2022年6月26日日曜日

スキップ・ビート!31

2012年9月20日発売
(ACT.183 黒の息吹)
キョーコは電話で社長に、敦賀さんが、不安そうで一人でいると空気みたいに消えそうな表情をすると相談する。社長は事情を話すには蓮の許可が必要でできないけれど、アイツは今恐らく自分自身と闘っていて、勝とうとしている。アイツは納得しないだろうか必ず勝つ必要は無いんだ、引き分けでもいい、ただ負けるのはまずい。だからアイツが自分自身に潰されてしまわないように君が支えてやってくれ。君が思ったことをセツの言葉と行動で示してやってくれれば、それでいい。それでアイツが勝手に壁を乗り越えるから。蓮のためを思うならそれ以上の事は何もしてやるなと。

引き分けな状態というのは、今までのように完全に久遠の闇の部分も抑え込んでしまっているのではなく、それも久遠の性格の一部分なんだから、暴走して暴力的にならないようコントロールできる状態にするということでいいのかな。それにはストレスをためすぎない必要があるけど。

他に何か困ってることはないか?蓮の問題行動でと言われて、昨夜一晩中ベッドですがりつかれたことを思い出すが、気を取り直して敦賀さんの髪のハネがそこはかとなくゆるくなっている気がすると話をそらす。「最上君への荒療治計画がちっともうまく働かんじゃないか」と電話をきってから文句をつぶやく社長さん。

要は一石二鳥、二人を結びつけようとしていると考えていいのね社長さん。まあ久遠(蓮)は生まれたときから知ってるから、久遠のためではあるだろうけど。

B.Jの特殊メイクをしたカインは、共演者やスタッフを震撼させる。

一方社長さんと電話して安心したセッカは控え室で眠ってしまい、ふと気が付くと12時前、敦賀さんと別れて3時間は経過している。特殊メイクに1,2時間はかかるけど、今は撮影中のはず。昨日のDスタジオにいくと、村雨を締め上げたカインがセットの上にいて、怪我したスタッフもいる。

(スキップ・ビート!31-彼が非通知をやめた理由-)
非通知の電話にでて「プリン買ってこい」という尚とやりあうキョーコを見かけた蓮と社さん。(巻末へ)

(ACT.184 黒の息吹)
回想の中、アメリカ、ロシア、そして日本人?もはや人間ですらもないよな。そこに居るだけで僕達人間を不快にさせるしかできないお前は醜い奇形生物(ミュータント)だ、と久遠に投げつける(セドリックの?)言葉。

もはやスタジオの高台から落ちそうな、村雨さんは、カインを道連れに飛び降りる。下でマットを広げるスタッフは2人は無理と焦るが、直前に叫ぶセッカの声を聞いたカインは、村雨をマットに突き飛ばして、その反動でマットの外に身体を捻って脚から着地する。

カインの目の前にきたセッカは「大丈夫?」とはいったものの、カインの特殊メイクを「スッゴイ格好良い」といって携帯のカメラで撮り始める。そののんきな撮影風景に共演者もスタッフも呆然とする。

村雨は、今まではまだカインは本気じゃなかったんだと納得する。

控え室でお茶を入れるセツにカインは「訊かないのか」というが、「別にアタシ興味ないし」と。

「殺しちゃダメ-!!!」というセツの声があの阿鼻叫喚の中、カインの耳に届いたという。「おかげで命拾いした。ありがとう」と。

命拾いって・・・セツの声に我に返らなかったら、村雨を道連れにそのまま床にたたきつけられるつもりだったのかな。
敦賀さん、セツへの感謝の気持ちは素直に伝えたけど、もっとセツに心を開いて!でないとまた潰れてしまう。

(ACT.185 黒の息吹)
DARK MOON打ち上げの、大人美人キョーコの映像を見つけてしまった尚。思わず見惚れてしまって我に返り、美女の生き血をすすって美貌を保つ女吸血鬼みたいと思い直す。敦賀さんとのツーショットのインタビューに、まさかこの男の魂も性懲りもなくすすったんじゃないだろうなと、キョーコの留守電に「この妖怪魂ススリが-お前の名前は今日から妖怪七変化『魂ススリ』だ」と吽の仁王顔で入れるのを見つけた祥子さん。「キョーコならキョーコらしく地味にしてりゃいいものを」って、地味な女は興味ないくせに。

