2022年9月9日金曜日

スキップ・ビート!38

(2016年3月18日発売)
(ACT.225 POP CHORD)
キョーコが心配で付き人とともに戻ってきた尚は、緑が多そうな所にいるだろうと(さすがキョーコをよく知ってる尚、なかなかいいカンしている)、キョーコと蓮の居る路地に歩いて行こうとする。覆面サングラスの男が突然現れて、ストーカーまがいの事をしてくる。尚は体重64.8kg ヒップ87cm 身長181cm。
しかしルトさん他社の歌手なのに、ショータローの身体データや祥子さんと同棲していることまで知ってるの?これは社長さんがショータローに興味を持ったからかな。

恥も外聞もなく全力で色々解き放ってすがりついて号泣したらコーンではなく敦賀さんだと気が付いて動揺するキョーコに、蓮は何度も謝る。「コーンがここに居てくれたらもしかして何か相談したい事でもあった?話を聞くくらいなら俺にもできると思うんだけど。何か辛い事があったんだろう?弱音を吐くのとクールダウンは違うんだよ。たとえ不条理な目に遭ってもそれへの憤りすら燃料にして自力で立ち上がるのが君なのに、それができないなら泣いてたんじゃないのか?だったら自力で消化しきれない鉛みたいな感情は外に吐き出すべきだ。」と説得するが、話そうとしないキョーコに俺がコーンだったらここまで口が重くないはずだよなと思い、(「どうして俺は禿げに恐れをなしておかなかったんだ。あの時ミス・ウッズの杞憂に影響されて髪をクオンのままにしておけば、すぐにでも昔みたいに話を聞いてあげる事ができたのに」ということろが抱腹絶倒!私がスキップ・ビート!が好きなのは、たぶん大部分のファンと違って、冴菜さんの存在があるからで、冴菜さんのキョーコを愛してないわけじゃないけど優しくできない不器用さは、決して認めないし、キョーコも許さないでいいと思うけど、毒親崩壊家庭育ちの私にとって、すごく理解できてそんな育ちのキョーコに共鳴するから。

毒親や家族との軋轢を扱った漫画はたくさんあるけど、シリアスで読んだ後どよんとした気分になるのは御免被りたい。スキップ・ビート!はシリアスな中にこういった抱腹絶倒な部分がいいバランスで入っている。キョーコがこういう育ちだからこそ、成長してこういった過去も糧にして、女優として世界に羽ばたき、自分を卑下する事なく蓮と結ばれて、クーやジュリエナに思いきり甘えて欲しい。

しかし今回のグアム滞在そんなに長くないから、日本出国の時、敦賀蓮カラーからコーンの金髪→カインヒールの髪→コーンの金髪→敦賀蓮カラーになって、更に日本滞在も3日ほどだからすぐにコーンの金髪→カインヒール髪になるのよね。まあミス・ウッズが頭皮の心配をしたくなるのもわかる。

「思いっきり泣いたのでスッキリしちゃったみたいです。」というキョーコに、泣いた後、河原の石の目玉焼きハンバーグごっこで驚異の復活をとげていた子供のキョーコを思い出すが、同時に「だいたいは不・・アイツの話をふったらい一瞬で・・」と思い出したくない奴の事も思い出す蓮。

どうしてこんな所にいらっしゃるんですかというキョーコに、グアムでの食事を摂る証拠動画を見せに来たという蓮。わざわざこんな時間にと言われて、ウォーキングを教えろと夜中に家の前で待ち伏せしてた君からそんな風にいわれるなんてといいながら、「この日本滞在中今夜しか時間が取れそうにないみたいでね」(といいながら翌日の夜もあらわれる敦賀さん)まぁ別に本当は何も今夜じゃなくても良かったんだけど、とにかく君に早く逢いたくて、と思わず本音をつぶやくが、頬を染めて見つめるキョーコに気が付いて、ものすごく頑張ったから早く見てくれると食事動画を見せる。思わず自分の都合のいい様に聞き取ってしまう所だった。と思うキョーコだけれど、目の前に居るこの男性が”敦賀蓮”だとわかったら、あんなに重苦しかった胸の痛みも後ろ向きな感情もいつの間にか消えていたのに気が付くキョーコ。

