2022年9月27日火曜日

スキップ・ビート!41

(2017/10/20発行)
(ACT.243 不死の怪物)
社さんは、呉崎プロデューサーが前もって準備や役作りできてない人間が嫌いだと知ってたけど、あえて茶髪でいった方が印象に残るかな思ってそのままにしたという。「だってキョーコちゃん、こんな事でおとなしく引き下がったりしないだろう」社さん、蓮に付いてキョーコと対峙しているときは乙女社さんになって顔が崩壊していることが多いけど、このオーディションでは無茶苦茶格好いい。

庭で『紅葉』の準備をして、オーディション中の一階の稽古場へ。その様子を見る絵梨花様のお付き。オーディションは軽い殺陣ののちのリアクション。どういったものかは森住仁子は伯父から聞きだしてあるので誰よりも上手くできる自信がある。「千鳥」や前回の「紅葉」のオーディション時に融通してくれればすんなりあたしのものになってたと機嫌の悪い仁子。なんだかんだで、少なくとも森住譲二監督はけっこう公正。

刀を手に審査員の前まで歩いて行くのに、前回、高園寺絵梨花は、忍びのように足音を立てず特技のクラシックバレエを生かして軽やかに滑るようにいって差をつけたという。が、仁子はストッキングで足がすべって笑いをとってしまう。いきなり斬りかかって名前を聞く呉崎プロデューサー。「鎌鼬だ」と応える仁子、何か違ったような気がするけれど。

そこに入ってくるキョーコ。「LME所属京子です。先ほど不戦敗を言い渡されましたが諦めきれず参りました!!今日のため私なりの紅葉を作ってきました身としては、オーディションに復帰できずとも、せめて私の『紅葉』がどんなものなのか見届けて頂く事だけでも出来ないでしょうか!!

まるで別人のようなDARK MOONの『未緒』とBOX"R"の『ナツ』を知っている、主演の坂上志津摩役の古賀弘宗は、履歴書見たときから気になっていたという。「この子がどんな紅葉演んのか見てみたかったな」という。ナツは知らないが、未緒を思い浮かべる呉崎プロデューサー。

古賀さんこのあと泥中の蓮撮影中もずっとキョーコに意地悪だけど、キョーコのこと最初から気に入ってるんだよね。蓮への気持ちも最初から知ってるし。古賀さんも好きな娘は苛めたくなる面倒な男っぽい。

ドアの外で控える社さんは、車椅子に乗ってやってくる高園寺絵梨花に気が付く。

(ACT.244 不死の怪物)
呉崎は「君のその度胸と執念に免じて一度だけチャンスを与えよう。ただしこれから見る君の対応が、他の受験者と同等またはその水準に達していないと判断した瞬間、発言、行動、総ての君の自由をそこで剥奪する。わたしがキレる前にここから即刻消えて下さい。誓いますか」と。

呉崎プロデューサーもこの堅物のイメージが後に随分変わるんだよね。

仁子にとって頼りの伯父、森住譲二は、携帯をいじってるだけだ。退出を命じられてドアを出た仁子は、ドアの外の社さんに気が付くが、階段を駆け上がって2階から様子をうかがう。「無名の新人ごときがこの条件下で一体何ができるのか。蓮さんと並列にマネージメントされる器がどの程度のものなのか、見せてもらおうじゃない」と。

高園寺絵梨花は、一度失格を宣告されたのに、あの呉崎プロデューサーにケンカを売るなんて、私と同等の『紅葉』が演れるなら望みはあるかもしれないけど、そんなのとてもあなたに出来ると思えない。って高園寺さん、キュララのオーディション大逆転を忘れたの?高園寺さんを最終的に吹き飛ばしたのは、キョーコの方だよ。奏江もキョーコのことを絶賛していたのに。あの時、世間的には美人のモー子さんの方が評判になったけど、黒崎潮監督が評価していたのはキョーコの方だし。

呉崎プロデューサーに呼ばれても跪いたままのキョーコ。「志津摩様の命が無ければ動けません!!」と。呉崎は古賀にマイクを渡して紅葉を呼ばせると、足音を立てず、いきなりトップスピードに乗って滑るように駆け寄った。見ていた絵梨花も仁子も唖然とする。

