2022年1月5日水曜日

スキップ・ビート!5

2003年10月17日発売

 (ACT.24 衝撃の向こう)第一回の『やっぱきまぐれロック』で、ショータローを前に暴走して、着ぐるみの坊をクビになったキョーコだったが、視聴者の評判がよくてプロデューサーは不承不承ではあったが復活して、レギュラーに。

ブリッジロックのリーダー光るさん、この頃からキョーコちゃんが気に入っていて、でも背が低いのがコンプレックスで気弱だったんだ。

坊の出演終了後にTBM局内を歩いていると、敦賀さんと社さんが向こうを歩いている。坊の姿なら「敦賀君のおかげでまた元気が出たよ」と一言言いたいのにと思ってるキョーコをなぜか皆が見ている。えっと思ってみると蓮がこちらをじっと見ていた。目が合うと恐怖の極上高級紳士スマイル。慌てて逃げるが、蓮はキョーコより優雅に歩行しているのに追いつかれて、トイレの前で壁ドンじゃなくてドアドン。「今日は中指立てないんだ」「意外と執念深い男ねって思っただろ?」否定したものの、キラキラ笑顔の恐怖に涙を流して「思いました ごめんなさ~い」こういうウソが突き通せないところが10年前と全然変わってないなと内心吹き出しそうな蓮。

もう蓮はここでキョーコちゃんにかなり心ひかれている。しかしテレビ局で周りが見ている中でキョーコちゃん追いかけ始めてるけど、そのままドアどんしてるけど、敦賀蓮のイメージが崩れすぎない?このころからキョーコちゃんが絡むとあり得ない面を見せてる。

びっくりした社さんに「あいさつ」指導だと蓮。「俺はまた、陰湿なセクハラまがいなイヂメでもしちゃってるのかと思ってドキドキしたよ」(いやこれはセクハラ、パワハラでしょう)坊にはあんなに優しい笑顔も見せてくれたのに私にはウソつき紳士な笑顔ばっかり 嫌われてるのは知ってるけどさ ねえ貴方に嫌われるような事何かした?と心の中で思うキョーコ。

ラブミー部の仕事できていたのにつなぎをなんで着ないのと、蓮と社に聞かれて「着なくていいものなら着たくない」というと「バカだな 芸能業界目立ってなんとの世界なんだから人目を引けるものはなんだって利用しないと 特にTV局なんかどこでどんな人の目にとまるかわからないんだ 自己アピールして歩いたって損はないだろ?君は「誰よりも目立ちたい」っていう欲求をもっと持つべきだな。 君はスターになりたいんだろ?と親身にアドヴァイスしてくれたように聞こえる。LMEまで送ってもらった車内で「明日はオーディションだと」と椹さんに報告しにいく話をすると「しっかり頑張っておいで」と言われてほのぼのした気分になる。

やっと蓮に好感が持てるようになってきた。

翌日オーディション会場にいくと、なにやら高慢不遜な美人がいきなり会場のドアを開けてモー子さんに「帰るなら早く帰ったら?私の実力あなたなら一番よく知ってるでしょう?小学校の頃から演劇やっても私は主役 あなた名前もない端役しかやった事ないんだもの」と。

 (ACT.25 開いた傷口)華麗な椅子やティーセットや茶菓子を持ち込み、ホストのようなたたずまいの美しいジュエルのような男達をお世話係に連れた高園寺絵梨花は、日本有数の大企業の令嬢。一方思わぬ奏江との再会なのにキョーコは「あんたは私の敵なんだから!!」と言われる。それを聞いた絵梨花のお世話係達は、キョーコのもちものなどを貧乏と貶す。更に絵梨花は奏江に、散々イヤミを言い続けるが、何も言葉を返さない奏江に「なんだか逃げてるみたい」とキョーコはぽつりという。

オーディションは手違いで監督不在のまま進められる。一番の高園寺絵梨花の華麗なバレエと高園寺グループをバックにしたアピールは審査員に印象を与えるが、刺激を受けた他の候補者もわれもわれもと自己アピールに奏江もキョーコもたじたじ。

遅れてきて第一次審査が終わった後たどり着いた黒崎潮監督が、ロビーで盗み聞きしたキョーコとモー子さんの会話。
終了後途中から元気のなくなったモー子さんに「オーディション途中から投げやりになってた?このままじゃ本当にあの女に負けちゃうよ?」とキョーコが問いかける。「二次審査にはでない」と高園寺絵梨花との確執を話し始める。小学校3年の時の劇でクラスの人気投票で絵梨花を抑えて奏江が主役になって以来、かならず絵梨花が裏で手をまわし、自分は主役、奏江は名も無い端役、中学校では演劇部に入ることさえ出来なくさせて、このオーディションも自分の邪魔をするために来たという。奏江がこの世のどこかで日の目を見ること自体許せないんだと。ここで逃げたらあの女にずっとモー子さんの夢潰されちゃうというキョーコに、「世の中お金に勝る物は無いんだものきっと監督だってすぐあの子に買収される」思わずキョーコは奏江の頬を叩く。