照れずに君が心配できたといえばいいのにな~~~~社長さんから母親の事を聞いたのは隠す必要ないのに。で、敦賀さんコーンでなくても十分キョーコを元気づけられてるよ。

一人で冴菜さんとの会話を思い出すローリィ社長。「あの子を可愛いと思った事なんて一度も無いと言えば嘘になります。だけど無理なんです。私にはあの子を愛せる自信が無い」「ラブミー部に入れられないだろうか」と思うローリィ社長。

まあ、まあ不器用なりに冴菜さん自分をわかってるんだろうな。キョーコと二人で向き合ったら傷つけてばかりになってしまうと。

ルトさんからなにやら報告を受けてるのは尚があらわれたことかな。

すごく元気をもらったのでこの勢いを借りて私、今回の凹み元に正面きって体あたりしてみようかと思います。という。

(ACT.226 MARBLE FLAG)
表紙の注射器を構えた敦賀医師、サディストっぽくて萌え。
母親に奇襲をかけるらしいと、翌朝社長に電話で報告する蓮。朝食中だったマリアちゃんは「蓮様の方からお電話して来てね♡」と伝言してそっと席を外す。

「お前が必死な形相で食物を接種する(接種・・・摂取の誤植では?)ようすは弱った人間の心に大いなる生きる勇気と気力を与えるのかもしれない」という解釈の社さん。「一種の御守みたいなもんさ。コレがあるから何があっても大丈夫って」。キョーコに∞のラブミースタンプを押したことを思い出す。「敦賀さんからいただくから意味があるんです」と満面の笑顔でいるキョーコに「あなたはできる。絶対勝てる。そう惚れた女に魔法をかけてもらうだけ」といったリックを思い出す。しかし蓮は「成功者のサインなど御利益求めて無駄にほしがる人も居る。御利益と魔法って違いますよね」とDr.学習能力に鎮静剤を打たれて願望から覚醒する。

敦賀さんからもらった∞のラブミースタンプ、プリンセス・ローザの首飾り、コーンの石をもって戦闘服ラブミーツナギでいくはずだったのが、学校からアポをとるつもりで仲介者に電話したら(公衆電話!)冴菜さんは午後3時から予定空いちゃったみたいだからといわれ、勢いで会った方が良いんじゃないかなと言われて、午後から早引きして高校の制服のまま喫茶店で待つキョーコ。

やってきたのは冴菜さんの同僚弁護士藤道さん。キョーコは3、4歳の頃一、二回あっただけだ。冴菜さんの事情は知っているようだが、同僚の人生最大の地雷劇といわれて、やはり父親に原因があるのだと、尚に捨てられた自分と同じ思い、あるいはそれ以上の経験をしたのかと想像して「やっぱりやめておきます。訊きたい事無くなってしまったので」と車の中で藤道さんにいうが、もうウィリデ法律事務所について目の前を歩いて行く冴菜さんに、藤道さんは呼びかける。「確かに戦う覚悟で心の準備も整えていた。でもそれはずっと目を逸らしてきた疑問に答えをもらいたいと思ったから。人生で最大だというその傷跡に刃物をつき立てて無理矢理抉り出すのが目的な訳じゃない。私はこの人を傷つけるために来たんじゃないんだ」と思いながら車から降りるキョーコ。

この期に及んでも冴菜さんを傷つけたくないというキョーコ、そこまで人の気持ちを思いやる姿に心が痛む。

(ACT.227 SPIRA+ ECHO)
車から降りたって、藤道さんの車越しに対面するキョーコと冴菜さん。二人同時に喋り始める。二人のセリフも吹き出しの中でダブってるのが笑える。聞き返すと冴菜さんはふいっと横を向く。(キョーコがいったのは「あなたには感謝してます。」)

冴菜さんの言葉を聞き取った藤道さんは「今、君が着てる制服は衣装なのか?って」と伝える。「衣装の要る仕事って、演劇か何かやってるのかな?」と言われて、「私は芸能・・」といいかけて冴菜さんの眉間のしわに気が付く。端役で他人から嫌われるしかないイジメ役、ラブミー部員というふざけたアレ・・と冴菜さんの声なき声を聞き取って、芸能関係の仕事につきたくて裏方スタッフからエキストラまでやらせてもらっていて、海外ロケは極秘任務なので代わりは立てられなかったと藤道さんに伝えて怪しまれる。

