2022年5月27日金曜日

スキップ・ビート!26

2010年10月19日発売
(ACT.151 だから最強エンブレム)
奏江のマンションでチョコを手作りして以来久しぶりに事務所で再開した奏江とキョーコ。キョーコがチョコを「皆すっごく喜んでくれた」というので奏江が「・敦賀さんは・」と振ってみると、キョーコは「もちろんすごく喜んでくれたわ。今思い出しても迷惑甚だしいくらい」と闇に堕ちる。『これはつまり心の平和を乱される程過度な礼を見舞われたと。もしかしてキスでもされたのかしら。敦賀さんって意外とそっちに手練れててもおかしくはなさそうだもんね。あのいかにも温和な雰囲気と紳士っぽさに騙されがちだけど・・むしろ慣れてるからそれで隠してると見えなくも』と奏江の心の声。
奏江は敦賀さんと接する機会はほとんどないと思うけど、なかなかいい推察。
二人がラブミー部部室へ行くと、天宮さんがLEM社長から川越みちか主演ドラマ総ての感想文を書かされていると、怨念をダダ漏れさせながらいう。奏江と天宮さんは初対面だ。

そこにナツコちゃんという人なつこいアナコンダを巻いたインド人の姿で現れたローリィ社長。「バレンタインとは君達にとってどんな日だった?」との質問に「平穏と平和を脅かす忌むべき悪夢の厄日です」とキョーコ。「バカな人間を一層バカにする、社会の迷惑公害日です!」とモー子さん。二人とも社長にドラマのレポート感想文を明示される。天宮さんは「3年前のその日!!顔だけが取り柄の川越みちかが初のドラマ出演という過ちを犯しました」と答えたそうだ。

天宮さんとモー子さんは川越みちかの悪口で意気投合するが、後ろに怒りの表情の社長が。モー子さんとキョーコは、この一年のラブミー部員としての成長のカケラも見えないことにお説教をくらう。

そして社長が丹念に選りすぐった、ラブミー部員に贈る仕事は、天宮さんには「楽しいの」モー子さんには「泥くさいの」キョーコには「危ないの」という。

泥くさいのってずいぶん先の話だよね。

(ACT.152 バイオレンス ミッション フェーズ1)
天宮さんに与えられた仕事「楽しいの」とは、去年から始まっている人気お笑い芸人揃い踏みのバラエティ番組「まじスカ(マジでスカッとする番組)」への出演。モー子さん曰くちょっと尖ったイメージのアイドルやタレントが、バラエティに出て見直されるって話をよく耳にするという。キョーコも「ユミカ」の悪いイメージを、天宮さんに重ねて固定させてしまわないチャンスというが、天宮さんは笑いのためなら何言っても許されると思っているあの芸人根性が嫌だという。天宮さんは子役時代のことを気にしているのかなと思うキョーコ。モー子さんのは時代劇で、命を助けてもらった浪人に恋をして無理矢理つきまとう天涯孤独の武家娘という、ストーカーみたいな設定の役だという。キョーコは急用ができた社長の代わりに社長のお客を迎えに行くという。一番楽な仕事だと出かけるが、モー子さんは社長の陰謀がより深く渦巻いているのではないかと心の中で思う。
いつもながらモー子さん鋭い!

ラブミーつなぎでWELCOME CAIN HEELとの看板を持って東京駅前で待つキョーコ。不審な呼び込みとして交番につれていかれそうになってあわてて車に戻る。ルトさんが社長に電話をつないでくれるが、渋谷の忠犬ハチ公前になったという。ヒールさんはどんな人かときくと、「行けば嫌でもすぐわかる。絶対一人でカタギじゃない空気を放ってるはずだから。」という。さらに「できたら遅刻だけはしない様にね。女の子が相手でもひょっとして気さくに拳で挨拶しちゃうかも」という。ハチ公前に行くと、確かに人の一人や二人殺していそうな異様な雰囲気の男が、タバコを次々吸っては踏み潰していた。気を取り直して、遅刻のお詫びをしようと改めてこの異様な雰囲気の男をしっかり見ると、長い腕と長い脚とそのバランスに、ふらふらと近づいたキョーコは「敦賀さん?」
体格だけは変えられないものね。あっさり見破るキョーコの直感力すごい。いかに正確に敦賀さんを見てきたかが解る。