この絵梨花の執念すごすぎる。要するに奏江の才能がわかり過ぎているのでは。

 (ACT.26 戦闘態勢)「自分で決めつけちゃダメ」と、LMEのオーディションに落ちたときの自分のことを語るキョーコ。「モー子さんはあの人の財力と権力にはかなうわけないってわかっててもぶつかってみた事は?」「女優になりたいんでしょう?だったら闘わないと」私達一次審査ではあまりにも目立ってなかったから・・と思いつついい方法がすぐに出てこないキョーコの脳裏に、昨日の蓮の「バカだな この業界目立ってなんぼの世界なんだから 人目を引けるものはなんだって利用しないと」という言葉が思い浮かび、お揃いでラブミー部ピンクつなぎを着ていくことを約束させる。

共演者の取り直しで進まない撮影の合間に、やさしく共演者を気づかう敦賀蓮。社さんは素でキザなセリフをいう蓮を見て、昨日の蓮はキョーコちゃんにも優しかったよなと思い出して「親身にアドバイスしてあげたりしてさ どういう心境の変化なのかなと思って キョーコちゃんの『根性』は気に入ってるってわかるんだけど なんとなく空気で蓮って本当は根本的にキョーコちゃんの事良く思ってないのかなぁ~って」意識してなかったので驚く蓮に「万人に友好的な蓮がなんでキョーコちゃんにだけ例外的なのかふしぎだったんだ だってキョーコちゃんってさすごく仕事に一生懸命だろ?」「あの子は純粋に芸能業界で自分を生かしたくて一生懸命な訳じゃないんですよ」と昔の面影にほだされていた自分に気が付く。日本で芸能活動を始めると決めた時から過去は何一つ持ち込まないと心に決めた あの子との思い出も俺は引きずるべきじゃないと。

それ、全く理由になってない。何かをやるときに純粋に自分を生かしたくてやる意外の、もっと不純な気持ちが混ざっているのは普通。

オーディション第二次審査でお揃いのラブミー部ピンクつなぎを着たキョーコは奏江に「私達はしなやかで美しい豹になるのよ」と吹き込む。「『私達』って何?受かるの一人なんじゃない?」という奏江に、「2人であの女を倒すのよ!!」「(私は)力の限り闘ってモー子さんに負けるんなら悔いはないから それに今回がダメなら次にチャレンジすればいいだけの事だもん 諦めが悪い性格なのよね」というキョーコに、邪魔されても邪魔されても諦めきれなかった自分の夢を思い「やっぱり私と似てる」と奏江。

信じられないなんて恥ずかしい格好してるの!!と二人のピンクつなぎを罵倒する絵梨花をにらみ返す2人。

 (ACT.27 バトルガール)高園寺グループからの二千万の札束の山を拒否する監督。お世話係から報告を聞いて動揺する絵梨花だが、その様子を奏江に見られて、「私の実力であなたに勝ってみせるわー・・!」というが、奏江は不敵に微笑む。

なんでコマーシャルにでるのに二千万を積むの・・そうまでして奏江を潰したい高園寺絵梨花のしつこさも異常だけど、それに協力する絵梨花の父(たぶん)も異常。

ショッキングピンクのラブミーつなぎを着た2人を見た黒崎監督は吹き出す。

監督の意向で(実際は第一次審査の後キョーコと奏江をロビーで盗み聞きしてでてきたアイデア)第二次審査は、全員でくじを引いてペアをつくり、A子とB子を演じることになった。課題はA子とB子2人して想いを寄せる男がいてA子だけがその男に告ったら実はその男はB子が好きだった、ただA子とB子はお互い大切に思い合っている親友同士だという設定で60秒以内に簡潔にケンカをするという。同じ組をひいてしまったキョーコ(B子)と奏江(A子)を不公平だという絵梨花に、奏江は自分たちは打ち合わせはいらないからこのままやらせてくれと言う。超焦るキョーコに、「何も考えないで私に合わせて」という奏江。

何も言わずにキッとB子(キョーコ)を睨んだA子(奏江)の怒りがぴりぴりと伝わってくる。と、B子の頬を叩くA子、奏江の「私に合わせて」の言葉を思い出して返さなきゃとはたき返そうとすると、殴ったことを激しく後悔している奏江の表情に、思わず殴られたB子が「ごめんなさい」といってしまう。

