2022年9月21日水曜日

スキップ・ビート!40

(2017/3/20発行)

(ACT.237) 武士と狩人
久遠の髪に戻った蓮は、社長に、キョーコが紅葉のオーディションを受けること、母子関係にも改善の兆しが見られることなどを報告して、TRAGIC MARKERの最後の撮影のためにグアムに飛び立つ。成田空港で受信したキョーコからの応援のメールには念願の顔文字で万歳三唱が記載されていた。人生終わった\(^o^)/顔文字ではあったが。返信には君ならやれるよლ(゚д゚ლ)と顔文字付き。この顔文字何???敦賀さんとまったく似合わないのだけど。でも久遠はいい顔になった。

キョーコは錦賀荘苑で奏江と待ち合わせて、虎徹さんに弟子入り。初めて見かけた虎徹さんは、目上の者とすれ違うときに『行』の挨拶をスパルタ指導の途中だった。畳の縁を踏んだ弟子は正座一時間。

このあいだ見かけた敦賀さんは弓道場でCM撮りだそうだ。弓道着で弓をひく凜とした敦賀さんを想像するキョーコ。

奏江を見た途端顔がゆるゆるになる虎徹さん。キョーコには冷たいまなざしを送るが、座敷に入る際に真の礼をしたキョーコを見直したようだ。茶道をやっていたことも見抜き、キョーコの所作の端々には茶道が息づいていることを指摘する。ただしキョーコが今度やる忍びでは全く役にたたないが。

虎徹さん、なかなか一本縄ではいかないおじいさんだけど、面白い。

奏江の見たところでは虎徹さんはキョーコのことを気に入ったという。基本的に行きずりの講習者の名前なんて覚えないのだが、名前を訊かれたことを指摘する。

モー子さんとの扱いに差がありすぎるから、これでも虎徹さんに気に入られているというのはモー子さんに言われないとわからないよね。モー子さん優しい。

(ACT.238) 衝撃の先に
殺陣を習う奏江に対して、4日間ひたすらバトンを回し続けるキョーコ。しかし虎徹さんは「上達が早い」と褒めてくれて、次に渡されたのがボールと棍棒。飛鷹くんにゲンコツ落とした過去やゲストに来てくれた番組内で嫌がらせされたことが虎徹さんに伝わっていれば虎徹さんに好かれないのもまともに指導してもらえないのも納得でき・・・と奏江に愚痴っているところを飛鷹君に「俺のじいちゃんをバカにすんなよ。じいちゃんは芝居にそれも時代劇に出たくて真面目に役作りに取り組んでる奴に自分が気にいらねェからってインチキ指導する様な下衆じゃねーよ」とゲンコツを落とされる。「お前と奏江じゃ殺陣は殺陣でも同じじゃダメだろ。『紅葉』は忍びでおまけに二刀流なんだから。」はっと気が付くキョーコ。「以前のことは今回のコレ(飛鷹君からのゲンコツ)でチャラだから二度と持ち出すんじゃねーぞ」と。

キョーコの手鞠歌の替え歌楽しい「盾だってタテさ殺陣さ殺陣だってさタテ違(たが)さ」
飛鷹君なかなかいい男になった

中一の飛鷹君が「中二(病)」かというのが面白い。モー子さんの前では背伸びしたいよね。いつかモー子さんの身長を追い越した2人が見たい。

まだ入院中の天宮さんのマネージャーの見舞いに行くと「嫌なことから一度逃げ癖ついたらもうなし崩しでしょ?あなたの進言にならあの子は必ず耳を傾ける」と。

みんなキョーコの人を癒やし変えていく力を認めている。

病院で子供とぶつかってボールをすっとばすと、その先にボールを手にしていたのが車椅子の髙園寺さん。

(ACT.239) 青い落葉
以前とあまりにも違う精気のなさに、すぐに理解できなかったが、お付きの男性陣を見て、キュララのオーディションであった、琴南さんの子供の頃からの天敵、高園寺さん(5巻ACT.24-6巻ACt.30)と思い出すキョーコ。以前と同じように、お付きの男性がキョーコのノーメイクや、洋服や鞄を使い古していることを揶揄するが、反応がない。

と、「ラブミー部員」と何かいいかけた高園寺さんだが、いいかけてやめたのは「私がこんな風になってる事、言わないように。特にあの子(琴南さん)には。といってボールを返す。本当は他に何か言いたいことがあったんじゃと思うキョーコ。

高園寺さんのあとを見送って振り返るとお付きの男性2人が床で土下座している。「我らが絵梨花様の心の叫びを代弁し『ラブミー部員』『京子』に依頼する。この怨みを晴らして欲しい」

