2022年7月24日日曜日

スキップ・ビート!35

2014年9月19日発売
(ACT.207 原色の楽園~HOT LIMIT~)
身体のサイズのすべてが敦賀さんと同じコーンに疑問を持つキョーコに、基本的に俺達は見たままを素直に受け入れられる幼い子ども以外には本当の姿が見られないようになってるから、キョーコちゃんの記憶の中で一番鮮明に残ってた男性「敦賀さん」に見えていないとおかしいんだよ。とコーン。よくまあ咄嗟にぺらぺらと・・
「子供の頃に会ったコーンは本当の姿のコーン?」とキョーコ。「100%天然嘘偽りの無い俺」今の私中途半端にコーンの本当の姿が見えていると思うキョーコだけど本当はこれが100%天然コーン=敦賀さんだよ~~一方キョーコは「私はもう子供の頃の様な純粋無垢じゃなくなったの!他人のことを妬むし嫉むし羨むし疑り深くもなってしまった!あげく他人を憎む事だってできるんだから!!」というと「こんな事があったんじゃさすがのキョーコちゃんだって魂を歪ませるよね」と過去が見える(ふりをする)コーンは、自己中で暴君なショーちゃんがキョーコちゃんをだまして放置したことやキョーコちゃんが無理矢理ショーちゃんにキスされたことや敦賀さんに頬キスされたのが見えることを喋る。コーン、調子に乗りすぎ・・キョーコで無ければとっくにバレていた。しかしメルヘンキョーコに、アドリブで、立て板に水のごとくメルヘンで返せる敦賀さん、21歳よりずっと心は若い。というか10歳ならともかく21歳で妖精を演じられる敦賀さん、すごい現実離れした美青年なんだね。

一方、相変わらず蓮と連絡がつかなくて焦るミス・ウッズは、ローリィ社長と電話で話す。「今のアイツ(久遠)が『敦賀蓮』だとバレることがまずいんだ。だから最上君(絶対視感のある)とさえ接触しなきゃそれでいい。仮に何かの間違いで接触したとしてもシラをキリ通せば大丈夫だ。カイン・ヒールの時とは事の重大さが違うんでアイツとて己の人生がかかってるつもりで他人を貫き通すだろう・・・・と信じている」最後に不安がにじむのはさすが社長さん、キョーコに惚れている久遠をわかっている。だけど、ここまでキョーコちゃんに久遠をまかせたのだら、久遠がバラしてもしょうがないという覚悟はないのね。

キョーコの過去を許可なく見て不機嫌なキョーコに、敦賀さんの顔と声で「許して?」と眉毛を下げて頼むコーンに、仔犬のカイン兄さん×100の破壊力。「その敦賀さんの顔と声で、それ以上敦賀さんのイメージが壊れる様な事しないで!!」と。(敦賀さんがもしあんな風にプライベートで甘えを見せることがあったとしたらそれは相手は私じゃない。だって敦賀さんには好きな女性が)ってなんでそれが自分だとは全く思ってないの、坊として話してたときもう少し突っ込んでおけばよかったのに。

昔はよくキラキラした眩しい笑顔見せてくれたのに、今日再会してからのコーン、そういう絵蛾をしてるの一度も見てない」「再会できて嬉しいの本当は私だけなのかなって」「そんな事無い。絶対」キョーコと過ごす何げない時間を『幸せ』だと久遠が感じてしまわないように、無意識に抑え込んでいたと気づく久遠。当然訪れるはずだった『幸福』な時間を他人からは奪っておいてと深刻になる久遠。

「(かつて貴方がそうしてくれた様に)今度こそ私が貴方の『救いの場所』になりたいの」と。
相変わらずキョーコ、人の心の機微にはいい勘をしている。コーンにも御守りとなろうとしている。恋愛に関しては死んでるけど。でもコーン相手だと手を握ったりスキンシップも平気なのね。

