」とイジられる。「あの子がそばにいると忘れてしまいそうになるんです。俺が忘れては生きていけないものを」
この言葉がよくわからない。「俺が忘れて生きてはいけないものを」では?誤植かな???過去の過ちは忘れられたらむしろ生きやすくなるはずだけど。
要するに、自分には幸せになる資格がないという気持ちを忘れて、キョーコちゃんとの幸せを求めてしまいそうだということ?
セツとの同居を画策する社長さんは、蓮に自分の過去を消化して、前向きに生きて欲しかった??
意外にも社さんはキョーコちゃんと一緒に暮らすことをいじってこない。社長との会話を思い出して自分の中に沈む蓮に、「大丈夫か?もしかして夕べ眠れてないのかな。ホテルの狭い部屋で好きな女の子と二人っきり。同じ男として俺は同情で涙を禁じ得ないよ。映画は『ヒール兄妹』で出る訳じゃない。ラブミー部として受けた仕事らしいからキョーコちゃんにも妹としての報酬は発生してない。今ここで妹の存在がリセットされても誰にも迷惑はかからない。正直キョーコちゃんへの私的な感情は抜きにして、現在の状況を少しでもお前が精神的にキツいと思うなら、それも考えた方がいいんじゃないのか?」

再び社長さんの言ったことが頭をよぎる。「最上君へのクビ宣告はお前がしろよ。俺ぁお前にはあの娘が必要だと思ってるし。だが最後の選択権はお前にやる。気を遣った綺麗な理由並べたってあの娘は納得しないだろうからお前の本音をそのままズバリ言ってやれ。『君に俺は必要価値を感じる事が出来ない。もうお来なくていい』ってな。」
今のあの子との状況が俺は嫌なわけじゃないんだから。自信がない。次はちゃんと繋ぎ止めておけるのか。暴走する前に。手枷が外れ自由になった自分自身を。

このヒール兄妹の日々で蓮の闇もかなり見て、キョーコちゃんの蓮への理解も深まったし、二人の絆も深まったわけだけど、好意を抱いている娘をホテルの同じ部屋で暮らさせるという社長さん、なかなか大胆。

DARK MOONの撮影は公道で交通を止めて、最終回の蓮のカーチェイス。一方キョーコは隣のショッピングセンターでBOX"R"の撮影が終わって、天宮さんと次の撮影地、隣接する公園へ移動の途中「どうして京子さんは誰にも気づかれないのかしら、ダークムーンのヒットで顔も名前も売れてるはず」と言われる。「まわりの人の目には今の私って『京子』でも『未緒』ない別人に映っててそれこそまだ世に出ていない無名の新人なんだと思います。」というと「不死蝶(フェアリー)」とつぶやく天宮さん。自分のこととは思わず、血眼で探すキョーコ。彼方に人が集まっている。敦賀蓮がDARK MOON撮影中のようだ。

(ACT.163 バイオレンス ミッション フェーズ7.5)
そんなキョーコの後ろ姿に、天宮さんは心の師Mr.D(実はトラおじさま)が探しているという、『役柄』という命を吹き込まれれば何度でも姿を変え生まれ変わる『不死身の蝶』を感じる。
キャッキャいう観客女子に、なんで同じ役者相手に!冗談じゃない。とスタスタいく天宮さん。天宮さんって敦賀さんにもうにゃうにゃしない珍品女子。モー子さんと似てる。キョーコちゃんの親友はみんなこんな人でいいねえ。
交通整理待ちでロケバスに戻った敦賀さんに一言声をかけにいくキョーコちゃん。カリスマ女子高生で大人美人のナツの容姿を見て、敦賀さんも社さんも、DAKR MOONの共演者もスタッフも驚く。今まで食指を動かさなかったチャラい貴島さんが立ち上がった様子をみて即キョーコちゃんを連れて瞬間移動する敦賀さん。その危機管理能力に戦慄する社さん。

キョーコの胸元のプリンセスローザを見て似合ってるねと敦賀さん。自分が贈った宝石をキョーコが身につけているのを見て敦賀さん嬉しそう。「役に合わせてそうやって変身できるのは80%君の持って生まれた実力だと思う」と。「本当に(綺麗だ)」と言いかけたところでキョーコに言葉をぶった切られる。カーアクションを自分でするという敦賀さんに「御守り渡すって事は何か危険な目に遭うって前提みたいじゃないですか。御守りなんかいらないじゃないですか。それでも気はつけてくださいね」とキョーコ。思わず顔がゆるんで手がでそうになった敦賀さんだが、そこに天宮さんが迎えにくる。
敦賀さん、こういうところは素直にキョーコを賛辞する。遮るキョーコは既にかなり敦賀さんに傾いている。

「あの娘はな、いわば魔除けだ。お前が自力じゃ身動きできない状況に陥った時彼女がそこからお前を連れ出してくれる御守りだ。最強のな」といった社長を思い出す。食事事情やカイン・ヒールの正体を隠し通すことへの喩えとしては少し大袈裟だけど、社長には何か他『前提』があったのかと思う敦賀さん。

ロケ現場にたどり着いたキョーコのプリンセス・ローザの首飾りがはずれる。
敦賀さんプリンセス・ローザをバラの花に仕込むために生石の形にしたのだろうけど(さすがに花の中からペンダントが出てきたらおかしい)その後どうするつもりだったのだろう。「気に入っているようだから、知り合いにペンダントに加工してくれる人が居るから」ってな感じで申し出るつもりだったのかな。まさかキョーコちゃんが自分で加工するとは思ってなかっただろうから。しかし値段は知らないけどたぶんすごく高価な宝石を、自分で加工するとは、恐れ多い。

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