キョーコ格好いい!!これを機会にアクション女優として名を売って欲しい。

呉崎の刀での攻撃を受け、両刀遣いで喉に刀を突きつけるキョーコ。「鎌鼬」とつぶやいた呉崎に「その名で呼ぶな。父からその字名まで引き継いだつもりはない」

思わずバランスを崩しそうになった絵梨花を、気が付いて駆けつけていたお世話係が支える。

「紅葉、控えよ」の古賀の声に、刀を納めるキョーコ。

呉崎が「特別にオーディションに復帰する権利を」といいかけたところで森住譲二が、応募書類にLMEのどこの部に所属してるか書いてないことを問う。松島主任が「ざっとLMEとだけ書けばいいから。タレント部とか細かい事書かなくていいから。」と念を押すように言うから書いてないだけなのでキョトンとしているキョーコ。

お前の信念は役者で無い半端者は使わない。いいのかこの子タレントだぞ、とLMEのキョーコのプロフィールのページのスマホを見せる。

呉崎さん「他の受験者と同等またはその水準に達していないと判断した瞬間、発言、行動、総ての君の自由をそこで剥奪する。」といったんだから、この時点で他の受験者よりも上だと判断したわけだよね。呉崎さん、頭でっかちのブランド志向ではあるけど、意外と役者の才能を見る目はある。

(ACT.245 SURVIVOR COMBAT)
オーディションの前、社さんは社長に、キョーコを俳優部門に移籍させることを提言していた。呉崎雪之丞氏は、社長曰く「頭でっかちのブランド志向」で芝居にはタレントやお笑い芸人を絶対使わないんだろ?「キョーコちゃんってタレントとしての仕事って何かしてましたっけ?」という社さんに「はっきり言わねーけど最上君からもラブミー部関連で予定入ってるっての聞いた事あるし」という社長に、キョーコから何やらバレたら命が無いみたいな思いつめた顔で極秘の仕事があることを言われたことを思い出す。って、琴南さんは最初から俳優部門所属だけどラブミー部だよ。

社さんは社長が「このままの方が面白い事になりそうだからむしろ移動なんかしなくていいんじゃねーのw」という顔をしてるのがわかる。「”役者”でなければ素人同然と”タレント”を見下してる人間が、凝り固まった常識も価値観も粉砕されたらどうなると思うよ?そんな己のプライドも常識も打っちゃってまで最上君を使ってみたいと呉崎君に思わせられたら」「呉崎氏初のタレント起用 これは『演技者』としての箔が付きますね」と社さん。「プラス世界が広がんだろ。呉崎君のよ。勿体無ェと思わねェか?世の中タレントだろうが芸人だろうが芝居の才能を隠し持った奴は居るんだよ。それを肩書きだけで見落としてるなんて。視野を狭める高い囲いをぶち壊してやりゃ、この国にはまた一人、『鬼才』の域に手をかけ得るクリエイターを誕生させることができるんだ。それをあの娘がやってのけちまうんじゃねーかと思ってる。」

社長との対話を思い出しながら、中の会話を聞く社さん。

タレントとしての傍らで何やらふざけた感じの活動もしてるらしい。ラブミー部。
「お笑い芸人もやってるのか」とキョーコに聞く呉崎プロデューサー。天宮さんを見たことがある古賀さんは「『マジスカ』にも一人出てるよね。」とわくわくと聞く。だが瑠璃子ちゃんの世話も代マネもセッカもクーさんの世話も天宮さんの代マネも、相手のことを考えるといえない。なんとなくぼかして説明するが、それは俗に言う雑用で、お笑い芸人より立場下なのでは?と皆思う。

社長さんのいうこともわかるけど、キョーコをそこまで茨の道にしなくてもいいのに。
キョーコが女優として世界に羽ばたくところが見たいキョーコ推しとしては、ラブミー部を卒業させて女優に専念させて欲しい。まあ社長さんにとって一番大切なのは、産まれたときから知っている久遠なので、なにかと久遠の御守りにさせる口実をつくりやすいから残しておきたいのかなとも思ってしまう。こういうとき、東京クレージーパラダイスの鴨さんの、司が好きだしその才能をかってるけど、なんといっても産まれたときから知っている竜二のためが第一な立ち位置を連想して、主人公推しとしてはちょっとひっかかる。

自分の信念との矛盾に葛藤する呉崎プロデューサー。そんな呉崎を見て、森住譲二監督が提案したのは、キョーコと希望により他の候補者全員が殺陣のテストをうけること。

ネットでキョーコを検索していた森住仁子のマネージャーが見つけたのは、キュララのCM。社さんは「また随分レアな覚え方してますね。今ならDARK MOONで『未緒を演ってた子』と認識されるのが定番かと」という。「去年の頭から日本とアメリカを行き来して、中過ぎには生活の拠点がほとんど米国だったから、あんまり日本に居なかったのよ。私も仁も」と。
これまた気になる。アメリカでセドリックと交流があったのかと思うけど、いったいどんなな関わりが?

