2022年7月5日火曜日

スキップ・ビート!34

(2014年3月20日)
(ACT.201 絶望シーソー)
カインに抱きしめられて素で赤面した撮影の後、ミューズ様の車で社長とともに下宿先に送られたキョーコは、翌日社長室に呼ばれている。社長が愛の伝道師として盛り上がって、敦賀さんに「失望した」と言われると恐れるキョーコ。
なんでそういう発想になるかな~~

社長室に行くと、敦賀さんと社さんも来ていたので、フリーズして青ざめるキョーコ。そいうえばあの夜以来素で会うの初めてだと気が付いた蓮は、デッドブルーに染まったキョーコを見て、がっかりする。むむ敦賀さんも斜め下の解釈。今はこれ以上構ってあげない方が良さそうだと背を向け先に奥へいく蓮。キョーコに声をかけた社さんが、乙女社になってなくていつも通りなので、社長さんはまだ曝露してないのかとキョーコは思う。

社長の話は、最上君にイギリスに帰るという設定にして、『お守』役を暫く休ませるということだ。「暫く最上君が離れてお前一人でも大丈夫だろう?」いきなり潤い奪われる俺の身にもなってくれませんかね、と思ってそうだと社長さんと社さん。「最上君の学校がそろそろ進級テスト期間が始まるから」という理由でホッとするキョーコ。キョーコに即行で目線外されてやっぱりちょっと冷却期間が必要かと思う蓮。

そして蓮と社さんが立ち去ったあと、社長さんは君とはじっくり話したいとキョーコは残される。

(ACT.202 幕間)
今日がホワイトデーだと気が付いてなかったキョーコは、「君はさっき何のドキドキもワクワクも無かった訳だな蓮に会っても」「惚れた男から何かお返しもらえるかもとか思ったら(ドキドキ)しねー方がおかしいだろう。」と蓮の話をふられる。
「俺は蓮に何も言ったりせんよ」と「そもそも愛とは、多難を乗り越え手にいれ育み自力で花を咲かせるから甘く美しいんじゃないか。自分の描いたシナリオ通りに結ばれる恋人達を見てもトキメキが半減されてしまう。ちなみに最上君の恋愛劇は俺的になかなか良い萌え要素を含んでいる」「今後も展開させる気なんか無いんだろう?蓮にもバレない様に努力しまくるんだろう?もし蓮に恋人ができて結婚なんかしちまっても君は笑顔で祝福するんだろう?」」「もちろん”役者”のプライドにかけて最高の笑顔で祝福し・・・」そこで突然蓮がかつて坊に言った言葉を思い出す。「敦賀さんここで大切な人は作れないって・・どこに居ても あんなまるで自分には幸せになる資格なんて無いんだと思ってる様な思い詰めた表情で。どんな気持ちであの時そのセリフを言ったのかあの表情を思い出せば少しは想像できたのに。なのに”大丈夫””だから大丈夫””まだ敦賀さんは誰かのものになったりしたい”って一瞬思った私なんてひどい事を」この言葉をキョーコがどこで聞いたか、その後の社長さんを見ていても気がついてないみたい。

ルトに鏡を持ってこさせて「最上君。君はやっぱり良質の恋愛劇の幕に手をかけていると俺は思うぞ。まぁたとえどんな良質だろうが幕が開かなきゃ意味ないんだがな。幕を開けるもそのまま持った幕を手放すも君次第だ。どうするかね?」とキョーコに自分の顔を見つめさせる。
社長さん、もどかしいようだけど、これがベストな押し方かも。キョーコが今敦賀さんにそのまま気持ちを伝える気は無いし、敦賀さんもキョーコとつきあう気も無いし。

(ACT.203 贖罪への一歩)
「幕を開けると言うことは敦賀さんへのこの気持ちを育てて行くって事。それって敦賀さんが苦しんでるのをわかってて、その状況が少しでも長く続いて欲しいなんて、一瞬でも思うこの醜い気持ちも育つってこと。」

しかし社長さんは「目を逸らすな。他人の不幸の上に成り立つ自分の『安息』をそうと悟っていても望んでしまうその気持ちも、そんな自分を『醜い』と絶望するその表情も今しっかりと見て覚えておきなさい。それは必ずいつか君に演技の役に立つ」という「君が一流の役者を目指す以上君の人生には何一つ無駄になるものは無いんだ。たとえそれが決して他人が羨む様な経験じゃなくても」。

