2022年1月22日土曜日

スキップ・ビート!8

2004年10月19日

(ACT.42 罪は天使のように)美森は、尚からはキョーコは敵だと説明され、キョーコからは私とアイツは貴方が思ってる様なそんな甘ったるい関係じゃないわと聞くが、尚とキョーコの間には誰も入り込めない何かがあるような気がして不安だ。

一方、尚は、麻生さんに「もしかしてあなたたちつき合ってたの」と聞かれても何も答えない。祥子になぜ以前のように「俺にとってアイツって子どもの頃から家政婦だった」といわなかったのかと問われて「なんか言えなかった なんでだろ」「さすがの尚でも感じてるんじゃない?罪悪感」と言われるが、「違う気がする だって俺 今でもアイツは俺のモンだと思ってるから」と。祥子さんは、これでもしキョーコちゃんに恋愛感情でも芽生えたとしたらこの子どうなるのかしら、と不安。

撮影は、悪魔の首を天使のキョーコが絞めて塔の上から突き落として殺すシーンに。キョーコは憤怒で力を入れすぎ殺気出し過ぎで演技にならない。尚に「こんな 仕事の支障になる奴を降ろさなかったこと 死ぬ程後悔してるよ」「頼むから今度はちゃんと綺麗な絵になる様にもっと一生懸命演ってくれよな」とイヤミを言われる。

「天使が悪魔のように変貌してしまうのは悪魔を殺してしまったからよ あなたの天使は 悪魔を殺す前から悪魔に変貌してしまってる 私が欲しいのは罪を犯す寸前まで天使の心を維持した天使なのよ」と麻生さんにいわれる。が、何度やり直しても自分をコントロールできないキョーコ。演技をする事でやっと本当の自分を見つけられたはずなのにそれさえも否定されるなんて自業自得と自己嫌悪に陥りながら、蓮様人形を使って「アイツへの復讐に演技を利用したりするからだよ」と自作自演。どうやって表現したらいい?敦賀さん、と心の中ですがりつく。

好きなように利用して捨てた女性を自分のモンだとは、何という自分勝手。そういう男は絞め殺してやりたいのが当たり前。

キョーコちゃんこういうときに無意識に敦賀さんを頼りにしたいようになってきたのね。

(ACT.43 最期の儀式)モー子さんに相談に乗ってもらおうと思ったのに携帯は繋がらない。思いあまって松島主任に敦賀さんのナンバーを教わったけど敦賀さんも繋がらない。留守電に切り替わったが、不破尚のプロモと知っていて仕事をうけてるなど言えない。『アイツのプロモで、アイツと対等に目立ってみせると、アイツへの復讐のためだけに演技しようとしてた』って事を、敦賀さんならわかってしまう。せっかく演技をしていると自分を作りだしていると感じられるというのをわかってくれたのに。と、考えて躊躇し、自分の名前と聞いていただきたいことがあるとメッセージを入れたところでフリーズして、留守電録音は時間切れとなる。

蓮にお詫びのメッセージを入れようとしたところでモー子さんから電話がかかってくる。死にそうなメッセージを残したことをモー子さんにガミガミ怒られながら、留守電を聞いて、なにをさておいても即効で電話してくれるのがキョーコは嬉しい。初めての親友だものね。天使の友達をモー子さんに置き換えて説明して、自分がモー子さんを守るためにモー子さんの恋人を殺してしまったら、どう思うか聞いてみる。「あんたを殺したいくらい憎むと思うわ 命をかけるくらい好きなんでしょう? 余計なお世話よ たとえその男のために自分の命が尽きたとしても 私はそれで幸せだわ」

次の撮り直しでは、キョーコは、モー子さんの言葉を反芻して「そんなのイヤだ モー子さんがいなくなるなんて 初めてできた親友なのに」と目に涙を溜め尚の首に手をかける。