演技テストは、切られ役の役者さんの一連の殺陣を見て、再現すること。流れを忘れてても自力で考え流れを止めずとにかく最後まで演じ切った者だけわたしは『演技者』として評価する。と呉崎プロデューサー。

森住仁子は、あのままにしておけば呉崎プロデューサーはキョーコをクビにしたのにと、こっそり森住監督に抗議するが、「あいつがああいう餅巾着みたいな顔する時は、キレてるっていうより葛藤してんだよ。『役者』じゃないから使いたくないけど、このまま切って捨ててしまうのも惜しいって。だから決断がもう二度と揺るがない様にダメ押ししてやったのさ。」という森住監督に、自分に有利な記憶力が勝負になる様なテスト内容を選んでくれたのも、さすが身内!さすが味方!!と自分に都合良く解釈する仁子。仁子は即興より決められたことをそのまま覚えて演じる方が得意なので。

森住監督はキョーコの才能をどのくらい見抜いていたのだろうか。仁子は自分に都合良く解釈しているけど、結局他の受験者を圧倒したのはこの殺陣のシーンだし、その後の泥中の蓮での撮影中や森住監督や呉崎プロデューサーのキョーコに対する態度を見ていても、キョーコの才能を高く評価しているし、特に呉崎プロデューサーはキョーコのアメリカ進出の鍵になると思う。

社のスマホに、蓮から2日早いけれど日本に到着したとのメールが入る。

(ACT.246 SURVIVOR COMBAT)
社さんの返事は、「明日にでもまたこちらから連絡します」と。「今日連絡できないって何か忙しそうだな。予定では間に合わないと思ってたけど。まだ今頃だと。最上さんはオーディションの最中だろうか」

早く長い殺陣に、圧倒される紅葉候補者の中で、余裕の仁子。一方キョーコはなんと途中から目をつぶる。

そこに担当者に連れられて入ってくる琴南さんたち千鳥の候補者。

モー子さんを見て喜ぶキョーコ。

「まずは君の実力を計るために始めたテストだ。君から演ってもらおうか京子さん」
退出する受験者だが、キョーコの様子を見ていた候補者が、途中から最後まで目を閉じて手本演技見てなかったとつぶやく。「でもあの子DARK MOONで『未緒』を演ってた子でしょ。今ならBOX"R"で『ナツ』も演ってるわよ。その別人ぶりやDARK MOONでの飯塚さんを納得させた演技の噂をする候補者達。

仁子のマネージャーは社に「真相は?」と聞くが、社は応えない。
そのようすにキョーコ登場の時の呉崎との殺陣を思い出した仁子は、稽古場が見下ろせる2階にかけあがる。他の候補者も続く。

これって、キョーコは途中からアドリブをやるから問題ないけど、本来やるはずの見本を再現するのなら他の人の演技テストを見ちゃったら、2回以上模擬演技を見たことになるから、ずるいのでは。まあ、どっちみち森住仁子以外はもうキョーコに圧倒されて棄権するのだけど。

「まぁ気になりますよねェ役者なら」という社さんに「自信があるの?あの子が『紅葉』を獲る。」「さぁそこまではっきりした事は断言できませんけど、俺が確実にわかる事は一つありますよ。こういう何をやらかすかわからないキョーコちゃんが出す結果に『及第点』はありません。特に呉崎さんの様な性格の方が相手では。出る目は必ず0か100、又は黒か白か、合か否か」

キョーコがオリジナルな解釈の未緒で飯塚さんや緒方監督を納得させるのを、目の前で見ていた社さんだからわかる。でキョーコの才能のあり様をよく知っている社さんがマネージャーにつくのは絶妙なコンビ。

いっぽう再々オーディションを見る絵梨花は、もしも呉崎プロデューサーに『ラブミー部員』である事がバレたのだとしたら・・・

(ACT.247 SURVIVOR COMBAT)
「ラブミー部員が役者としてどこまで演れるのか呉崎プロデューサーに試されている。」とお世話係に言う絵梨花。絵梨花も先ほどの大乱闘殺陣の流れを覚えていて、なぞっているのがわかる。

そしてキョーコが覚えることを放棄したところから、両刀遣いの紅葉のアクションでの攻撃を入れ皆を魅了する。見ていた琴南さんだけは『アレだ』と虎徹さんのところで見たアクションを思い出す。

「あの子途中から何も覚えてないですね。」と古賀。当然呉崎プロデューサーも気が付いている。「覚えてないから攻撃『される』側から『する』側に切り換えて殺陣の『対処』をプロに丸投げしちゃったんだ。大胆な事をするなぁ~なんかすきだわぁあの子」
古賀さんこのあと撮影時もRouteプロジェクトでもキョーコに意地悪だけど、実はキョーコ好きだよね。