椹さんのいっていたことがキョーコの脳裏に蘇る。電話はこの男性が裏声を使い絵梨花様を装ったという。絵梨花様はオーディションのあと、車道に転がり出て、バンパーに手荷物が挟まって車に数メートル引きずられたという。車の同乗者によれば、誰かに突き飛ばされたように見えたそうだ。打撲と擦り傷が少しひどいくらいだが事故から2日後意識を取り戻したあと何故か『心因性下肢麻痺』で『立つ』どころか僅かに脚を動かす事すらできなくなっていたという。絵梨花様が出演できなくなったら、紅葉に繰り上げでなる次点の女のしわざに違いないと。
でもこれはキュララのオーディションに落ちたときに、高園寺さんが琴南さんにやろうとしていたことだよ。琴南さんを傷つければ次点の自分がコマーシャルに出られると、おつきの人達に襲わせたり、自分が指輪付きの手で顔を殴ると脅かしたり。(6巻ACT.30)まあモー子さんに宣戦布告されて以来心を入れ替えたわけだけど。

再オーディションは絵梨花様の父、豪将(かつまさ)様が、オーディションのやり直しに応えなければ、高園寺グループは『泥中の蓮』のスポンサーを全面的に降りると圧力をかけたためだ。

しかし今まで絵梨花はモー子さんとの宣戦布告(6巻ACT.30)以来、家柄でオーディションに影響を与えなよう、相手に気づかれないように工夫して、お付きの同行も拒絶してきたという。

キョーコは『私の代わりに紅葉を奪って欲しい』のかと思ったのに、彼等の希望は最初は、以前怨キョで琴南さんを守ったキョーコに『相手の女を残酷無比に呪い殺して欲しい』ということだった。既に『紅葉』のオーディションに再応募していると聞いて喜ぶお付きの男性陣。

(ACT.240) 無欠のPICK UP ARTIST(ナンパ師)
キョーコは事務所で、お世話係から名前を聞いた、くだんの紅葉オーディションのでの容疑者、森住仁子のブログを見て、おととし敦賀さん主演のドラマに共演していることに気づく。そこにやってきた社さんから、森住仁子は、芸能一族の出身で、森住一族が噛んでいるところに出演することが多いという。とはいっても演技は特に下手では無いという。

環境にも才能にも恵まれているようなのにあまり露出がないのは、テレビ業界以外のところで活躍しているのだろうかと違和感を感じるキョーコ。更に調べると泥中の蓮は監督/脚本が森住仁子の伯父である森住譲二であることを知って出来レースかと絶望するキョーコに、社さんは、この業界で発言権屋決定権を持ってるのは『プロデューサー』だと説得する。

そういえば紅葉は一度は高園寺さんに決定していたことを思い出して、少なくともプロデューサーには森住の人間以外を選べるフェア精神と配役繰り上げほどを受け入れる柔軟性があると思い直す。キュララのオーディションでメーカー側は出端から既に高園寺さんで気持ちが固まっていたのに逆転したことも思い出す。

そして元気を回復したキョーコに、バレンタインのお返しのカボチャの馬車のアロマキャンドルホルダーを渡す社さん。こんな業界の場合お返しが都合よくホワイトデー当日に渡せない人の方が圧倒的に多いから一ヶ月以内までって決めてるみたいだよ(たぶん蓮は)と。蓮からお返しをもらえなかったことを更につきつけられて落ち込むが、敦賀さんに送ったのはチョコレートでなかったことを思いだして無理矢理自分を納得させるキョーコ。

キョーコは最近BOX"R”の影響で芝居以外の仕事も入って来て、芝居との板挟みになるので相談役の社員をつけているという椹さんの話と、森住仁子を気にしていた様子、蓮のいない間に2週間の合宿免許をこっそりとっていたことから、期間限定でキョーコのマネージャーを申し出る。

このあと結局社さんは蓮が帰国しても、キョーコのマネージャーを兼任で続けるわけだけど、この設定が絶妙だと思う。一番の目的だったと思われる、森住仁子に変なことを吹き込まれるのは防げなかったし、森住仁子にあやうく大怪我をさせられるのを防いだのも社さんではなかったし、蓮と兼任では常に傍にいられるわけじゃないからさまざまな場面で不便ではあるけど、マネージャーが共通というのは蓮とキョーコちゃんが一緒に行動するのに本人達も周囲もすんなり納得できる理由になっている。

社さん、免許取り立てで初心者マーク付きだと思うけど、運転の腕は心配なさそう。社さんも何事もそつなくできてしまう天才タイプかな。

(ACT.241) 煩悶の種
社さんがマネージャーとしてついてくれて8日、アクションも身につけて「付け焼き刃とはいえよくここまで頑張った。後はもうお前が思うままお前の『紅葉』に料理せぇ」と虎徹さんにいわれるほどになった。

このあと「プル・ベル」というエステの港区の本店にいく奏江に、社さんはTBMにいくキョーコちゃんを送りがてら送ってくれるという。奏江にTBMに何をしに行くのか社さんは知ってるのかと訊かれるが、「ラブミー部として正体を知られてはいけない仕事をしているので詳細は明かせない」といったら、社さんは「そこには触れて欲しくない」って部分を的確に感じ取ってサポートしてくれるという。社さんが敦賀さんのマネージャーをまかされているのがわかる気がするとも思うキョーコ。