「高校通ってたの ちゃんと」といわれて、「学費の事なら事務所の社長が助けてくれてます。もちろん少しずつですが返していけてはいますので。」「あの男性が」という冴菜の表情にもしかして心配してくれた?とほっこりしたところで「学歴が中学止まりだなんて怒りで目の前が真っ赤に染まり歪んで何度不法を承知で籍を抜いてしまえたらと思ったか知れない。後先も考えず男にくっついて家出するなんて頭が悪いにも程がある。もう紙の上ですら関係していたくないレベル」それで『子供はいない』発言と思うキョーコ。さ・・・冴菜さんそれはあまりにも自分勝手な。キョーコが尚に依存するのも冴菜さんへの満たされない気持ちもあるし、いずれにせよ、あなたがそんなこと考えられる立場じゃない。「情けなくてイライラする。そんな所だけ似るなんて」ハッとするキョーコ。だから????と言いたい。

藤道さんが宥めて部屋に二人を連れて行く。藤道さんがキョーコは家業を継ぐのが嫌で逃げ出した大好きな幼馴染みにホイホイついてって結局別れて人生を棒に振ったことを知っていることに、不思議に思うキョーコだが、キョーコちゃんからの手紙で荒れている冴菜さんを酒に誘って口を割ったという。「ロクでもない事しかしでかさないバカな娘とはすぐにでも縁を切ってしまいたいのにプライドと職業柄がそれを許さない。出口の見つからないジレンマに押し潰されて?」というキョーコに「それは全く否定しないけれど、心底縁を切りたいと見限ってる相手のやる事にあいつならいちいち腹は立てないよ」と。先ほどの高校へ行けてないと心配していたらしい言動を思い出すが、だけどやっぱりもう期待はしないと思うキョーコ。
冴菜さん、お酒が弱いのか。キョーコはどうだろう。
藤道さん、気が利いて人の気持ちがわかる、優秀な弁護士なんだろうな。

冴菜さんとキョーコは二人だけになって、また同時にしゃべり出す。

「あなた松君とはいつからそういう仲だったの」と駆け落ちしていたと思う冴菜さんに家政婦代わりに恋愛関係ですらないことを思わず勢いよくしゃべって更に呆れられる。

「まぁ何にせよ最悪の状況を避けられてるだけでも救いだと思える。子供なんてできていたら目も当てられない」といったところで突然黙り込んだ冴菜さんに、「純粋に若気の至りで取り返しのつかない事にならなくて良かったと言った事が、結果私の存在を蔑む事になっちゃってマズイ事言っちゃったとかって焦ってる?」と冴菜さんを見つめるキョーコ。

子供の頃から瞬時に読み取るようにしていた眉間のシワは、怒りと『あんたが憎い』の信号だとずっと思っていたけれど・・・藤道さんの「もう十分知ってるだろう?キョーコちゃんだってあいつが難解で困難な性格だって事は」という言葉が蘇る。

「私、今の自分がすごく好きなんです。あなたから見れば嫌われ役しかやらせてもらえない私はみっともないかもしれないけれど、この仕事に出逢って自分の狭い世界が広がった。経験も人との繋がりも総てが私に生命力をくれる。京都に居た頃の私なら間違ってもやってみようなんて思わなかったこの仕事に出逢わせてもらえた総ての出来事に感謝しています。」「それは松君にも感謝していると言ってるかの様に聞こえるけれど」「もちろん一番に感謝しているのはあなたにですけど」「私を産んでくれてありがとうございます」

いやキョーコちゃん、どんな理由があっても冴菜さんの態度は理不尽過ぎる。いい人過ぎて涙が出てくる。結果的に女優である現在へ、蓮を思う現在へつながっているけど、本来ならもっと幸せな子供時代を送れたはず。

母娘とともに、似たような性格だけど、キョーコにはコーンやだるまやの夫婦や、琴南さんや社長さんや蓮がいた。つまり冴菜さんよりはキョーコは人間関係を築く力はあるのかな。でもこの育ち方で17歳で、つい失言してしまうお母さんに「産んでくれてありがとうございます」って切なくて涙。

(ACT.228 GROUND CALL)
回想 若き日の冴菜さん。一流大学首席入学首席卒業、在学中に司法試験ストレートクリアしたスーパーエリートで、片桐先生の事務所に入って二年で『城生』のプロジェクトにくわえられたのに、ぼーとしていて山口さんという先輩から怒鳴られる。「正直言ってあなたは存在するだけで私に喉の奥から苦い物を込み上げさせる。」(「別に他人を見下した事なんて一度も無いのに」)と心の中で思っていると、「そのつまらなさそうな顔やめてくれる?まるで相手にされてないんだなって傷附くわ」「あなたくらい優秀な人なら安心して私の後を任せられる。私がここに居られるのも後少しなんだからしっかりしてちょうだい」「次の公判で『城生』の案件にケリをつけられれば片桐先生の東京本部への栄転が確定されるはず。私達で片桐先生のサポートをしっかりやっていきましょう」と。

