2022年3月22日火曜日

スキップ・ビート!18

2008年2月19日発売

(ACT.103 小耳にBAD NEWS)
蓮は社長に、最上さんをクーにつけるなんてどういうつもりだと電話で詰問するが、あの子が京都の出身で料理が上手いと聞いたからたまたま頼んでみただけだとかわされる。恋愛ゲームに夢中の社長はさっさと電話を切る。

蓮が日本に来てからクーとの繋ぎになるようなことをしなかったのに、「クーに会ってみる気にはならないか」などといったのはなぜという疑問がひっかかって社長のいう理由が素直には受け取れない。

一方クーの面前で自分で社長に電話したキョーコは「問題は何も。お料理の方も大変喜んでいただけました。一度おひき受けしたお仕事ですので最後まで力の限りお世話させていただきます」と笑顔で報告し、ガンを飛ばしてキョーコに泣きを入れさせようとしていたクーを驚かせる。「なぜ嘘をつく?素直に泣きつけばいいだろう」というクーに、「お酒に酔われたお客様相手ではこのくらいよくあることですわ。正体を失われたお客様のなさる事にいちいち腹を立てて仕事を放棄していては客商売は務まりません。」と仲居マナーでかわすキョーコ。「絶対この日本滞在中に『泣き』を入れさせてやる」とキョーコの苦心の作の料理をゴミ袋に放り込み、「このこ汚い残飯はお前が作ったんだ。お前が持って帰れ。そして下々のお前の仲間たちとつつき合うがいい。お前は今月籠りのリメイクドラマに出てるんだろう。私としては是非一番真っ先になんとかいう主演の彼に勧めて欲しいね」と蓮をおとしめる様なことを言われて、突然怨キョがすさまじく溢れでる。「敦賀蓮です。今に貴方を超える役者になる人です。覚えておいて下さい」と殺気だってクーを睨む。「彼に何か特別な思いでもあるのか?」「もちろん。尊敬してます。信仰してます!!役者を目指す私にとって敦賀さんは雲の上の人なんです。神様にも等しい役者なんです。その敦賀さんに対して下々扱いした上に、こんなこ汚い残飯食べさせようなんて。これは貴方のために作ったもので、貴方が残飯にしたんだから、貴方が食べて下さい」ともう一度猫まんま状態で丼に盛り付ける。

キョーコガンバレ。このクーとの残飯根性試し食いの掛け合い最高!これトップスタ-とまだドラマ初出演中の駆け出しの新人なのに。将来共演でやって欲しい。
ただ、蓮が神様扱いでは、恋愛関係になるのははるか先だなあ。
このキョーコ当て馬だよね。社長さん酷いけど、将来キョーコと蓮やクーとの関係の下地をつくったつもりかな。もともとラブミー部って存在がパワハラだと思うけど、まあ千織ちゃんを含めてみんな成長していくからローリィ宝田直営の教育機関ではあるけど。

どういうわけか根性試しになって、自分が残飯にしたキョーコのつくったご飯を全部平らげてしまっておいしかったと、同日23:12、ローリィ社長の部屋で呑みながら報告するクー。「あの子には可愛そうだが日本滞在中自分のことで泣きつくなり相談するなりグチをいうなり『彼』にしてもらって『彼』に自ら出てきてもらわないと。」とクー。「彼女をいたぶれば5年のブランクなぞ感じさせない程怒りをぶつけてくる」と言う社長に、蓮にそんなに大切にされているキョーコに嫉妬するクー。更に、実はキョーコがクーの目の前で社長へ電話で笑顔の報告をしたのは、まったくの演技で社長とは話してないと聞いて、世界を舞台に芝居で生きているこのわたしを芝居で謀ったというのかと呆然とする。

翌朝開口一番イヤミをいってやろうとしたクーに「申し訳ございませんでした」と謝るキョーコ。「尊敬する先輩を侮辱されて頭にきたとは言え、失礼な振る舞いの数々反省しています」とのことに思わずにっこりしてしまってから(クーさんも神々スマイル!)あわててイヤミな男の仮面をかぶるクー。でも首にならなかったので大喜びで仕事を始めるキョーコ。