「あんたなら大丈夫よ。仮にこの間私が言ってた子がオーディションに居たとしてもあの子はあんたに敵わない」と奏江にいわれているところに社さんが帰ってきた。

もしプロデューサーも監督も高園寺さんの素性を知っていたのだとしたら、高園寺グループは泥中の蓮の一番大きなスポンサー、と昨夜思いついたキョーコの顔は晴れない。

百瀬さんとTBMで偶然であって敦賀さんのバレンタインのお返しのパッケージについていたチャームを携帯のアクセサリーにしているのを見てショックを受ける。百瀬さんはなにか手違いがあってキョーコに渡ってないだけではと思うが、送ったのがチョコじゃないからというキョーコの迫力に負ける。

帰りに送ってくれる社さんの車の中でも浮かない顔のキョーコに、「『森住仁子』の事なら特に下手とは思わなかったって言ったけど、つまりそれ特筆すべきインパクトも無いって事だから、彼女はキョーコちゃんには敵わない」といってから、昼間琴南さんがいったのも森住仁子のことかと気が付く。キョーコも「彼女以外どんな受験者が居たとしても誰よりリアルに『紅葉』を演れるのは私。必ず手に入れてみせます。」と応える(ただし悪の破壊の魔女が強力な魔法を効かせていなければ)この最後のト書きっぽいのはキョーコの気持ち?それともストーリーの暗示?

しかし敦賀さんからホワイトデーのお返しもらえなかった(と信じている)気持ちがそのまま紅葉が主人の志津摩様を一方的に慕う気持ちになっているのね。

まあ敦賀さんも自分だけバレンタインにチョコを貰えなかったと思っていたのだから、(ゼリーをもらってこの失望がいきなり歓喜にヒートアップしすぎて、尚への対抗意識もあって、頬チューになったけど)これも2人お似合いな設定。

(ACT.242) 希望の綱
紅葉の再オーディションの日で、例のラブミー部員が紅葉争奪戦に加わるとの事なので、わたしは現場に偵察に潜入して来ようかと思います、とのお世話係の言葉に車椅子の上で手をギュッと握る高園寺さん。

オーディション会場の撮影所は有力な映画会社数社が共同・総力上げてつくったもので、辺境の地ではあるけれど宿泊施設も完備で、生活する上で困らない施設も揃っていて一つの街のようなエリアもあり、そこも撮影に使われると。社さんはキョーコと奏江を送ってきてくれた。

紅葉のオーディション受験者待機室に社さんも同行する。「先にちょっと今回のオーディションの顔ぶれを参考までに見ておこうかと思って、俺の知ってる顔が居るなら対策と心構えができるだろう」と。10人ほどの先客はキョーコの顔を見ても全く誰だか理解できないようだ。黒髪の森住仁子を見て、時代劇なのだから自分も髪黒く染めてくれば良かったと気づくキョーコ。この髪の色不利ですよねというキョーコににっこり笑う社さん。

社さんに気づく仁子のマネージャー、仁子は社さんに声をかける。「森住さんなの?」びっくりしたように装う。「記憶してる印象と違ってたから名前言ってくれるまで誰かわかんなかったよ」という社さんに驚くキョーコ。先ほど森住仁子を教えてくれたのに。

仁子のマネージャーに「あなたどこかで見てる気がするんだけどどこだったかしら思い出せないわ。失礼だけど名前を聞いても構わないかしら」といわれて「京子と申します。LEM所属です。」と聞いてびっくりする他の応募者。その反応に驚いて、「いままでどういったお仕事をこなして来たのか伺っても」といいかけたところで入ってきた呉崎プロデューサーに、他の落ち着いたダークブラウンの髪の女性2人と共に肩を叩かれ、もう帰ってもらって構いません。と引導をわたされる。絶望するキョーコににっこり笑う社さん。

キョーコちゃんのマネージャーやってる社さんってすごくカッコいい。蓮は最初からできあがっているスター性のある役者だったのに対して、キョーコはまだこれから育てる余地のある女優だから、マネージャーとして育てがいのある新鮮な素材だったんだろうな。

キョーコが一番浮いた明るい茶髪で、事前調査を怠るはずの無い社さん(と社長さんもグルになってるのは後にでてくるけど)なのにキョーコをあえてこの髪のまま行かせたのは、呉崎プロデューサーが拒否するであろうタレント部所属のままにしたのと同じ理由で、呉崎プロデューサーに逆インパクトを与えるため?しかしここでの社さん、敦賀さんより役者!

いずれにせよ、茶髪とかどうにもなる外見で、役ができてないと判断する呉崎プロデューサーはおかしい。別の映画やドラマの撮影中にオーディション受けることも多いのに。

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