黒崎監督も審査員も応募者も全員が魅了されている。

いいコンビ、いい演技、この2人の共演をいつか見たい。

 (ACT.28 絶体絶命)「本来なら激怒していいはずの『B子』を謝らせるなんて五分五分だった 打ち合わせしてない人間が予想通りの答えを的確に返してくれる確率なんて低かった なのにあの子なら私の演技に応えてくれるんじゃないかって確信を少なからず持っていた」と心の中で思う奏江。

「まぐれはそう何度も続かないわよ」「あなたの相棒のあの子演技なんかした事あるの?」とまたまたイヤミを言いに来た絵梨花に「言っとくけどあの子は 私やあんたとはどこかできの違う子よ」呆然とした絵梨花は「あなた自分のことは何言われてもしれっとしてるくせに どうしてあの子の事をコケにされるとそんなにムキになるのよっ」

次はB子からきっかけを出して仲直りをするのが課題。もし私だったらケンカなんかになる前に身を引いて『A子』の恋を応援するのにな だって私はもう二度と恋なんかしないって決めたんだもの とあれこれ一人芝居しながら考えるキョーコを、奏江の言葉が気になって盗み見に来た絵梨花。キョーコが女友達ができたら一度はやってみたかった同じボトルから飲み物を飲む妄想をしているのを見て、自分の出番の方が早いのでそのアイデアを拝借することにした。通りかかった黒崎監督に盗み見ているところを見られてしまうが。

二次審査二次課題の前の審査員評価は、ピンクのつなぎのコンビ、だだし推すのは高園寺絵梨花とピンクのつなぎの髪の長い方の子(奏江)。ピンクのつなぎコンビをいいといいながら高園寺絵梨花を推す審査員に皮肉をいう黒崎監督。たとえどんなに琴南奏江に演技の才能があったとしても受ける方にもそれに見合う勘の良さがなければああも綺麗にまとまらなかったハズと思う。

少なくともこの時点で高園寺絵梨花と琴南奏江を共演させたらバトルになると思う。

候補者待機室に戻った絵梨花は、自分の相棒にキュララで仲直りするアイデアを伝えて「勝負の世界じゃね なんだってやった者勝ちなのよ」と奏江を横目で見ながらこれ見よがしにいう姿に悪い予感がする奏江。

目の前でB子が口をつけて渡したペットボトルのキュララを飲んでA子が「ありがとう」というアイデアを絵梨花たちに使われたのを見て、パクられたことを知り呆然とするキョーコ。

キョーコちゃん脳内妄想はアイデアの元かもしれないけど口にだしてしまうって、ライバルが鵜の目鷹の目の中で無防備過ぎる。

 (ACT.29 微笑みの理由)アイデアが同じと知って「勝負の世界じゃね なんだってやった者勝ちなのよ」という勝ち誇った絵梨花を思い出し、パクられたことを奏江は察する。黒崎監督も気が付いて「どうした?君達 何やるか決まってないのか?決まってないんなら気の毒だが」といいかけた黒崎監督に「やります」とキョーコ。(ほんとうはパクられたことを察した監督は「決まってないんなら気の毒だが最後の組が終わるまでに考えといてくれ」というつもりだった)

キュララを借り、ペットボトルは奏江に、自分は缶を手にした。不敵に「モー子さん私に合わせて」という顔に何かを感じる奏江。

スタートは後ろを向いたB子(キョーコ)が突然缶をあけて吹き出した炭酸をA子にひっかけ「仕返し」と、緊迫した空気をつくりあげる。

絶体絶命に追い詰められたときのキョーコのアイデアと演技はすごいよね。後のカインとセツカにしても。

なんて表情をするのと呆然とする奏江(養成所のマリアちゃん事件からそんなにたってなくてまだ演技の勉強を始めたばかりだものね)

「なんてね」といたずらっぽい表情に突然変わったB子(キョーコ)。「もしかして本気にした?」と言われて仕返ししようとペットボトルを開けた奏江は、飛び出さずにシュワシュワと溢れてくる炭酸に素でうろたえる。その情けない顔に、思わず吹き出すキョーコと奏江そして監督や審査員、そして見ていた他の応募者達。

キュララで乾杯するA子とB子に、絵梨花組と同じ「ありがとう」というA子の言葉だが、ずっと強く見ていた人の心に響く。

審査員の評価は あのショートヘアの子も意外と演技うまかった 最後にグッと来させた琴南奏江には及ばないけどなかなかの実力者と。しかし黒崎監督は、キョーコがほんの一瞬で新しいネタを組み立てたのを知っているし、わざわざあのネタのために缶とペットボトル両方にして全部計算の上であることをスタッフから聞いて呆然とする。

控え室で「モー子さんは絶対受かる自信があるわ」とキョーコ。「受かるのは私一人じゃないわ あんたもね」と奏江。

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