クーが時々蓮のような表情をする、特に神々スマイルがいいなあ。

(ACT.104 渡された仮面)
テレビに不破尚が映る。先々月出した曲は4周連続一位、その翌月の新曲も一位、3曲目は2曲目を押しのけて一位を取って、結局2ヶ月と1週間一位独占状態。日本音楽界に残る不敗記録がでそうな様子だという。画面の尚は今までと全然違う、感情を曲に乗せるような深みのある唄い方だった。尚は確実にスキルアップしていた。先日モー子さんのいった「今のアンタの心境考えたら、そんな足踏み状態な仕事やってられないと思うのよね。負けてるみたいで」の意味がやっとわかって落ち込むキョーコ。

富士TVのクーさん控え室に、京料理てんこ盛りの鍋の用意をして消えたキョーコを心配して、クーが探すと、携帯で「未緒っぽいイジメ役」をすべて断るという電話を椹さんにしているキョーコ。電話を奪い「彼女は今はまだ自分の置かれた状況がよく理解できてないだけだ。のぼせ上がった熱が下がるまでもう少し待ってくれ」という。突然のクーからの電話に仰天する椹さん。

「たった一回たまたまアタリ役に恵まれた新人タレの役者気取りが入ってくる仕事を断る事自体『のぼせ上がっている』」と。『『DARK MOON』がドラマデビューで演技の幅がどれほどのものかもわからんお前が、人から『未緒』に似た演技しか求められないのはあたりまえだ。」「『未緒っぽく』と言われたからといっても『未緒』以外の演り方でもインパクトさえあれば見た人間はかならず納得する」「同じ『イジメ役』という役柄にそれぞれ異なったバリエーションをつけた演技ができてこそ役者としての技術は磨かれると思うのだが?」「普通に別の役をもらって演じわけるよりそっちの方が格段難しいはずだからな」

キョーコの琴線には触れたようだが、
「クラス全員に無視される、持ち物・机勝手に捨てられる、教科書全部落書きされる、机に花飾られる、その他携帯でetc.過去日常的にされましたけどあまりにもポピュラーな手口ばかりで演技の参考になりません」というキョーコのカミングアウトにびっくりするクー。ふと表情が翳ったのは、アメリカの芸能界で居場所をなくした久遠のことを思ったのかな。
「お前はカミングアウトした以上の経験をしてないから『わからない』と言ったが、もし今後、見たことも聞いたこともない未知の存在の役を求められるときが来たとして、見たことないから『できません』とプロにあるまじきセリフを恥ずかしげもなく口にするのか?」「『未緒』の役作りはしたはずだよな」といわれて敦賀さんを思い出すキョーコ。「未緒ができたんなら他もちゃんとできるはずだ」とも言われるが未緒は『お嬢様』だから想像しやすかったとどんよりするキョーコ。そこでクーが出した課題は自分の息子の演技をつくりあげて自分に演技して見せろという。
クーさんの役者としての的確なアドヴァイスすばらしい。それに自分の息子を演じろというシチュエーション最高。いつの間にか本来の目的をすっかり忘れているところも楽しい。理想的なお父さんだけど、自分の息子久遠は守れなかったんだよね。

(ACT.105 明日はコーン)
先生の息子の特徴のヒントを教えて欲しいというキョーコに、息子自慢がとまらなくなったクー。「頭がいい、努力家さんで勤勉で有言実行、不言実行、慎ましい、可愛らしい、男らしい、心優しい、わたしに似て運動神経抜群で、武道の才能や身の軽やかさはわたしですら妬ける程、容姿は生きた宝石と称されるわたしの愛する妻に似て美しい上にエレガント!!ダイヤモンドの様なきらめきと黙って立ってるだけで漂う品格は奇跡!!最早、妻と息子の美しさは人間のそれではないだろう。」