キョーコの頭に、背中を向ける母への記憶が養成所に入学するときに演劇に役に立ったこと、ショータローの実家でのおかみさん修行が瑠璃子ちゃんとの演劇対決の茶道の場面に役に立ったことが浮かぶ。そしてLMEに入ったきっかけ、尚に一緒に来てくれと言われて上京した捨てられて復讐するために入ったこと、そのため蓮に嫌われたこと、蓮に嫌われてたから自分も蓮を嫌いになったけどいつの間にか惹かれていったこと。自分は子どもの頃から敦賀さんへのまっすぐ延びた布石の上に乗っていた。「地獄へ行けばいいですよね。誰かと紡ぐ敦賀さんの幸せを永遠に望んであげられなくても」と。

キョーコが去った後、蓮に惚れたのは、自分がヒール兄妹を仕組んで最上君への荒療治が成功したんだと思っていたのに、DARK MOONの嘉月の演技テストの直後だと聞いて、見抜けなかった。そうでなくても蓮の現場に行って3日目にやっと、赤面するキョーコを見て気が付いたことにプライドが若干傷ついていたのに(だから33巻ACT.200の最後で、社長さんらしからぬ真面目な顔をしていたのね)そんな比じゃなく、愛の伝道師として自信喪失してしまった。

「乙女の機微に疎い蓮は絶対あの娘の気持ちに気づかんだろうよ。今の蓮には気づかせてやらん方がいいからな。OKサインが出たのに食事にありつけないワンコ程可哀想なものはない」自分をも騙したキョーコの演技に「みてェなぁ 磨いて世界に通用する役者に」だがその前にとグアムに地球儀を止める社長さん。
OKサインが出たのに食事にありつけないワンコって・・・まあ蓮にとってもキョーコちゃんへの気持ちを認めて前に進むにはまだ機が熟してないし。

(ドリームコンタクト)もしもセッカの演技中のキョーコが、エレベーターで尚と出逢ったら(末尾へ)

(ACT.204 現色の楽園~HOT SPOT)「人生で起こる全ての出来事は偶然ではなく必然なのだと、以前世間では有名らしいスピリチュアルカウンセラーが言っていた。それは頷ける部分もあるしどうしても認めたくない部分もある。けれど以前よりアイツを嫌悪していない自分に気づく瞬間ふと思う。もしかしたら本当に来るのかもしれない。いつかアイツの存在を許してもいいと思ってしまう日が」ってモノローグは、コマに人間が誰も出てこないけど、誰のもの?キョーコの尚に対する気持ちでも在るし、蓮の久遠に対する気持ちでもあるのかな。

試験が終わって、予定より一日早くミューズ様と一緒にTRAGIC MARKER最終野外撮影の地グアムに着いたキョーコ。蓮は出入国のため久遠の姿に戻っているし、ホテルも本名でとっていることを知っているミューズ様は、気が気では無い。肝心の蓮は電話に出ないので、社長さんに連絡を取り、その入れ知恵で、キョーコに蓮とはあとで三人で一緒に食事をするから、それまで友達の別荘にいるようなので連絡が取れないと思い込ませる。
蓮がどうしてここで、本来の姿に戻っているのか理解するのに、2回くらい読み直したとき初めて思いついた。蓮はアメリカ国籍のままだろうから、当然、パスポートはアメリカのもので、本名で本来の姿の写真が写ってるから、出入国のときにその姿に戻さなければならないし、事情をしっている人以外とは一緒に行動できない。2022年にルートプロジェクトでアメリカに行くと思うけど、その時も仕事を口実に一人かな。そろそろキョーコちゃんに身バレして一緒に行ってもいいと思う。

ところでどうしてジェリー・ウッズ様は「テンさん」なんだろう。どこかで由来が聞けるのかな。触れられたくないということは、恥ずかしい本名とか。

ミューズ様にはホテルの部屋でおとなしくしていると言ったけど,外に出て映画関係者とたとえ会っても、自分がセッカだとは絶対気づかれないと思い至ったキョーコは海辺に行くと、海の中から現れたのは金髪碧眼の美青年。
本来の姿の久遠で「ドリアン・グレイの肖像」のドリアンを演じさせたいなと妄想。ドリアンは美青年だけど性格はブラックになっていくのだけど。あと「ベニスに死す」のタッジオは10代の美少年だけど、これも久遠に合いそう。