カインと同棲するホテルで、カインがお風呂に入っているところで、うっかり尚の留守電を訊いてしまったキョーコ。敦賀さんの携帯を発信者番号通知するように変えさせてしまったし、事務所の電話もナンバー通知するようにしてくれるって話なのにと慌てるが、今の敦賀さんはこの部屋でも役から離れたプライベートは話は一切しなくなったし、おしおきなんて今の敦賀さんにはそんな元気無いかもしれない。

しかし尚は何様のつもり。いずれにせよ敦賀さんはとっくに京子に魂をすすられているよ。いや嫉妬に狂う尚もすすられている。

今は夜中の0時22分。近衛監督が突然二人の部屋を訪問する。今日の事でちょっと話がしたいという。

村雨が言った「イギリス人が紳士だなんて一体誰が言ったんだ!!それともアンタは生粋のイギリス人じゃないからそんな風にクソなのか!?俺達日本人をそこまでバカにしてんならその身体に日本の血が混じってる事も当然アンタは否定してんだろ!!イギリス人にもなりきれねー日本人にもなりきれねーアンタは何様になってるつもりなんだ!!そこに居るだけで俺達全員を脅えさせる事しかできないアンタの存在はさながら本物の死神B.J、心を持たない冷たい殺人鬼た!!」カインの脳裏にまたセドリック?が蘇る。

昨日も今日も俺がマトモじゃないのは気付いてるはずだ。だけどあの娘は理由を訊かない。理由を訊かれたくない俺の気持ちを察してくれているのもあるんだろう。でも今日のあの娘は違う。兄さえ無事なら『理由』なんてとりわけどうでもいいセツの役に徹底したんだ。恥ずかしくないのかクオン。役を途中で放り出して暴走するなんて失態をそんなあの娘に見せつけて。思い出せよ。ただひたむきに演じることが好きだったときの事。やっぱり自分は芝居が好きだと改めて強く思ったときの事。父に褒められたこと、そして子供のキョーコに喜んでもらえたことなど走馬灯のように思い浮かべる。

まあカインの態度も悪いけど、飲みに行くかどうかは本人の勝手で強制するもんじゃないし、ここは村雨さんが悪い。

久遠が子供のキョーコちゃんの前で妖精を演じたのは、その頃まわりの悪意につぶれかけていた芝居への情熱を思い出すきっかけだったのね。でもその後は結局あまりにも周囲の悪意が大きすぎてつぶれてしまったけど。

(ACT.186 黒の息吹)
撮影現場での騒ぎの発端は、自分の歓迎会の飲み会へのお誘いを無視したことを村雨に咎められ、こんな片手で捻り潰せそうな小さな国の役者・スタッフ共と馴れ合って俺に一体どんなメリットが。と答えたことをセッカに説明する近衛監督。あの時のカイン・ヒールは本当に敦賀君だったのかと監督は疑問に思ったらしい。なぜならカイン・ヒールが混血というのは、イメージとしてつくったものだから。

セッカは、役作りは脚本に描かれていない背景まで掘り下げてやるものだと敦賀さんから教わったことを伝える。セッカが騒ぎの理由を訊かなかったのも『セツ』の役作りだからという。「たとえソレが誰が訊いても『兄』が悪いと言われる内容だったのだとしても、どうせアタシは端から兄さんの味方なんだから」と。

セッカ格好いい!このまま裏方なんてもったいない。撮影してもらいたい。2022年の「ライアー」で是非セッカ並みのクールな強い女の復活を。

そろそろ1時間になるので、バスルームからでてこない兄さんの様子を見てくるセッカ。ノックもせず風呂場のドアを開けるセッカに近衛監督はあわてる。バスルームで泡リョーシカをつくっているカインに、今日のアノ事で話がしたいって監督が部屋に来ていることを伝える。

泡風呂とはいえ立ち上がると・・・見えるはず。今回もキョーコは顔に視線を貼り付けてるように見える。視姦をする絶好のチャンスだったのに。

インスタントとコンビニ飯とファーストフードばかり思い浮かべている、社さんの食生活も、キョーコちゃんに少し指導をさせたい。

敦賀さんから京子はDARK MOONの未緒で、今度BOX"R"にも出ると聞いて驚く近衛監督。監督にはカイン・ヒールの役を作り込みすぎたと笑顔で説明する敦賀さん。

セッカは村雨の発言のうち”混血”は地雷ではなく「お前は本物の冷たい殺人鬼だ」のはずだと思う。
いや、キョーコちゃんは知らないけれど、久遠は混血で、それがかつてアメリカでの演劇仲間から冷たい扱いを受けた一因だから、これもまた地雷のはず。