とまらない親馬鹿ぶりに「本当に居るんだ。溺れるくらい我が子を愛して止まない親って。理解できないな」と自分の母親を思い出すキョーコ。

「残念ながらわたしの記憶の中のあの子は15の姿のままで止まっている。本当なら今頃は20歳になったあの子の姿を見られたはずだ。」亡くなってるんだと思うキョーコ。クーの「コーン」という呼び方に驚くキョーコ。よく聞くとクオン=久遠であった。

DARK MOONの撮影現場で、撮影の合間にため息をつくキョーコ。世界中観察して回ってもこんな無茶な容姿の少年いないと。ふとクーの「妻と息子の美しさは人間のそれではないだろう」という言葉を思い出して、10年前の京都の川原であった妖精コーンを思い出しているところで、蓮に「大丈夫。もしかして何かあった?クー・ヒズリと」と、社さんがテレビのクーの空港到着場面でキョーコを見かけたことを告げる。社長が言ったとおり、クーの食事の用意をしているときいて、それはそれで大変だろうと『保津周平』胃袋ブラックホール伝説を教える。「君と彼の間に何もトラブルが無いのならそれでいいんだよ(もしや社長が何か企ててそれに巻き込まれているんじゃ無いかと)」という蓮に思わずすがるような目をするキョーコだが、クーは自分で役作りを考えるように課題をくれたんだと思い出して、悩み事なんて微塵も無いんですと、あまりにも怪しく焦りながら出番がきたので去って行くキョーコ。

後ほどキョーコは、控え室でコーンの喋り方とか久遠少年にマッチするかもと思いつく。
キョーコの記憶に残るコーン少年のアップ登場、美しい。これが敦賀蓮の少年時代なわけよね。

(ACT.106 戸惑いシチュエーション)
翌朝、久遠になりきったキョーコは、クーの部屋を預かった鍵で開け、まだベッドで寝ているクーを息子久遠として英語で起こす。ねぼけていたクーはクオンと話をしているつもりで思わず英語で返事をして、別人なのに、この外見の雰囲気とか物腰のやわらかい口調とか、何故こんなにも違和感を感じないように似せられるのだと驚く。料理はできない設定なのも間違っていない。させたことも無かったしと。クーさん料理は得意なのにクオンと一緒に料理したりしなかったの?大量の卵焼きに殻が入ってしまったし、味付けなにもしてないのを、「お前が一生懸命父さんのために作ってくれたものが、おいしくない訳ないだろう」と平らげるクーを見て、母から肯定的な言葉をもらったことのないキョーコは素に戻って涙を流す。

親から肯定されたことの無いキョーコの気持ちが伝わってきて何度読んでも涙が出る。キョーコちゃん将来アメリカでクーに再会して思う存分甘えて欲しい。クーの愛は久遠一人では重すぎるからちょうどいい。最後は久遠と結婚すると思うけどそうしたら本当に父さんだし。

一方昨夜のキョーコの態度がおかしいと思った蓮は、社長に電話して、何をやらせてるんですかと詰問する。昨夜撮影の帰りに、事務所に15,6歳のアメリカ人の男の子が着てもおかしくない感じの洋服を借りに来たキョーコが、10歳くらいの久遠=蓮に似ていたと思い出す社長。キョーコは理由は「一応お仕事の一環になるんじゃないかなと思います」と歯切れが悪かったので、クーと何かあったかなとだけ蓮に伝える。

キョーコちゃんの久遠、すごく可愛い。確かに16歳の日本人の女の子がアメリカ人の男の子を演じると、15,6歳ではなくてもっと幼くなりそう。

キョーコが英語に堪能なことを社長さんはいつから知っているんだろう。クーは日本育ちだけど、このお世話係ごっこではイヤミをする意味でも最初は英語で喋ってるはずだけど。

キョーコの英語は、後にカインになった蓮が丁寧すぎて一流ホテルの従業員みたいな時があるといっているようにだと評するように(29巻ACT.176)、京都の一流旅館育ちだから身につけさせられたのだと思うけど、当然ショータローもそうなはず。だから後ほどアメリカに行くのも違和感ないのか。