(ACT.208 原色の楽園~HOT SPELL~)
コーンは、自分の存在そのものが周りの人間を不幸にする、自分と関わって人生を狂わせた人がいる。どんな事をしてももう元には戻らない。神にも手の施しようのない惨劇だ。という。
そんなコーンの手を、自分の両手で包み、「だから呪いをかけられたの?笑えない様に?」というキョーコに、「俺が呪われてるのは生まれつき。笑えないのは俺が自分を許せないからだ。俺さえ存在しなければ誰も悲しませる事も不幸にする事も無かったのにって。自分でも自分を呪ってるって言った方が適切かも知れないな」コーン自分のことをよくわかっている。だったら前に進もうよ。やはりどこかで前に進んでいるティナに会わないと難しいだろうな。

「私はコーンと関わり合ったけど不幸になってなってないよ?!私はコーンと出逢ってなかったらこんな諦めの悪い打たれ強い子に育ってなかったって断言できるよ?コーンとコーンがくれた石にだけ胸に詰まって弱音や悩みを打ち明けられた。私はどんなに貴方に助けられたかわからない。だから貴方が関わったまわりの人を自分が不幸にするなんて決めてしまわないで」と。
「キョーコちゃんだけだ俺と関わって無傷なの」「そんなこと無いよっ絶対っ」コーンの表情を見ているうちに、かつてレイノに言われた「ソイツがそんな感情からその後もずっと逃れられない人生を余儀なくされていたのだとしたら、ソイツは今頃壊れるか・・・」という言葉を思い出してキョーコは「ごめん。私これまでコーンがどんな経験をしてどんな思いをして来たかも知らないくせにいかにも『他人だから言える綺麗事」みたいな事言って」そこに気づくキョーコちゃんは本当に大切な御守り。自己嫌悪に陥って涙ぐむキョーコと風鈴の音に、あの夜の涙をためていたセッカを思い出すコーンいや敦賀さん。
ここら辺のコーンの顔の百変化が楽しい。泣かせてあわてるその気持ちを大切にね。

呪いの話をしているうちに、メルヘンにはまって元気になるキョーコ。(久遠がこの娘と居て感じる『幸せ』に否定的でもこの娘を悲しませたかった訳じゃない」
そんなコーンに「諦めるの?コーンだって今の自分のままでいいなんて本気で思ってないでしょう」コーンの頭に動かないリックを抱きしめて久遠を責めるティナが思い浮かぶ。
キョーコに「呪いを無効にする伝統的な方法、知ってるはずだよね?キョーコちゃん」と自分の唇に指を当てるコーン。どさくさに紛れてずるいコーン!お姫さまじゃないんだから。キョーコちゃんにキスしてもらいたいだけでしょ。でもこうやって本音がでるところもいいね。

(ACT.209 原色の楽園~HOT SPELL~)
この表紙絵、背景が凝っているしすごい。キョーコに実際お姫さまを演じさせて使って欲しい。
「呪いを解く口づけというのは『清く深い愛』がなくてはいけないのよ。」私もう清くないし、コーンのことは好きだけど呪いを解くにはlikeではなくてloveでなきゃ。「それなら大丈夫。俺がキョーコちゃんを愛してるから」と敦賀さんの顔と声で破壊力がありすぎる。敦賀さんの時にちゃんと言え!!!

「私の生い立ちを知ってくれてるコーンならわかってくれると思うけど、私もう誰かに置いて行かれるのは嫌なのよ」「それに敦賀さんと約束してるのよ。この身の純血を命にかえて守り抜くって」「なんてそんな約束してるの?恋人でもないくせに。敦賀さんってすごくズーズーしいね」
このセリフをコーン=敦賀さんがいう、このシチュエーション最高!同じ人に2度目はないなんて、ほんとうは理不尽なトンデモ理論なんだけど、キョーコちゃんに教えてあげたい。でも本人が言うと突っ込むとこしかない。しかし恋人でもないくせに敦賀さんってすごくズーズーしいって自覚はあったのね。

そこでバレンタインデーの流れを思い起こす混乱するキョーコ。「敦賀さんの真意がどうであれ、つまりはバレなきゃいいんじゃない?」ここまで自分に都合良い解釈を持ってくるコーン、最高!でも将来コーン=敦賀さんと知ったときにキョーコはどう思うかな。ウソつきだね俺のためにできる事なら何でもしてくれるなんて言葉だけだったんだ」敦賀さんの時に、このわがまま言ってみたら。要はキスしてくれないの?ってことでしょう。