(ACT.153 バイオレンス ミッション フェーズ1.5)
ただでさえ機嫌が悪ければ人間性が極悪そうな人の元へ、人の神経を逆なでするに十分な色のツナギで近づいたキョーコに周囲はざわめく。もう一度「敦賀さんですよね?」と呼びかけたキョーコを睨むと男はゆっくり立ち上がって、思わず尻餅をついたキョーコをまたいで去っていった。体中の血液が抜けるような感覚で、15分へたり込んでようやく指先から体温がもどって立ち上がるキョーコ。「どうかしている。あんな危なさそうな人を敦賀さんと間違えるなんて。でもごまかしようのない程ピッタリと私の頭の中の敦賀さんスケールとあったんだもの。頭部と全身の対比とか、上半身と下半身の対比とか、肩からひじ、ひじから手首にかけての対比、大腿部と下腿部の対比にしても、肩幅から腰へ流れる角度と造形、そしてそれらを可能にする骨組み達が、頸椎から腰椎へのグランドラインが、上腕骨頭のパーフェクトガーディアン、肩峰から望む肩甲骨、上腕二頭筋が、大胸筋と外腹斜筋と広背筋・・・あんな日本人二人と居ないと思ってたのに。

キョーコちゃんそれは既にストーカー。ACT.X LUCKY NUMBER "25" AFTERで敦賀さんが「おれは知らないうちによほど君に視姦されていたんだね」といった通り。
いずれにせよ、蓮は日本人じゃ無いからあんな日本人は一人もいないというのは正しい。キョーコけっこう本質をついてるんだけどな。

と横道から手が出てキョーコを引き込み口を塞ぐ。先ほどの男だったので慌ててパニクりながら謝るキョーコをなでなでとする手。「アタリだ」と穏やかな顔の蓮だった。敦賀さんがなでなでしながらキョーコを見る目が好き。

二人して社長の前に行くと「自分からバラしてどうするんだ。極秘だぞB.J演じる俳優Xカイン・ヒール」。蓮は「最上さんなら必ず秘密は守ってくれると思ったし、何より思いの外怖がらせてしまったのが心苦しくて」『どうせ腰抜かす程ビビられてスルーできんくらいヘコんだんだろう。まあわかるけどな。そんな恋する男心も。それに結局最上君には事情説明するつもりでいたからな』と思いながら、「最上君、社はカインヒールにつけられないので、事情を知る人間が一人は傍についていた方が。」「君には蓮の御守り代わりになってもらおうと思う」と思わせぶりな社長さん。

キョーコちゃん一目で敦賀さんを見破ったのに、そのあと恐さで最初の直感のを覆されてしまった。
好きな娘が自分に怯えて15分間も腰を抜かした姿を、陰からずっと見守っていた敦賀さんに同情する。そこでキョーコちゃんに正体をバラしちゃう敦賀さん大好き!!誰か敦賀さんの気持ちを2次で書いてくれないかな。どれだけ凹んでいたか。
(カインヒール設定は無口・短気・他人には神経質・ヘビースモーカー、仕事OFF時の動きは緩慢なのに、ラブミー部ピンクつなぎが目の端に入った瞬間、蓮は「まさか」と思い切り振り仰ぎそうになって危なかったという)
でも予定では怯えているキョーコを連れて、蓮だと気づかれずにローリィ社長宅へいくはずだったんだよね。しばらく一緒にいれば、キョーコはやっぱり敦賀さんだと気が付いたと思う。

(ACT.154 バイオレンス ミッション フェーズ2)
御守りって・・・いろいろ想像して床で悶えるキョーコに真面目な顔で冗談をやるルトさんが、一緒に横になって「お待たせ致しました。準備が整いましたのでご案内できますが、いかがいたしましょうか」と、ジェリー・ウッズのところへ案内してくれる。
出た!まじめに冗談やるルトさん!!