(ACT.107 悪戯シチュエーション)
クーの評価も、キョーコは10歳くらいの久遠に見えるというので、不本意ながらそれに合わせて、初めて日本に来たアメリカ人久遠になったつもりで、日本の習慣や風習の感想を述べたり、テレビ局に向かうクーの車に同乗しながら、看板を読んだりするとクーの笑いのツボにことごとくはまる。10歳頃の久遠は、父さんと二人で話をするときは日本語で話せといわれていたそうで、外国人なまりも特になく日常で支障が無い程度には日本語を喋れたとのことで、日本語の会話をしている。これこそキョーコの思い出の中のコーンそのもの。

久遠が漢字の勉強はやろうとしたなかったという理由を、キョーコなりに自由の国の将来有望な少年が持つ日本のイメージで「ニホンみたいなちいさなクニのことばおぼえたってオトナになってもトクするコトなんてぜったいナイでしょ」というのもまたツボにはまったようだ。
これがクー的にツボにはまるのなら父さんの育った国をそう表現する、クーと日本の関係はどうなんだろうか。10歳の久遠をつれて里帰りしたというからには、京都にまだ縁のある人がすんでいるのだろうけど、それってキョーコちゃんが預けられていた旅館の近くでは?現在の蓮さんとは全く付き合いがないのか??

「クオンに興味持ってもらえない事が悲しくて。父さんの生まれ育った国なのに」と泣いてみせるクーに、まずいことをいって母に拒否された過去が蘇るキョーコ。キョーコの雰囲気が変わったのを感じたクーは、今朝キョーコがいった「母子家庭で母との仲があまり良くなくてこんな風に失敗してるのに優しくされるなんて事初めてだからどうしていいのかわからないんです。ごめんなさい。演技の最中に」というのを思い出す。

いきなりクーはキョーコをデコピンして、「ウソだ。バーカ」その表情にいつかどこかで見てる気がする。そう遠くない過去と思う。当然敦賀さんに似てるんだよね。「お前は今ウソつかれて、からかわれた上にデコピンで不意打ちされたんだぞ?お前にはムキになって反撃してくる権利がある。男ならやられたらやり返すくらいの根性を見せろよ」ってこれは子供の頃の久遠にいってあげた方がよかったのでは?クーに殴りかかるキョーコだが軽くいなされる。「反撃したければいつでもしてくればいい。不意打ちだろうと武器使おうと自由にしていいぞ。お前は特別に許してやる。父さんの子だからな」

頭の中でぐるぐるといろいろ考えが回るキョーコ。コーンを演技の参考にするのならお父さんに挑みかかるなんて事『しない』。そのかわりワンパク坊主の表情をするキョーコ。

キョーコ、少年の演技をしてもいいな。トム・ソーヤとか、今でしかできないのをやって欲しい。

一方撮影現場で、意外と子供好きで遊んであげてるな貴島さんを見て驚く社さん。子供の頃ヒーロー映画にはまって父親を悪役にして倒しにかかっていった思い出を蓮に話す。蓮も10歳くらいまで父親に遊んでもらったけど、子供の頃から『子供番組』的なものをほとんど見てなくて、しりとりとか、山の遊び、海の遊び、空の遊びをハマってやっていたという蓮。空の遊びってなんだろうと心の中で思う社さん。スカイダイビングかヒズリ家なら飛行機操縦とかもありそう。将来アクションででてくるのかな。ちょっと危険な予感がする。

クーが、これから蓮と社が向かうテレビ局でこの時間出演中だと、蓮に教える社さん。急に無口になる蓮。一方そのころキョーコは番組の様子をみながら父さんをギャフンと言わせる武器をペットボトルで作成中だった。ペットボトルに水をいれようと階段を飛び降りたところで蓮と社さんにばったり会う。