「キョーコちゃんは俺より敦賀さんの方が大切なんだ。無理だよね?キョーコちゃんには敦賀さんを裏切れない。」もはや絶句。うつむいてしまったキョーコに自己嫌悪のコーン。この娘は敦賀蓮との約束を健気に守ろうとしてくれてるんだろう。何が気に入らない。」)「最上さんも早く実践でできる様になるといいよ。俺達芝居に生きる人間が身につける心の法則」という敦賀さんの言葉を思い出して「貴方のお役に立てましょう」と。
でもそれだと演技だよ。キョーコちゃんなかなかいい返しだけど。

(ACT.210 原色の楽園~HOT SPELL~)
事あるごとに「敦賀蓮」を彼女が気にかける度小さく芽生えてきたイラ立ち。『敦賀蓮』は『久遠(自分)』なのにどうして『敦賀蓮』ばかり優遇するんだ。別人を装ってきたのは自分のくせに。いざ彼女に個別扱いされ、敦賀蓮を引き合いに出されると腹が立つなんて。これは久遠の姿でキョーコの前に現れることを決めたときから、もうコーンバレするっきゃ無いんじゃ無い。

「けれど違った。彼女は『敦賀蓮』だけを特別視していた訳じゃない。カテゴリーは違うかもしれない。だけど並列に考えてくれている。久遠も『敦賀蓮』も、”唯一無二の存在”として」「でもそれって大丈夫なの?バレたら怒られない?」自分で言っといて何をいうとるねん。

キョーコは、母に捨てられたことやショータローに裏切られた自分の過去のことを、あのお方にお逢いできるきっかけを作ってくれたのだと思うだけでわたくしは彼の者には感謝すらしてます」「それって君はもう許してるって事?ソイツ(不破)の事を?!」一瞬不破っていいかけたよね。キョーコが気が付かなくて良かった。コーンならショーちゃんって言わなくっちゃ。「わたくしに『許せない』などという負の情は端から備わっておりません。わたくしがここまで来るなかで何度悲しい思いをして心が塞ぎ込んでも、唯一わたくしの話を聞きいつもはげましてくれたのは貴方がくれた思い出と魔法石だけだという事実。立ち上がる力をくれた貴方に何かをお返ししたいと思うのは人間の理でございましょう」

「再生のキスをもらっても」とキョーコの前に跪いて目を閉じるコーンに一瞬だけキスをするキョーコ。

「もの足りない」といいながらキョーコの言葉を反芻するコーン「それら総ての経験は現在のわたくしになるためにはいずれも必要な事であったのだと」アメリカでのさまざまな過去の場面、幼いキョーコとで会った時、LMEで初めて会ったときのことが走馬灯のように思い浮かぶ。(今の俺にならわかる。人生で起こる全ての出来事は偶然では無く必然なのだと)キョーコの手を握り返して微笑むコーン。
これでいいの?まあ恋人キスはまだまだ先の話だろうけど。それよりはキョーコが過去のことも蓮に逢うきっかけだったと思えると言ってくれてよかったね。
久遠の最後の笑顔は最高。久遠は実際はこれからも過去のことは現在の自分を作るのに必要だったと思えない場面がでてくると思うけど、一瞬でもそう思った気持ちを忘れないで。

(ACT.211 原色の楽園~MELT HEART~)
椰子の実ジュースを二人で飲み、マウイ!と笑いあう二人。この冒頭の無邪気な場面も好き。いつかこんな風に二人で。

「わからない事もあるんだよね。キョーコちゃんが本当はもう『ショーちゃん』許してるのかなとか。」「確かに感謝をしてるのは事実だけど(アイツが一人で上京してたら高校進学を捨ててまで追いかける勇気は無かったと思うし)でもアイツに目に物見せてやりたい気持ちは消えやしないわ」「それを聞いて安心した。実は俺昔から『ショーちゃん』の事は気に入らなかったから。キョーコちゃんは盲目的に『ショーちゃん』が正義だったし、それに対して俺なんてうっかり呼び捨てにしようものなんらコーンはダメっていちいち拒否されたくらいの存在なんだから」