そこに帰ってきた藤道さんに、口紅を変えた(正確にはグロスを)ことを指摘されて、ドキッとする冴菜さん。この状態で今の職場が居心地が良すぎるという冴菜さん。山口さんを「歯に衣着せずに物事をはっきり言いますけれど、逆にそれがいつも本心で向き合ってくれてるってわかるので、安心できるんです。私の様に対人スキルの乏しい人間には。
藤道さん、このころから冴菜さんへのひねくれた愛が見られるけど、もっとストレートに冴菜さんを口説いていたら、冴菜さんも幸せになったのに。冴菜さんが他の男とつきあっているらしいのを察してるのに、揶揄するだけ?

夜、恋人の御園井さんに、今日職場で山口さんに私の様に対人スキルの乏しい人間には今の支部のメンバーみたいに厳しいくらいの本音で接してくれるのがちょうどいいと思っていたのだが、その山口さんに『存在が嫌味』だとズバリ言われ久しぶりに心が折れそうだったという。山口さんは、優秀な人で司法試験を2度目で通過したと聞いた御園井さんは「元々優秀な人間であればある程少しの泥でもついちゃうと本来自分はこうだったはずって理想の姿を目のあたりにすると嫌でも嫉妬心が芽生えてしまう。その証拠に大学3浪、30を過ぎてもまだ司法試験をクリアできない俺なんて冴ちゃんには憧憬は感じても嫉妬心なんて沸き起こりようがないもの」という。眉間にまるで怒っているかのようにしわが寄る冴菜さんに、「今どうフォローしたものかと考えあぐねてる。冴ちゃんは他人に誤解され易いよね。すごくどうでもいい事で悩んでる時も眉間に皺よっちゃうから」「怒ったときは小の字が大きくなって彫刻刀で彫られたみたいに深く刻みこまれていくからすぐわかる」と。

いつの間にかちゃんと『つき合おう』とも言われてないのに一度も男性とつき合ったりした事もなかった自分が御園井さんと3か月でそんな関係になっていた。司法試験の特訓してよといわれて家に出入りしていた。

「私はあなたにお礼を言われる様な事は何もしていない。あなたの母親になろうとした事もない。産まれた瞬間からあなたに触れる事すら拒絶した人間です。(総ての悲劇の原因を何も知らないあなたになすりつけた)」

今のキョーコにはこの言葉は通じるだろうけど、17歳やそこらでそんな気持ちが通じてしまうように、人を思いやる心が溢れているキョーコが逆に可哀想。今頃間違っていたと思われても。

(ACT.229 GROUND CALL)
子供の頃から嫌われている事にも憎まれている事にも覚悟はあった存在を否定された事も乗り越えた。抱きしめてくれた蓮の顔がキョーコの脳裏に浮かぶ。∞をくれたラブミースタンプも。今更何を聞かされても私はもうへし折れない。

「憎んでたから?」というキョーコ。あなたの事を呪われた子だと思った。だけど間違っていた。呪われているのは私の方。「怖かったのよ。あなたを傷つけてしまいそうで」「心を?」「今更でしょう。もうそれは。よく泣きながら私の後を追って来てた」(じゃあ体を!!)と思い当たり愕然とする。総てはそれが最善の道と判断して片桐先生が不破さんを紹介して下さったからよ。あなたが不破さんのお宅に預けられたのは。私からあなたを守るため」
松君のお母さん彌生さんは片桐先生の妹だと。

鰐顔の片桐先生を見ると子供のキョーコは泣き叫んだという。母の法律事務所のホームページで初めて見たと思ったテレビの中の人との過去に何度も会ってたなんて。これも現在の『私』を作った一片。もしかしたら自分の知らない過去の片鱗にはまだ現在の私へと形を変えられないまま放置された一片があるかもしれない。その一片色がつき形を変え、息衝く事ができたなら私の夢の未来図に私の夢の未来図に何か更なる変化をもたらすんじゃ・・・いやこの人の私の出征を語らせるってことは地雷劇だというこの人の過去をほじくり返すってこと・・と悶えるキョーコ。
キョーコは冴菜さんが自分を否定する理由を訊く権利があるよ。そこまで気遣わなくても・