(ACT.44 PRISONER)キョーコの迫力と思いもかけない涙に度肝を抜かれた尚は、目を閉じて落ちるはずなのに、キョーコと見つめ合ったまま落下する。思い浮かべたのは母のことで泣く幼い日の辛くてたまらない時のキョーコ。そして罪の重さと大切な仲間を守れた喜びの歪みに心を狂わせる、キョーコ天使に息をのむ麻生さん。

この場面鳥肌が立つくらい迫力がある

一方着信を見てキョーコの番号だとわかる蓮。留守電メッセージを聞いているのに驚く社さん。蓮は、普段は発信元だけチェックして、メッセージを聞くのは仕事の後にまわすのに。キョーコのメッセージが、サラリーマンみたいな挨拶だなと吹き出したあと途切れたので、いそいそとかけ直す蓮に更に驚く社さん。仕事の話ならまず自分の所にかかってくるはずだし、いったい誰から、と。しかし携帯になれてないキョーコちゃんは留守電にさえなってない。

なかなか役から抜けないキョーコ。泣いた理由は、親友を天使に置き換えたという説明を聞いて、泣いた理由は母親のことを思い出した訳じゃなかったのかとホッとして、その後ホッとした自分に慌てる尚。もう何年も、何があってもあんな風に泣かなかったので忘れてしまっていたけれど、自分はキョーコに泣かれるとどうしていいかわからなくて固まることを思い出す。

後にキョーコがいってるけど、尚も優しいところがあるけど、後に言っているように表現するのが下手なんだよね。

本番で、尚がさっきほどの表情や間合いが再現できるとは思えないから、さっきのリハーサルの録画を使うことにしたという麻生さんに「私本番でも同じようにできる自信があります(モー子さんに嫌われる妄想すれば)」というが、「尚はあなたの様に演技の仕方は知らないのよ」と。自分が敦賀さん程の役者なら素人だって私が演技させてみせますって言えるのに悔しいキョーコ。「役者って役に入り込むとその役の気持ちに占領されて「自分」がどこかへ消えちゃうんだって 役の余韻が抜けきれずにまわりが見えなくなるなんて、すごくそれっぽくない?」と麻生さんにいわれてハッとする。

取り直しは尚が塔から落ちるシーン。「自分を塔から突き落とした天使から目を離せずに死の瞬間まで見つめ合ったままなんてどう考えてもおかしいでしょう。」「見つめ合いながら死んでゆくなんて、なんかヘタすりゃそっちの方が恋人同士みたいですもんね」と麻生さんとスタッフ。取り直しの尚に「不破くぅん お願いだからぁ 今度はちゃーんと言われたとおりの画になるようにィ 一生懸命演ってよね」と自分が尚にいわれた言葉をかけるキョーコ。

演技力で圧倒するキョーコちゃん、今後も何度も出てくるけどいつも格好いい。

(ACT.45 ハッピーブレイク)今回は大人しくしてようかなそりゃアイツをギャフンと言わせたい気持ちは山々だけどせっかくのこんな素敵な気持ちアイツへの復讐で汚したくないものと思うキョーコ。

美森は、せっかく挨拶したのにそっけない尚の態度に「ほんとうはキョーコのこと・・」と落ち込む。「めんどくせぇなぁ これだからつき合う女は大人に限んだよ」と心中思いながらも、美森を抱きしめてなだめているところへ通りかかったキョーコの、軽蔑の目が。「あんたのなぐさめって有料だったのはどうやら私だけの様ね」「いつも泣いてる私を前にしてただ眺めてただけの役立たずの頃の話よ」『あれはどうしたらいいかわからなかったんだ お前が母親にどう思われてるのかなんとなくでもわかってたのに 両親が揃ってて過保護なくらい愛情を受けてぬくぬく生きてる俺が お前に何言ってやってもウソくさくて』と心の中で叫ぶ尚。「わかってるわよ だから私は自然とあんたの居ない所で泣く様になったのよ あんたを困らせたくなかったから」とキョーコ。(だから一人で泣ける場所を探して、そこで私はコーンと出会えた)と思い出すキョーコ。