最初見破られたのは、と社長に聞かれて,危機としてパーツが、対比が、肉が、骨がと説明するキョーコを思い出し、びっくりするのを超越して恐怖すら覚える程・・・とキョーコの絶対視感を説明する蓮。「嬉しくない。あんなわかられ方」

そしてジェリー・ウッズに雪花ちゃんにつくられたキョーコは恥ずかしくてなかなか部屋に入ってこられない。「怖じ気づく程恥ずかしい格好を彼女に」「させてねえっつうの。お前が目くじら立てるような大した格好」目くじら立てる蓮の顔が凶悪で笑える。

根性でナツウォークで入ってナツ立ちするキョーコは、ハードでキュートでワイルドでアウトサイダーな、カイン・ヒールの妹役、雪花・ヒール。

(ACT.155 バイオレンス ミッション フェーズ3)
敦賀さんの食事の世話だと思って、「兄の面倒はこのアタシが見ます。責任を持って」と乗り気のキョーコ。カイン・ヒール日本滞在中の宿泊ホテルで兄さんと一緒に雪花も生活することになった。

千織ちゃんは宝田社長からの命令、バラエティ出演を断るのにマネージャーの吉本さんに加勢して貰ったけれど、最後に社長室に一人残されたときにラブミー部に志願した理由を「子役時代みたいな芝居への愛情を取り戻すため」と改めて確認され、宝田社長の『荒療治』(芝居がやりたくて仕方が無い衝動に駆り立てられるまで芝居を断つ勇気を持ってみる気にはならないかという)を実行した方がいいのかもしれないと思った。
そうだ天宮千織ちゃんは芸能歴15年、マネージャーは5年なんだよね。

ヒール兄妹の部屋はベッド一つの部屋。社長は俺に過保護なんだと思う蓮。「あの娘はな、いわば魔除けだ。最強のな。」半分蓮で遊んでいるとは思うけれど。「思い切って一緒に寝ようか。腕枕してあげるから」この時の蓮様の顔、素敵。夜の帝王ともちょっと違う魅惑的な瞳。こうなったら一緒に寝ましょう♡覚悟を決めて。
しかしそこでホテルの従業員がきて、部屋の鍵が間違っていたといって、ツインの部屋に案内していろいろお詫びの品を置いていく。

「わざと傷つく事を言ってでも家に帰すことができたのに、まあ俺がしっかりしてれば済む話なんだけど」

しかし胸の谷間や超ミニスカートからのぞく足は蓮にとっては災い。突然雰囲気が変わった蓮、いやカインヒールは雪花の手を引く。
この部屋間違い、わざとやったのかね。あの社長さんだからそこも疑ってしまう。

(ACT.156 バイオレンス ミッション フェーズ3.5)
カインに強引に手を引かれる雪花。お店のディスプレイに映る自分の雪花らしからぬ不様な姿に気が付いたキョーコは、ブラコンっぽくカインの手をにぎって立ち止まり「脚痛い、速いよ歩くの」とカインにいうが、カインの目はかつて敦賀さんのマンションでDARK MOONごっこにダメ出しされた目に見えた。おまけにダメ息。

しかしNGかと思ってたのに返ってきたのは意外な言葉だった。
「すまない。もう店も閉まる時間が迫ってると思って、少し焦っていたようだ」とカインは雪花から手を放して「行くぞ」どうやら及第点だったようだ。
そうだこれは2月の寒空だったよね。
連れて行かれたのはマリアちゃんお気に入りのブランド店ジャンヌ・ダルク。洋服を買ってやるから好きなだけ選んでこいという。キョーコは敦賀さんに買わせるなんてと思いかけたけど、ブラコンの雪花ならと思い浮かべて、「大丈夫なの、そんなこというとアタシめいっぱい買ってもらっちゃうケド」「いいから何でも好きなだけ買ってこい」とふわりと笑う。
この時の敦賀さんの笑った顔も好き。ヒール兄妹は、現実では思いが通じ合った2022年でもまだできない、甘々な関係が、役にかこつけているのと敦賀蓮と京子だとバレないので、人前で手を繋いだり、町で二人でショッピングしたりと思う存分できてること。さて現実ではスキビ時間でも何年後になることやら。


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