あなた今日は何か私に用があってきたんでしょうと冴菜さんの方から言い出す。あなたにはその権利があるのだから言いたい事でも訊きたい事でもあなたがそれを求めるのなら私は決して拒みません。これまで一度も「母親」らしい事をして来なかった。だからこそ今のあなたからの望みにはでき得る限り応えていく。それが私の当然果たすべきけじめです。ただしあなたも無傷ではいられないかもしれませんよ、と。いやキョーコは既に冴菜さんに子供の頃から傷つけられまくってきたよ。
冴菜さん、理知的な人だし、キョーコを今まで傷つけてきたのも十分わかってるし自分をよくわかってる。だったらもう少し冴菜さんの方から手を伸ばしてくれれば、キョーコは救われたのに。

回想
28歳の冴菜さん。遅くまで弁護士事務所で仕事をする冴菜さんに、おでんの差し入れも持ってきてくれる藤道さん。仕事に熱中すると食事も忘れる冴菜さんは、蓮と似てなくもない。さりげなく、気負いすぎないように、年長の弁護士に頼るようにとアドバイスする藤道さん。

喫茶店で偶然知り合った、弁護士事務所でアルバイトしているという御園井一志さんは、疲れている冴菜さんに、お家デートでご飯をつくってくれる。食べるとなぜか急に眠くなる冴菜さん。意識が飛ぶ直線に御園井さんに頭をなでられた記憶だけが残る。

(ACT.230 GROUND CALL)
眼が覚めるとベッドで、御園井さんは既にいなかった。おかげでゆっくり眠れた冴菜さん。冴菜さんは優秀なのに自己評価が低くて一人でがんばりすぎてしまうところキョーコに似ている。藤道君の中では神経が高ぶって眠れそうにないなら睡眠薬でもこっそり盛っちゃおうか計画が立ってたんだよという先輩弁護士のあてこすりに、昨夜の作用の感覚が睡眠薬を飲んだときと似てたと思う冴菜さんの心に御園井さんへの疑惑が湧く。

昨夜は自宅で資料に目を通しておこうと、禁じられているけれど資料のコピーをを持ち出していた。いったん案件のボックスに戻そうとすると3つのフロッピーのうちNO2が逆さまに入っている。

しばらく会えないと伝えた御園井さん、なぜかお弁当をもってマンションに冴菜さんを訪れる。そのまま帰ってしまってけれどほっこりする冴菜さん。

翌夜も差し入れに来てくれた御園井さんを、思わずマンションに招き入れる。途中でクライアントから電話があってマンションの外で電話をする冴菜さん。そして御園井さんが帰った後またもやNO2のフロッピーが逆に入っている。「製品開発資料の全容が相手方側の手に渡らない限りこちらは負けない」といった片桐先生の言葉が頭をよぎる。製品開発の資料が入っているのがNO2だ。
フロッピーディスクっていつまであったっけ・・・時代を感じる。持ち出して無くしたり、人の手に渡ったら大変なことになる書類やデータを持ち出して私も昔結構やったけど、やはり弁護士さんの扱う情報は機密度が全然違うから、まずいよ、冴菜さん。仕事が終わらないから持ち帰るのは私も同じだから気持ちはわかるけど。
もうこの情報は持ち出さない方がいい。私は利用されてるだけなのかなと悩む冴菜さん。帰るとマンションの前では御園井さんが待っていた。

(番外編 あの時の彼等 丑三つ刻の人間曼荼羅)
深夜、冴菜さんのことで傷ついていたキョーコを元気にした後、ラブミースタンプを押すために、キョーコに招かれてだるまやに顔を出す敦賀さん。

キョーコは尚君とでていったはずなのに。「ま、いいか。誰が相手だったってひとまずはキョーコちゃんを元気にしてくれたみたいだし」と頭を切り替える女将さんだが、大将は不審の目で睨む。蓮に、魚料理を出す大将。「食ってけ」との圧力にびびる蓮。そこに戻ってきたキョーコが、「お魚料理出すのウチのお店のバイト採用試験なんです。お魚を綺麗に食べられる人が大将好きみたいで。食事の仕方って自然と人となりが現れるんですって」いや育ちの良さ、しつけの良さは現れるかも知れないけど、心の中までは測れない。査定されていたのを悟る蓮。

尚君と違って人あたりのいいニヤけたあの笑顔が気に入らん。詐欺師みたいだ。結婚詐欺師・・と窘める女将さんにぶつぶつつぶやく大将。

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