(ACT.205 原色の楽園~HOT SPOT)
冒頭、逆ナンパされてロシア語で応えて相手を烟に巻く久遠、ロシア語もできるんだ。

グアムの海を見ると小さい頃遊んだ海を思い出して、洋服のまま石を持って水中に入る久遠。
水中メガネしてないと、あまりクリアに見えないと思うけど。あと常にコンタクト入れてると角膜が傷ついていて痛むかも。
ミス・ウッズから連絡を受けた社長さんは、あの娘が思いも寄らない行動に出ることを忘れていた。海外撮影のために苦手なはずの母親にも手紙を出して現在の所在も明かして承諾の署名を頼んだくらいだからと。自分の所か下宿先の人に頼むと思っていたのに。まあ仮に何かあったとしても、不幸中の幸いは最上君が蓮の本名も本当の姿も知らんことだ。うっかりはち合わせても蓮さえ知らん顔を決め込めば大きな問題にならんはずだと思う。
社長さん、二人をくっつけるように画策したのに蓮が久遠バレするのは望んでないの・・・それって、久遠のためではあるけどキョーコちゃんの立場は無視してる。東京クレイジーパラダイスの鴨さんが最初の頃は、竜二のためではあるけど、司や朝来の気持ちは考えてないと思ったのに似てる。まあ久遠バレは今ではないとは思うけど。

そして海面にでて立ち上がった久遠の前に浜辺に立つキョーコが。見た瞬間に大人になったコーンだと理解して「コーン」と呼びかけようとしたキョーコを無視する。更に話しかけようとするキョーコを「下賤な人間の分際で気安く俺に話しかけるな」という顔で見下ろし歩き去る。
キョーコ、渋谷ではカインを骨レベルで、一目で敦賀さんと見破ったのに、今回はコーンとの再会でその三次元顔認証システムは鈍ってる。
ちらっと久遠が振り返ると、海岸に蹲って落ち込んだキョーコが見えて、自分も落ち込む久遠。(ここで落ち込むところがキョーコに弱い蓮らしい)
コーンは、ダイヤの粒子を含んだみたいにキラキラ輝くシルクのようにやわらかい金髪、綺麗なグリーンの瞳が光りに透けると赤茶色に一瞬変わるあの神秘的な瞳も昔通りなのに、自分は見た目も中身も子どもの頃と大違い。髪ショートで茶髪だし、テストは最悪70点取れればいいやとか思う様になっちゃったし、憎しみを人にぶつけられ様になってしまった。今の私はあの頃持ってた総てのものを自ら進んで手放してしまった。なぜか微笑む敦賀さんが一瞬浮かぶ。

と目の前にコーンが一緒に蹲ってキョーコの顔をのぞき込んでいた。砂浜に小枝で「もしかしてキョーコちゃん?」と書く。

(ACT.206 原色の楽園~HOT LIMIT)
コーンがこんなに立派に大きくなって良かったと泣くキョーコ。軽井沢でコーンは大人になる前に亡くなってるかもと心配していたのをずっと気にしてたのかと思う蓮。「コーンったら私の泣き言ばっかりきいてくれて、自分の『泣き言』は何にも話してくれなかったから私ももっとコーンの辛い事聞き出してあげれば良かったって」いや敦賀さんとして再会してから,キョーコちゃんはずっとコーンのつらさを癒やしてあげてるよ。

つい頭をなでなでしようと手を伸ばしかけて、敦賀蓮及びカインの時に何度かやってるので既視感を抱かせる可能性があると手を引っ込め、「まほうでコエをかりようとおもって」と浜辺に書いて、キョーコちゃんの頭に手を乗せる。「キョーコちゃんありがとう」と突然喋った声はあきらかに敦賀さん。「キョーコちゃんの記憶の中で一番強く鮮明にのこってたから、多分一番最後に会ったか反芻した男性なんだと思う」というと呆然とするキョーコちゃんに、本当に自分のことを反芻したのかと思う敦賀さん。「その男性は私の尊敬する先輩で、役者志望の私にとっては俳優業界における天上人なの、そんな人の声で『キョーコちゃん』とか呼ばれたら破壊力がありすぎる。」というが一日一回しか魔法は使えないと。実は声を敦賀さんにされた途端『似てる?』じゃ流せない程顔が敦賀さんに見えてしまったのだ。そして改めて見ると骨規格はすべて敦賀さんのデータと一致する。
一時的とはいえ、キョーコちゃんと呼べて、ため口で話してもらえて良かったね。早く久遠に戻って恋人になれますように。

いっぽう、ため口のキョーコに、久遠がうらやましくなると共に、敦賀蓮は「天上人」といわれてがっかり。

そんな久遠に「コーンあなたどうして身体のデータが敦賀さんと同じなの」と聞くキョーコ。

ここで出てくるのが身体のデータ!しかし、カインとの初対面の絶対視感、ここでも重要な役割を持ってる。

(ドリームコンタクト続き)
我慢できずにエレベーターを降りるときに尚に蹴りを入れるセッカに、キョーコだと気づいて「お前はやはり何かを演じているときが一番美しい。一番好みなのは黒髪に頬に傷のあるお前だがな」といって去っていく。

いや尚はかつてキョーコが髪を切って染めただけでキョーコだと気づかなかった(2巻ACT.6とか7巻ACT.38-39) まあこのドリームコンタクト自体が妄想だけど。

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