一方森住譲二監督は「正しい選択だな。素人がプロを相手に主導権を握って立ち回れる訳が無い。あの子はある程度『忍び』の修行をしている様だ。今のあの様子では『殺陣』の何たるかも理解している。あの子が『タレント』だと知っても即刻切らなかった次点でお前の腹はもう決まってたんじゃないのか」

森住譲二監督も公平だね。仁子よりキョーコの才能を買ってる。

一瞬でも止まらない殺陣に、圧倒される、盗み見の候補者達。

「流れの一挙手一投足を丸々完璧に覚えようとするな。『殺陣』には暗黙の約束事がある。相手の『声』を聞き動きを良く見ろ。手の向き刃の向き身体の向きで、自ずと太刀筋は読めて来る」と虎徹さんに鍛えられた日々が生きてくる。

そして相手のポジショングを見て、全員一殺の圧倒的アクションを見せる忍者キョーコ。

強い女大好きな私には萌え~~~キョーコには将来また殺陣をやってもらいたい。それも敦賀さん相手に真剣に闘って欲しい。あと映画の宣伝でこの場面を取り上げてキョーコの演技やアクションを日本全国に見せつけて欲しい。日本を代表する女優になる第一歩として。

この漫画の魅力は、主人公キョーコが最高に格好いいところ。古賀さんの感想からすると、これは原作の紅葉の技なようだから、斬られ役の人も原作をよく研究して、紅葉に吹っ飛ばされてくれたプロなんだろうな。キョーコは斬られ役の役者達も魅了してしまったのがわかる。

紅葉の殺陣は最高に格好いい。もっとスキップ・ビート!グッズにしてくれないかな。

(ACT.248 フライング・ショック)
審査員達に美しいお辞儀をした後、斬られ役の役者達にも礼を述べるキョーコ。「旋風閃火からの龍爪嵐牙」「血振り」「納刀」と解説してリアル紅葉を絶賛する古賀さん。

時代劇における『殺陣』の存在を問う呉崎プロデューサー。虎徹さんの教えと自分の見解をくわえて「茶道の経験がある私が感じた正直な気持ちは、時代劇における『殺陣』の存在とは、必要不可欠な様式美である”日本の心”に根付くあらゆる伝統芸能に通じるものがあると言っても過言ではないと思っています。魅せる殺陣は斬り手と斬られ手の両者が創り上げるものだということを短い修練中に私が得た『殺陣』の心得です」と。

「その通りだ」とやわらかい表情になる呉崎プロデューサー。
呉崎プロデューサーも第一印象とすごく変わった。最初オーディション前に髪の毛の色で引導を渡されたのに乱入してきたときは、「君のその度胸と執念に免じて・・」と『君』呼びだったのがここでは完全に『京子』さん呼びになってるし。

尚の実家での女将さん修行のあれこれ、直接使っては居ないけど、今のキョーコをつくる助けにはなってるね。

社長に呼ばれて挨拶がてら飲む蓮。
「今日は例のオーディションのはずだろ最上君」と振られて、「オーディションに間に合う様に帰ったからって俺に何が出来るんです?現場にかけつけて応援するんですか?過保護な親みたいに。あの子の事は特に心配していません。紅葉は必ず獲ると思ってるので」「現場にかけつけても周りが納得しそうな関連性は無くは無いがな」といって社がマネージャーとして付いていることを知らせる社長。

いや、オーディションが終わったところでお祝いにかけつけていれば、その後の森住仁子に殺されかけた展開はなかったし、森住仁子の事を蓮が好きなんだという誤解もそれほど酷くならなかったから全く違う展開になりそうだったのに。

しかし「あの子の事は特に心配していません。紅葉は必ず獲ると思ってるので」って、蓮に言わせるキョーコすごい。

先ほどの帰国を知られたメールの社さんからの返事に、キョーコのオーディションに付き添っていることやキョーコのマネージャーをやっている件が、何も書いてなかったのでびっくりする蓮。

「お前を事務所に呼びつけたのは見せたいものがあったからだ。これを見てもさっきと同じ涼しい顔して心配してねぇって言えんのか?」と見せられたのは、夜の横丁でキョーコにキスする尚。

社さん、この後も決してキョーコの危機を守れてないので、この写真を社長さんがわざわざ蓮に見せたのは、社さんがキョーコのマネージャーとして続投する理由づけよりも、蓮を煽るためにしか見えない。

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