実際に呼び捨てにしようとしたら、「今声が敦賀さんだから、おしおきの一種なのかと心臓が縮み上がるから」と拒否される。そこで黙ってしまったコーンにかつて「もう会えない」といった子供のコーンとの別れを思い出す。心の中で(今度この娘に会った時俺はまだ妖精『コーン』を演じていられるだろうか。状況がもしもそれを許さなかったとしたらその時は、総てを話そう。つつみ隠さず現在この胸がこんなにも温かい理由も)とキョーコにキスをして、「キョーコちゃん。俺生まれてきて良かった。キョーコちゃんと出逢えただけで俺は俺で生まれて来た事を感謝する」とカフェのテラスの手すりを超えて「また逢おう」と消えてしまった。最高の去り方、最高の演技!敦賀さんにしかできない。これはやはりもっとアクション映画にでないと。しかし下がどうなってるか久遠、事前に見ていたの?あ、そうだ、キョーコちゃんが椰子の実ジュース買いに行っていた間手すりからそとを見ていたか(34巻ACT.206)運動能力が優れているのはわかるけど。きっと久遠の姿で又会って、今度はすべてをキョーコちゃんに話すんだよね。これは伏線だと信じている。しかし久遠はキョーコの唇にキスするんだね。敦賀さんは頬チューだったのに。

(ACT.212 原色の楽園~TIME SHIFT~)
下の階のテラスに飛び移ったコーンは、時計を出し、すまないリック一つだけお前に聞いてもらいたい願いがある。と。

一方ミューズ様から着信が何度もあったことに気が付いたキョーコは、かけ直して外に出ていたことを伝える。「キョーコちゃんはずっと一人だったの?」との質問にはいと答え、ホテルに戻る。実はカフェの時計は狂っていて午後5時半ではなくて、7時半。久遠がミスウッズと約束した時間はとっくに過ぎているが、ミスウッズは意外とあっさり小言をひっこめる。社長から「詳しいことは話せないがアイツが素の姿に戻ってそのまま外をフラフラする事自体、実はちょっといい傾向なんだ。だから今日アイツに会ってもあまり起こらないでいてやってくれるか」と言われていたのだ。
キョーコが久遠とあった時間は不明だけど、朝成田をでると4時間弱でグアムにつくから、お昼頃?海に行ったのは午後早い時間のはず。ずいぶん長く久遠といたんだ。

ミスウッズは蓮に「実は今日既にキョーコちゃんがグアムに来てるのよ!!」というが、さっきまで一緒だった久遠は一瞬反応が遅れる。8時に3人で食事をする約束が1時間は遅れるという。ふと蓮がいつも右につけている時計が今日は左なのに気が付く。

待ち合わせの駐車場に現れたキョーコを見ながら蓮は心の中でリックに(お前の彼女との未来を奪っておいてこんな事を入れる立場じゃないのはわかっている。それでもどうか一つだけお前にこの願いを聞いてもらいたい。決して俺の事を赦さないでくれ。何度この世に生まれ変わっても)
34巻ACT.205からこの35巻最後のACT.212までずっと思っていたのだけど、キョーコちゃんと海辺で出会ったときに久遠は海に潜っていて、着替えるひまはないから、ずぶ濡れなのでは。それも海水だとかなりベタベタしそう。そのままキョーコちゃんとカフェに行って、更にミス・ウッズの美容室もそのまま行った?服装を見ると着替えてないようだけど。

キョーコも赦されなくて地獄へ行ってもいいから敦賀さんを愛する気持ちを認めたし、蓮もリックに赦されなくていいからキョーコを愛する気持ちを認めたし、前進!

(番外編 あの時の彼等)怨キョの陰の声では、キョーコがキスした後のコーンの神々スマイルと駐車場でキョーコと再会した蓮の神々スマイルは同じ。でもキョーコの発想は、「敦賀さんのご先祖様のどなたかに妖精のDNAを持つ人が存在するんじゃ。」

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