後にキョーコが敦賀さんと喧嘩した際に、尚には「思いやりなら昔からちゃんとありました 表現するのが下手なだけで あれでもアイツには優しい所があるんです!(44巻ACT.267)というのがよくわかる。でも表さなければ伝わらないよ。幼いキョーコが一方的に察しているだけというのが切ない。まあそれがキョーコとコーンが出会うきっかけとなったのだから、すべては今に繋がるのだけど。

そんなコーンとの思い出に浸るキョーコに、尚があれこれいって、喧嘩になる二人を見て祥子さんも麻生さんも、誰が見てもバカップルのじゃれ合いと思う。そこに、中途半端なメッセージが気になる敦賀さんからの電話が。「今日仕事ですごくいい事があったんです それ敦賀さんに聞いて欲しくて」といいかけたところで突然割り込んだ尚が「また知名度が上がる事間違いねー仕事できたのが嬉しいんだよ 俺のPVに出たからな」と一方的に言って電話を切ってしまった。あの電話の声と口調は不破尚だと思い出す蓮。

(ACT.46 まさかの寒冷前線)ラブミー部の書類仕事をしながらため息をつくキョーコにマリアちゃんが「この世では一つため息をつくと一つ幸せが逃げていくのよ」という。不破のPVから何日もたつのに、敦賀さんの電話中に勝手に尚がしゃしゃり出た恨みは消えない。電話に出たのは尚だと気づかないかもしれないと思って、蓮の留守電には謝罪のメッセージだけ残したけど、応答はない。

モー子さんはドラマの撮影が始まって夢の女優デビューのはずなのに、嬉しそうな声も現場での話も聞かないのも気になる。マリアちゃんの発案でモー子さんのデビューお祝いをしてプレゼントをしようというのにモー子さんの好きなものを何も知らないことに気が付く。誕生日すら知らなかった。血液型も家族構成も。

LME内をマリアちゃんと移動中に蓮と社さんを見かける。蓮に挨拶をすると妙に冷たい空気を感じる。電話のせいだと思い出して、蓮に謝るが、「君は何も気にしなくていいんだよ 悪いのは君の言うイキがった子供で君じゃないんだ 怒ってないから」と似非紳士笑顔で「そのイキがった悪ガキとの仕事はうまくいった訳?それともぶち壊してきたのか 復讐のつもりで」と言われて驚く。隣の社さんは話が見えなくて復讐???と。蓮は「PVに出演したんだろう?不破尚の」

尚が以前TV局で蓮に喧嘩を売っていたと知らなかったのでまあキョーコちゃんしょうがないけどね。蓮さんすでにやきもちが入ってる。

(ACT.47 謎男。謎少女)どうして敦賀さんが、と問うキョーコに「電話で言ってただろ 不破尚(本人)が」「どうしてわかるんです」「会った事あるから。」と。「いやあ業界唯一 蓮にケンカ売ってきた彼は勇者だった」と社さん。「それで結局復讐は果たしてきたのか」と蓮に言われて「アイツとの仕事は私 別に 復讐のために受けた訳じゃ」「演技」を復讐の武器にしようとしてた事知られたくなくていうキョーコ「今回は私 楽しそうな仕事だなあって思ってつい受けちゃったというか」蓮のトーンが険しくなったのを社さんもマリアちゃんも感じる。「まぁ『いい事報告」しようとしてくれてた訳だし余程うまくいってたんだろうね 良かったじゃないか 楽しかったみたいで」と険しい目になる。

まあ復讐のために受けたわけじゃない 楽しいそうな仕事だなあっていうのは、尚との関係を知っている蓮様にはあまりにもあからさまな嘘過ぎるけど。受けたのは復讐のためだけど、演技中にそんなことは考えてなくて、役に入れて嬉しかったとちゃんと言えばよかったのに。後に、演技中は復讐なんて考えてなかったというのはちゃんと理解してたんだから(9巻ACT53)、脅かしてほんとのことを返って言えなくしてしまう蓮様も面倒な性格。こんなあからさまに嫉妬しているのに自覚がないしキョーコちゃんもまったく気づいてないから今後も何度もこういうことが起こるんだよね。