(ACT.108 ドリーム・キャスト)
久遠を演じるキョーコの雰囲気に、キョーコだとはわかったものの、呆然とする社さんと蓮。
いきなり二人に「はじめましてMr.レン・ツルガ。ダークムンでカツキやってるヒトだよね。みたよっ。ボスがとってくれたビデオでっ。あなたわりとえんぎうまいよね。そーぞーしてたよりまあまあよかったよ」と挨拶をするキョーコ。素に戻らなかったキョーコちゃん偉い!!
番組出演が終わってキョーコを探していたクーがその場面を見つけて(扉絵が蓮とキョーコが対峙しているのを見てびっくりするクーになってる。このクー好き。5年ぶりの再会なんだよね。)「そこで何をしている」と階段の上から声をかけた。クーの姿を見て焦る社さん、顔は前に向けたまま動揺する蓮。クーと蓮の目線があってふわっとした雰囲気になったクーは、「クオン」と呼びかける。ピクッとする蓮。だが呼びかけた相手はキョーコだ。「そろそろ帰るぞ」と。「とうさん」と嬉しそうに駆け寄るキョーコは「レンだよ。ダークムーンのレン!!とクーの手を引っ張る。たしなめる様にクーにデコピンされたあと頭をなでなでされる。蓮の目の前まで来たクーは「はじめまして。クーヒズリです」と手を出す。最初唖然とした蓮だが表情が柔らかくなり「はじめまして」と手を握り返す。

蓮とクーと社さんやキョーコちゃんも顔や目の表情がすばらしい。この辺の絵は大好き。社さんは感情が表に出てるけど、蓮とクーは言葉にはしてないし大きく表情は変えないけど、お互いの気持ちが伝わってるのがわかる。クーに頭をなでなでされて放心しているキョーコちゃんもかわいい。

「ダークムーン見させてもらったよ。わたしが演じた嘉月とは違っているが上手く嘉月を料理してると思ったよ。正直同じ役者としては妬けた程だ」クーが蓮を評価してくれたことに一瞬素に戻って嬉しそうなキョーコ。「あなたの作った記録には及びませんが」という蓮に「何そのうち越えるさ。必ずな」と親指を立てウィンクするクー。再びキョーコを「クオン」と呼び「帰るぞ。おいで」と。

クーと帰る前に「レン、さっきはごめんなさい。(レンと呼ばれて焦る敦賀さんも萌え。)さっきはごめんなさい。レンの『カツキ』がとうさんの『カツキ』よりすこしカッコよかったからくやしくて意地悪いっちゃった。『まあまあ』なんてウソ。ホントはすごくよかった。しかたがないからオレもあなたをみとめてあげる。だってとうさんがあなたをみとめてるから・・・!!」とキラキラした瞳のキョーコ久遠に驚く蓮とクー。クーが思い出したのは「だって父さんがお芝居のお仕事好きだからボクも父さんと同じ仕事してみたい!!」といった幼い日の久遠。

帰りの車で課題終了だといわれて呆然とするキョーコ。キョーコは役に入ると勝手に『役』ができあがっていくタイプで役に入り込めるかどうかで『出来』に格段の違いが現れる。一番厄介で怖いタイプだと思うクー。

なぜ敦賀さんを紹介したか聞くクーに「先生が本当は優しい人だって事わかっちゃってるので、敦賀さんにひどい事を言うなんて思いもしなかった。それに私が未緒を演ってる事まで知ってて下さったから、ダークムーンを見てくれたのかなと思って、もし本物の久遠少年が今10歳で実際に先生の傍に居るんだとしたなら、絶対一緒に見てたはずだと思って。だから同じ『嘉月』を演ってる敦賀さんに、どうしても自慢のお父さんを紹介したいって衝動に駆られてしまって」

蓮は社長に今夜お会いしたいと抑揚の消えた怒った声で電話をしていた。

しかしまたクーはなんでキョーコちゃんに久遠を演じさせたのかねぇ。蓮が大切にしている娘だと知っているはずなのに。



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