(ACT.187 黒の息吹)
朝、テンさんの移動美容院まで迎えに来た社さんだが、学校に遅刻しそうなキョーコは食パンくわえたまま走って行ってしまう。「やはりそろそろ最上君にもマネージャーをつけてやるかなあ?すげェ男前の」と社長さん。ニコニコしながら「今の彼女の活躍ぶりと今後の事を考えてもマネージャーは必要でしょう」と敦賀さん。「イケメンで敏腕なら言う事無いじゃないですか。俺が社さんに担当してもらってこんなに幸せ者なんだから」と不自然に軽いトークをする蓮に、「悩んでるなら話くらい聞いてやる。その気になったらウチに来い」というサインを出すが、自分からは来ないだろうなとも思う。

学校に着くとなぜか七倉美森が敵意を向けてくる。キョーコの頭の中は、敦賀さんが昨夜監督と話してから不自然に機嫌がよく、似非紳士スマイルと似てる笑顔が溢れているのが気にかかって授業に集中できない。七倉美森が不破の話をしているのを耳にして、PVのとき憎しみに駆られて我を失って自分の感情が制御できなくて絶望感に打ちひしがれた自分を思い出し、もしかして敦賀さんも、自分の意識さえ乗っ取る程の強烈な負のエネルギーから生まれたもう一人の自分を心の中に飼っているんじゃないのかなと思う。”坊”内防諜した「俺はここで大切な存在は作れない」といっていたことも思い出す。

久々の七倉美森登場。それで尚のPVの時憎しみで我を失って絶望した自分を思い出して、蓮の現状を当てはめたのだから、この作者さんの構成力すごい。

しかしキョーコちゃん、学校に友達居ないのね。

社長さんの手も拒否、社さんにも心の内は見せない、キョーコは御守りなのは自覚してるけど、心を開いたわけじゃ無い、これでは敦賀さんまた壊れる。

しかし蓮の笑顔が作り笑顔だとわかるように描かれている作者さんの画力すごいな。

社さんを口説く敦賀さん楽しい。

(ACT.188 黒の息吹)
ここというのは「どこに居ても」という事だという。ということは自分には幸せになる資格が無いと言ってるようにも聞こえる。あの時の敦賀さんからは「自責」が感じられる。もしかして誰かが敦賀さんのせいで亡くなった?

社さんも蓮が無駄にさわやか笑顔で他人に悟られたくない感情をかくしていると感じる。俺から聞いた所で素顔に話してはしないんだろうなと。

休憩時間に同じCMで共演している貴島さんが、甘喜廊の抹茶小豆クリームあんの鯛焼きを味わって京子ちゃんにメールするという。打ち上げの二次会が終わった後、大原さんや逸美ちゃんとも既に交換してるって話したらメールアドレスを教えてくれたという。自分を口説いてきた男に、無防備すぎると一人悶絶する社さん。いやキョーコちゃんが応えなきゃ済む話だと安心したところで、貴島さんのキラキラメールを見て即帰ってきた返信はデコメールだった。見せてもらうと「大好き(抹茶と小豆のコラボが)」というところだけキラキラしている。もはや笑ってない蓮。

キョーコちゃんに助けられているとは自覚しても、前に進めない蓮を進ませるのは(この時はいい方向とは言いがたいけど)やはり嫉妬。

敦賀さんもキョーコちゃんかのメアド知らないのに「あの娘からデコメールなんてもらった事ないから興味あるなぁ」って、ダークムーンの打ち合わせの時の「社長から面倒を見るようにいわれている」とかよくいうよ。ナチュラルホラリストって、社さんの心中の突っ込みと葛藤面白すぎ。

突然メールを見て学校に行くという尚。

(スキップ・ビート!31-彼が非通知をやめた理由-)続き
「もしかし不破への恨みが消えていってるんじゃないのか」って、演技を復讐の道具に使うことに怒っていたのだからそれは喜ぶことでは、敦賀さん?
キョーコは、そんなことはないと必死で否定して、ナンバーは教えてないのにストーカーの如く調べ上げて非通知でかけてくるんですという。非通知電話に出ないと必然的に敦賀さんからの電話も無視することになるし事務所の電話にも出られないというキョーコ。

敦賀さんは自分の携帯の非通知をやめて、事務所もナンバー通知するように社長に進言する。28巻ACT.168で、カーアクションで意識を乗っ取られた後の敦賀さんに夜電話を折り返しもらっったときは既に通知がでてるんだけど、この前後関係は??

0 件のコメント:

コメントを投稿