そこに落ち込んだ奏江が通りかかる。キョーコのショッキングピンクのラブミー部つなぎにも気が付かず、マリアちゃんにも気がつかないが、「何か悩み事があるでしょう」というキョーコに「私は自分に起きた出来事は自分だけで処理して生きるタイプなの!!」と拒否する。松島主任と何か深刻そうに話していたのに自分には言ってくれない。

キョーコとマリアは変装して奏江の後をつけて探ることにした。

一方打ち合わせで華厳の滝のツララのような目つきをして、打ち合わせの相手をビビらせた蓮を、社さんは連れだし、「お前が不機嫌になった原因ははっきりしてるよ キョーコちゃんが不破尚の仕事を受けた理由を言ってからだ 『復讐のためじゃない』ってね」「お前をそこまで不機嫌にさせるキョーコちゃんと不破の関係って何なんだ」

蓮様21巻ACT.121でキョーコちゃんに仕事に私情を持ち込むなとお説教しているけど、・・・まあ既にこれだけ心乱されるほどキョーコちゃんに惹かれているのとあからさまな嘘にショックだったんだよね。

(ACT.48 天変地異との遭遇)素手で携帯を障ると10秒で壊す特技を持つ社さん、あらゆるサイトから見つけた便利辞書の登録されている蓮の貴重な携帯を借りておいて(おお、懐かしの折りたたみ式携帯!)「お前をそこまで不機嫌にさせるキョーコちゃんと不破の関係って何なんだ」と蓮を脅迫。20年の人生で生まれて初めて他人に脅かされるが、それでも蓮は口を割らない。

一方、悩みをうち明けてくれない奏江を、変装して尾行するキョーコとマリアちゃん。奏江は別人のような服装、歩き方、乙女笑顔で若い男性とデートしているかと思ったら、その彼氏と別れて5分もしないうちに今度は中年の違う男と高級車で去る。たぶんお父さんでモー子さんはお嬢様だったんだと自分を納得させるキョーコ。ところがその晩キョーコの働くだるまやに、「花摘」という名前で父親らしい中年男性と呑みに現れた奏江はちょとはすっぱな娘姿だった。キョーコの下宿先を詳しく聞いてなかった奏江は驚愕。

翌日養成所で出会っても二人とも悶々としてなかなか聞けない。意を決したキョーコは、尾行していたことは言えないので、だるまやでの遭遇のことだけ、「モー子さんってお父さんの前だと普段あんな風に喋るの?」と明るく話しかけたが、「あんたに関係ないでしょう!?」と冷たく拒絶される。端で見ていた社員が「ラブミー・コンビ仲間割れ?」「ありゃしょうがないわよね」「私はいつか2号(奏江)は1号(キョーコ)に愛想つかされると思ってたよ」「1号は人間的にまだかわいげがあるけどさ 2号はダメよ 演技の才能はあるけど人づきあいの才能皆無だもん」「とり澄ましちゃってて感じ悪い」と。更にドラマの撮影があるはずなのに、この間も養成所来てたという声も出て、振り返って奏江を見ると落ち込んだ様子。やっぱり仕事で何かあったんじゃ・・・と思うキョーコ。

ラブミーつなぎのキョーコは、テレビ局TBMで思い出して一人怨キョを飛ばしていると、突如芸能一家の子、上杉飛鷹の怒鳴り声が。「お前、琴南奏江の仲間だな!!あまりな悪業を働くとお前も泣き寝入りさせるぞっ お前や琴南奏江みたいなかけ出しのヒヨッコを潰すなんて朝飯前だぜ!!それがオレに暴力ふるってケガさせたとあっちゃ尚更な!」


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