2022年6月12日日曜日

スキップ・ビート!28

2011年6月20日発売
(ACT.164 バイオレンス ミッション フェーズ8)
横断歩道側が青信号だが、通行を止めて、スタントマンの五十嵐さん(と美月役の百瀬さん)の車を追いかけて、嘉月の蓮の車がカーチェイスする。横断歩道で、向こうに母親を見つけた子供が走って出て、一緒に居たお婆さんも追いかけて走ってくるというありえない状況に、2台とも急ブレーキをかけてスピンしながら接触もせず見事に止まる。
しかしいくらなんでももっと一般の人が入れないようにしてないの?危険すぎる。・・と思ったけど、現実に西部警察のカーアクションで見物人に怪我させて、制作中止になってるか。あの時も俳優が運転していたようだし。
キョーコちゃん自分が出てるドラマなんだから、監督にちゃんと理由を言えば納得して貰えると思うよ。

ブレーキ音と見物人の悲鳴は隣の公園にいたBOX"R"の撮影現場にも聞こえた。近くでDARK MOONがカーアクションをしていると聞いたBOX"R"の安南監督は、真っ先に現場離脱して野次馬しにいく。躊躇するキョーコに「行ってくれば。現場の最高責任者が率先して離脱してるんだもの。ここで京子さんが野次馬しに行ったからって誰も怒る人なんか居ないと思うけど。」と天宮さん、共演の薪野さんや須藤さんも同調する。
15で親元をでて日本に来た敦賀さん、たぶん親元にいた頃にそのカーアクションの練習をしたのだろうけど、アメリカの運転免許は州によるけど、仮免許で14-5歳くらいから?クーさんと同乗して教わったのかな。それともヒズリ家には広大な私有地がある?まあクーはアクション俳優だから自分のカーアクションを練習する土地くらい持っててもおかしくないか。 

(ACT.165 バイオレンス ミッション フェーズ9)
飛び出してきた子供は急ブレーキでスピンしながら回避したものの、かつてリックを失った目の前でのひき逃げと、恋人のティナの罵りが蘇り、意識喪失状態の敦賀さん。かけつけたキョーコは、路上でカインが怒りにわれをわすれたあと呆然としていたときの顔と同じ瞳をしていると気が付く。

(ACT.166 バイオレンス ミッション フェーズ9.5)
緒方監督を始めとして誰が声をかけても茫然自失していた敦賀さん。キョーコが冷たくなった敦賀さんの手を握り呼びかけると、現実に戻り、ふっと微笑んで「ちゃんと聞こえてるよ」という。
敦賀さんを闇から引き上げるキョーコちゃんのこのシーン好き。やっぱキョーコちゃんはこの漫画のヒロインだよね。まわりの人ももう二人の結びつきに気づいたのでは?

リックのひき逃げによる死は、回想として断片的にしか出てこないけど、久遠が直接死に追いやったのではないから、そこまで自分を責めなくてもいいと思うけど。ただ15歳で日本に来ているわけだからその前にこの事件が生じたんだよね。ちょっとショックが大きいかな。ただティナの言葉の呪縛は大きいかな。だから46巻ACT.285でティナも大切な人が出来て前向きに人生を進んでいるから、もう一度ティナにあえば、蓮の自責の念も少し軽くなるよ。

(ACT.167 バイオレンス ミッション フェーズ10)
念のため病院で検査を受けて待っている間に、蓮はリックの事件の時は社長が日本に連れてきてチャンスをくれて助けられたこと、今回はキョーコちゃんの声で引き戻されたことなど思い出す。

社長の「あの娘はいわば魔除けだ。お前が自力じゃ身動きできない状況に陥った時、彼女がそこからお前を連れ出してくれる。御守りだ。最強の」という言葉を思い出す。もしかしてこういう意味だったのだろうかと。B.Jを演るにはずっと封印してきた『クオン』を開放しなければいけないので、自分がクオンの感情に引きずられて敦賀蓮側に帰って来られなくなるんじゃないかと予想したのかと。

カーチェイスの撮り直しについては、緒方監督からの提案『スタントマンを使う』は明らかに蓮のポリシーに反するのに、「今夜一晩考えさせてください」と言葉を濁す蓮。社さんは、蓮があの程度のトラブルでビビるわけはないと知っているが、「どんな理由があるにせよ迷いがあるなら止めといた方がいい。失敗は必ずするものだからな」と。
この時の社さん本当に格好いい。理由は聞かないけど社さんもまた蓮がコントロールできない闇を抱えていることを察している。
マンションで一人、無自覚に覚醒したクオンを自力で制御する自身がないと悩む蓮。再び社長に言った「あの子がそばにいると忘れてしまいそうになるんです。俺が忘れては生きていけないものを」という言葉を思い出しながら2時13分(2時16分頃に見えるが・・・)で止まっている腕時計を眺め、「俺にとったら両方重大なんだ。それでもどちらか一方を選ばないといけないとしたら」
この蓮の二者択一の発想、もう少し柔軟になる日が、この話の終わるときかな。選ぶ必要はないんだけどな。
そこにキョーコちゃんからの着信。出ることが出来ずに腕時計を押さえたまま、携帯のバイブレーションを見つめる蓮。
頭に浮かんだのはリックに謝る自分の姿。「俺は自分の人生を自分のために生きられない奴が大嫌いだ。時間は無限じゃないんだよ。立ち止まって悩む暇があったらまず動け。俺に悪いと思うなら、立て、クオン」
これは蓮の頭の中の反映かな。ならば少しは前に進もうという自覚があるのか。
敦賀さんにもう一度かけようかとキョーコは悩むが、病院に付き添った社さんに様子を聞こうと、折りたたみ式携帯を開いたところで、敦賀さんからの着信が。ガラケーだ!で、ここから非通知じゃなくなったのね。非通知じゃなくなった説明は先の31巻の最後で説明されてるけど。

