マンガギリシア神話 1999年
里中満智子は「アリエスの乙女たち」「悪女志願」「あすなろ坂」などなど、昔ずいぶん読んだ。この「マンガギリシア神話」シリーズは神話に忠実に漫画化してるので、ギリシア神話を知るには良い。もちろんギリシア神話っていろいろなバージョンがあるのだけど。とりあえず某所で無料だった第一巻と、冥界と関わりのあるエピソードを集めたこの第三巻を読んでみた。
冥界のようすや冥界の神々の姿はなかなか美しく描かれている。ちょっと登場人物の顔が似ているけれど。ハデス様が真面目で純情で美男子に描かれていて、好感が持てる。特に地上に繋がる割れ目からコレーに一目惚れしたときに、コレーの父親であるゼウスに伺いを立てるなんて真面目。オルフェウスの竪琴に心を動かされたりとか、冥界は怖いだけじゃないと描かれているし。ヘルメスは天界と冥界の連絡係で、旅人の神として死者に付き添って冥界にくることもあるんだ。地底の冥界は生命の源という考え方は好き。あと死んだ後は悪いことをしていなければエリュシオンで永遠に暮らせるのもいい。でもハデス様はここが好きでいるんじゃないけど誰かがやらなくてはならない大切な仕事だといっていたなあ。いつか必ず死ぬものだからこそ生命は尊いとも。
ハデスさまはお気の毒さま 2017年
冥府の神・ハデスは、超真面目で女性との浮いた噂もなく、仕事への厳しさから天界の人々に恐れられていた。実はハデスは近侍のエルヴィラのことが好きなのだが、いつも的外れに終わる残念な人でもある。実はエルヴィラもつけいる隙もない態度だけどハデスが好きなのだが。途中でアレスがエルヴィラに言い寄りだしてイライラが募るハデス。アフロディーテ相手に練習でエルヴィラをデートに誘う言葉を継げたはずがそこには本人がいて、ほんとうにテーマパークでデートをすることになって・・・
ハデスさまは現代的な美男子でまじめな堅物で恐れられている。しかしオリュンポス十二神に入れてもらっているのね。そういうバージョンのギリシア神話もあるようだけど。奥手のハデスさまを何かと世話を焼こうとするアフロディーテ様やヘラ様は男性の設定。おまけに婚姻と貞節の神のはずのヘラ様は妻が100人いるという爆笑設定。これはこれで楽しくよかった。
聖闘士星矢 1985年-
長いのでハーデスが関連していそうな19巻-28巻だけ購入。243年ぶりにアテナによる封印を解き、聖域へ侵攻を始めた冥王ハーデスと108人の冥闘士から地上を守るためアテナの聖闘士たちが闘う。今まで戦いで死んだ面々も復活してでてくる。ハーデスは地上に現れるときには美しい少年の体に宿る。今回は聖闘士アンドロメダ星座の瞬に。
アテナはハーデスを討って、永遠の闇をもたらす「グレイテスト・エクリップス」から地上を開放するためハーデスの本体がある冥界のエリシオンに赴く。星矢たち聖闘士はアテナに聖衣を届けようとする。ハーデス本人との最終決戦で星矢が体を呈してハーデスを攻撃し、ハーデスの肉体は消滅、冥界は崩壊し、地上には太陽が差して救われる。太陽が復活と共に地上に真の平和が訪れた。
ハーデスは本体も人間に宿って地上に現れたときも、美しい青年の姿をしている。が、人間は愚かで、悪いことをすると死後地獄に落ちて未来永劫苦しむことになるという恐れがあって、かろうじて今の状態を保っていると考えている。人間にとって神や恐れ敬うものなのに、その敬虔な精神を忘れた今、地上を滅ぼそうとしていると。冥界や冥府の王の人間に鉄槌を下す恐ろしいイメージを膨らませたもの。いかにも少年漫画らしいアクションで、一気読ませる。好みではないけどヒットしたのはよくわかる。
続編もあるようだ
聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話
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