(ACT.168 バイオレンス ミッション フェーズ10.5)
敦賀さんのマンションと地下でつながる、隣接したセレブ向けスーパーで二人でお買い物。電話で敦賀さんが「マウイオムライスが食べたいなあ」という話だったので、てっきり自分が作るものと思っていたら、自分でワイルドに料理を始めた。できあがったのは冷凍エビ、鳥肉、ダイナミックに切った野菜、ご飯に黄砂で霞むほどかけた塩・コショウを、ほとんどスクランブルエッグの卵で包んだいや押し固めたオムライス。キョーコちゃんの役割は、敦賀さんのラッキーナンバー8をケチャップを書くということだ。

味は殺人的な、いや『おりじなりてぃに富んでいてふぁんたじっく』な大盛りオムライスを「マウイ(=まずい)」といいながらひたすら食べる二人。「最上さんは無理しなくて残していいよ」とはいわれたが、敦賀さんが何かと闘ってるみたいに食べるので、傍観できなくて一緒に攻略するキョーコ。
敦賀さん、本気で料理をすれば、何事もそつなくこなすんだから、出来ると思う。ただ、IHに見えるけど、炒め物はしにくいよね。特に大量に炒めるとひょっとして冷凍エビとか鶏肉とか生だったりして・・・だいたい鶏肉を手でちぎるの!

(ACT.169 バイオレンス ミッション フェーズ11)
<回想>
チキンには臆病者という意味がある。「コレはお前だ」とクオンに言うリック。そのチキンにブライアンという名前をつけ餌をやるクオン。「そんなチキン野郎はお前自身の手で縊り殺して叩き潰して噛み砕いて、チキンなお前と一緒にクソにかえて全部だしちまえ」と。「お前がそんな風に優し・・情けないから奴らがどんどんつけ上がるんだ。どつき合えばお前の敵じゃないだろうってのに」「お前が何か問題起こしたら親父と母親の迷惑になる。それが嫌で何に対してもお前が耐え忍んでる。このまま芝居ができなくなっても、自分の生きていける場所を奪われ続けてもいいのか」
それは・・・両親が気づいてあげなくては。クーもジュリもクオンを溺愛しているけど、そういった面は気が利かなかったのかな。まあある程度の歳になると、親よりも周囲の友達とかの影響の方が大きくなるから、いい家庭でも問題を起こすことはあるのだけど。

結局ブライアンを潰して、クーの真似をしてつくったはずの殺人的な料理「オムライス」をつくる。「凶悪チキン」料理を「強力チキン」料理に変えるには、惚れた女に「あなたはできる」「絶対勝てる」と魔法をかけてもらえばいいとリックは言う。しかし次々とつきあった女の子に振られて相手が今はいないクオン。やる事はやってて、あんまりソッチに対しては不満をぶつけられる事はないのになんでかフラれると。そこで教えてもらったのはケチャップで書いたRELUCKという文字。

殺人的オムライスを全部平らげて瀕死の敦賀さん。キョーコは消化剤を貰ったが、敦賀さんは自力で消化しないと『負ける』気がするという。

キョーコが洗い物にいって一人になった蓮は「あの子が傍に居るとリックの存在を忘れそうだと怯える自分。だけど自分の闇に翻弄されないためにはあの子が必要で、どちらも選べないと逃げる自分に勢いが欲しかった。自分の行きたいと思う道を突き進める、躊躇わない勢いと陰らない意志が欲しかった。B.Jを演り遂げたい。自分に勝たなきゃいけない」と。

キョーコが「プリンセスローザの魔法の力で、自分は『ナツ』になると大人っぽいとか美人とか奇跡の言葉をもらえるようになった」といいかけてバッサリ否定されるキョーコ(つまりナツになると魔法ではなくてほんとうにキョーコは大人っぽくて美人だと敦賀さんはいってるんだけど、スルーするキョーコちゃん)

「プリンセスローザ様が傍に居ると負ける気がしないんです。どんなに弱気になって不可能に思える事も可能にしてくれるんです。だから敦賀さんにもできるはずです。」「惚れた女に魔法をかけてもらうだけだから」というリックの言葉が頭をよぎる。「騙されたと思って一緒に居てみませんか」「そうだね居ようか」とプリンセスローザ様を差し出すキョーコの手を包む敦賀さん。
惚れた女に魔法をかけてもらうって、もう敦賀さん、ここまで自覚しているのになんでつき合わないの!!

(ACT.170 バイオレンス ミッション フェーズ12)
大ヒットしたDARK MOONの打ち上げパーティは大がかりなものとなった。ゲリラ参加しないでくださいよと椹さんに釘をさされるローリィ社長。
敦賀さんに惹かれている自分の心を封じ込めたくてパーティが憂鬱なキョーコだが、奏江には着ている服がなくて悩んでいることにする。パーティ自体に出るのが嫌だとほとんど見抜かれていたが。 
ここで蓮様、自分がキョーコちゃんにドレスをプレゼントすれば、後ほどの貴島さんとのあれこれがなくて済んだのに。
しかし普通に恋していいのに、ここまで傷を負わせた尚は酷い男だ。

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